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  1. 六度集経 (六度集經)
  2. 第二 (第二)
  3. 1 布施度無極章
  4. 12 波羅奈国王経〔迦蘭王本生〕 (12 波羅奈國王經〔迦蘭王本生〕)
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六度集経 (六度集經)


(一二)波羅㮈國王經

(一二)波羅奈国王経

「昔者波羅㮈國王太子名迦蘭,兄弟二人,父王喪身,以國相讓,無適立者。兄將妻遁邁入山學道,止臨江水。時,他國有犯罪者,國政杌其手足、截其鼻耳,敗舡流之。罪人呼天相屬。道士聞之愴然,悲楚曰:『彼何人哉?厥困尤甚。夫弘慈恕己危命,濟群生之厄者,斯大士之業矣。』投身于水盪波截流,引舟著岸,負之還居,勤心養護,瘡愈命全。積年有四,慈育無倦。

昔々、バラナシの国の太子にカランという者がおりました。彼には兄弟が二人いましたが、父王が亡くなると、互いに国を譲り合い、誰も王位に就こうとしませんでした。兄は妻を連れて山に入り、川辺で修行を始めました。

ある時、他国で罪を犯した者がおりました。その国の法律で手足を切り落とされ、鼻と耳を削がれ、壊れた船で川に流されました。罪人は天に向かって声の限りに叫び続けました。

道士(修行者)はこれを聞いて深く悲しみ、哀れに思い、言いました。「あれは何者だ。その苦しみはあまりに酷い。大きな慈悲の心で自らの命を顧みず、苦しむ者を救うことこそ、偉大なる者の使命である。」

そう言って、道士は身を投げ、波をかき分け流れを断ち切り、舟を岸に引き寄せ、罪人を背負って家に連れ帰りました。心を尽くして看護し、傷は癒え、命は全うされました。こうして四年もの間、慈しみをもって怠ることなく育て続けました。

「妻淫無避與罪人通,謀殺其婿,曰:『子殺之,吾與子居。』罪人曰:『彼賢者矣,奈何殺之?』妻辭如前,罪人曰:『吾無手足,不能殺也。』妻曰:『子坐,吾自有計矣。』詐為首疾,告其婿曰:『斯必山神所為也,吾欲解之。明日從君以求祈福。』婿曰:『大善!』明日遂行山岸,高四十里,三面壁立,覩者皆懼。妻曰:『術法,子向日立,吾自祭之。』婿即向日,妻佯遶之數周,推落山下。山半有樹,樹葉緻厚而柔軟也,道士攀枝得立,樹菓甘美食之自全。樹側有龜,亦日食菓,覩樹有人,懼不敢往。其飢五日冒昧趣菓,兩俱無害,遂相摩近。道士超踊騎龜,龜驚跳下地;天神祐之,兩俱無損。

妻が姦通を避けず、罪人と通じて夫を殺そうと謀り、こう言った。「あなたが彼を殺してくれたら、私はあなたと暮らしましょう。」罪人が言った。「彼は賢者だ。どうして殺せようか。」妻が先と同じように言い募ると、罪人は言った。「私は手足がないから、殺せない。」妻が言った。「あなたは座っていてください。私がうまくやります。」彼女は頭が痛いふりをして、夫に言った。「これはきっと山の神の仕業です。私がお祓いをしましょう。明日あなたと一緒に祈りに行きましょう。」夫が言った。「それは素晴らしい。」翌日、二人は山の崖へ行った。高さは四十里あり、三方を絶壁に囲まれ、見る者は皆恐怖した。妻が言った。「術のやり方として、あなたは太陽の方を向いて立ってください。私がお祀りをします。」夫が太陽の方を向くと、妻は彼の周りを何度も回ったふりをし、彼を崖の下に突き落とした。崖の途中に木があり、その葉は厚くて柔らかかったので、道士は枝にしがみついて立つことができた。木の実は甘く、それを食べて身を養った。木のそばには亀がいて、いつも実を食べていたが、木に人がいるのを見て怖がって近づけなかった。五日間空腹に耐えた末、思い切って実に近づいたところ、互いに危害を加えることはなく、次第に親しくなった。道士は飛び上がって亀にまたがり、亀は驚いて地面に飛び降りた。天の神が彼らを守ったので、どちらも無事だった。

「因還故國,弟以國讓兄。兄以恕己弘慈拯濟群生。王治其國,日出布施,四百里內,人車馬眾寶飯食自由,東西南北惠育如之。王功名周著,十方歎德。

国に帰った弟は、自分の国を兄に譲りました。兄は、広い慈悲の心で民を救い、国を治めました。王は毎日のように施しを行い、四方四百里的な範囲で、人々は車や馬、宝物、食事を自由に得られるようになりました。東西南北どこでも同じように恩恵が広がりました。王の功績と名声は広く知れ渡り、十方の人々がその徳を讃えました。

「妻以婿為死,國人無識己者,負杌婿入國,自陳:『結髮室家遭世衰亂,身更凋殘,服天王慈惠,故來乞匃。』國人嘉其如斯,教之曰:『天王普慈,育逮群生,明日當出東門布施。汝其逆之,貴汝善行,賜汝必多。』

妻は夫を死んだものと思い、国には自分のことを知る者はいなかった。彼女は夫を背負って都へ入り、自らこう申し出た。「結婚した伴侶とともに、世の乱れに遭い、身はさらにやつれ果てました。天王の慈しみ深いお恵みにすがろうと、こうして乞いに参りました」と。国の人々はその哀れな様子に感心し、彼女に教えた。「天王はすべてを包む慈しみをもって、生きとし生けるものを育んでおられる。明日、東の門で施しをされるだろう。あなたはそれに先立って出向きなさい。あなたの善い行いを尊び、必ずや多くの賜物があるだろう」と。

「明日從王乞匃,王默識之,具為群臣說妻本末。一臣曰:『當燒之。』一臣曰:『斬之。』執法大臣曰:『夫罪莫大于去正入邪,為悖逆之行者矣。當釘兇人著蠱女之背使長負焉。』群臣僉曰:『善哉。』『從其所好,執持之明矣。』王以十善化,民靡不欣戴。王逮臣民,終生天上;罪人夫妻,死入地獄。」

明日、王のもとへ乞いに行った。王は心の中でその事情を察し、群臣に妻の来歴を詳しく語った。一人の臣が言った。「火あぶりにすべきです。」別の臣が言った。「斬首すべきです。」法を司る大臣が言った。「正道を捨て邪道に入り、背逆の行いをする罪に勝るものはありません。凶人の体に穴を開け、毒女の背中に乗せて、永遠に背負わせましょう。」群臣は皆口を揃えて言った。「それは良い案です。」「その者たちの好みに従わせるとは、処置の賢明さがわかります。」王は十善によって民を教化したので、民は皆喜び従わない者はなかった。王は臣民と共に、死後天に生まれ変わった。罪人とその妻は、死んで地獄に落ちた。

佛告諸比丘:「時王者,我身是。罪人者,調達是,妻者,懷杅女子是。菩薩慈惠度無極行布施如是。」

仏は諸々の比丘に告げられました。「その時の王とは、私の前世の姿です。罪人とは、調達です。妻とは、懷杅の女です。菩薩が慈しみの心で布施の修行を完全に成し遂げたとは、このようなものです。」


11 波耶王經〔波耶王本生〕
13 薩和檀王經〔薩和檀王本生〕

CBETA コード: T0152

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