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法集要頌経 (法集要頌經)


法集要頌經愛樂品第五

愛楽品 第五

愛處生憂愁, 愛處生怖畏,
若無所愛樂, 何愁何怖畏?
由愛生憂愁, 由愛生怖畏,
若遠離念愛, 遂捨狂亂終。
夫人懷憂愁, 世苦無數量,
斯由念恩愛, 無念則無愁。
是故不生念, 念者是惡累,
彼則無諸縛, 無念無不念。
念為求方便, 非義不設權,
權慧致大義, 自致第一尊。
莫與愛念會, 亦莫不念俱,
念愛不見苦, 不愛念憂慼,
於中生愁慼, 消滅人善根。

愛着するところには憂いが生まれ、 愛着するところには怖れが生まれる。 もし愛し楽しむものが何もなければ、 何を憂い、何を怖れることがあろうか。

愛着によって憂いが生まれ、 愛着によって怖れが生まれる。 もし愛着する思いから遠ざかれば、 狂い惑うことの終わりを得る。

人は憂いを抱え、 世の中の苦しみは数えきれない。 これらはすべて、恩愛の思いから生じる。 その思いがなければ、憂いもない。

ゆえに、執着の思いを起こしてはならない。 その思いこそが、わざわいの重荷である。 それを離れた者は、何ものにも縛られず、 執着もなければ、無執着もない。

執着の思いは手段を求め、 道理にかなわない手段さえもためらわない。 しかし、智慧をもってする手段は大きな善をもたらし、 自ら最上の尊い境地に至る。

愛着する対象と共にあってはならず、 かといって、まったく無関心でもあってはならない。 愛着する思いは苦しみを見えなくし、 無関心は憂いと悲しみを生む。 そこから憂いと悲しみが生じ、 人の善い根を打ち消してしまう。

愛念就後世, 朋友多親眷,
長夜憂愁恨, 念離為甚苦。
念色金色容, 天身而別住,
樂極而害至, 為死王所錄。
若人處晝夜, 消滅念愛色,
自掘深根源, 不越死徑路。
不善形善色, 愛色言非愛,
若謂樂著色, 放逸之所使。
夫自念欲者, 不與惡共居,
此則難獲得, 樂為惡根本。
夫欲自念者, 宜自善守護,
如防護邊城, 乃牢固墻塹。
夫欲自念者, 藏己仍堅密,
猶如防邊城, 內外悉牢固。
當自善防護, 後剎那虛悔,
時過則生憂, 須臾墮地獄。
徧於諸方求, 令心中間察,
頗有斯等類, 不愛乃愛彼。
以己喻彼命, 是故不害人,

来世を思うあまり、 友人や親族が増えても、

長い夜、憂いと恨みに沈み、 別れを想えば苦しみは深い。

美しい姿や黄金の輝きに執着し、 天界に生まれてもなお、

楽しみ極まれば害が訪れ、 死の王に捕らえられる。

もし人が昼夜を問わず、 姿への執着を消し去るなら、

自ら迷いの根を断ち、 死の道を超えられよう。

善ならぬ姿を善と呼び、 愛すべきでないものを愛すと言い、

もし姿に執着し楽しめば、 それは放逸のなすわざ。

自らを省みる人は、 悪と共に住まわない。

これを得るのは難しいが、 楽しみの執着が悪の根。

自らを省みる人は、 よく身を守るべきだ。

城塞を守るように、 堅固な壁と堀を備えよ。

自らを省みる人は、 内も外も堅固に、

辺境の城を護るように、 自身をしっかりと守れ。

よく身を守らねば、 後になって後悔する。

時が過ぎれば憂いが生じ、 たちまち地獄に落ちる。

あらゆる方角を尋ね、 心の内をよく観察せよ。

「これを愛さず、あれを愛す」 という者がいるだろうか。

自分の命を他に置き換えよ。 そうすれば人を傷つけない。

一切皆懼死, 莫不畏刀杖,
恕己可為喻, 勿殺勿行杖。
譬如久行人, 從遠吉却還,
親厚亦安和, 歸來懷慶悅。
好福行善者, 從此達於彼,
自受多福祚, 如親厚來喜。
起從至聖教, 禁制不善心,
近者則見愛, 離道莫親愛。
近者與不近, 所往皆有異,
近道則生天, 不近墮地獄。

すべての生きとし生けるものは、死を恐れ、刀や杖を怖れないものはいません。 自分のことをもとに考えてみなさい。他の命を殺してはならず、傷つけてはなりません。

たとえるならば、遠くから久しく旅をしていた人が、無事に故郷へ帰ってきたとき、 親しい人々は安心し、喜びをもって迎えるようなものです。

善い行いを重ねる人は、この世からあの世へと旅立ち、 多くの幸せと祝福を受けるのです。それは、親しい人が帰ってきて喜ぶのと同じことです。

目覚めた方の教えに従い立ち上がり、不善の心を制御する人は、 そばにいる人々から愛され、敬われます。 しかし、道から離れてしまえば、愛されることはありません。

道に近づくか、近づかないかによって、その行き先は大きく異なります。 道に近づく人は天に生まれ、道を遠ざける人は地獄に堕ちるのです。

樂法戒成就, 成信樂而習,
能誡自身者, 為人所愛敬。
為人所敬故, 皆由己所造,
現世得名譽, 後生於天上。
教習使稟受, 制止非法行,
善者之所念, 惡者當遠離。
善與不善者, 此二俱不別,
善者生天上, 不善墮地獄。

法を喜び戒を成就し、 信心と喜びをもって修める人は、 自らをよく戒めることができるので、 人々から愛され敬われる。

人から敬われるという結果は、 すべて自分自身の行いによって生まれる。 この世で名声を得、 死後は天に生まれる。

教えを説き、それを受け持たせ、 誤った行いを制止する―― 善き人はこれを心に留め、 悪しき人は遠ざかるべきである。

善と不善、この二つは 決して同じではない。 善き人は天に生まれ、 不善の者は地獄に堕ちる。


4 放逸品
6 持戒品

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