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如意宝珠転輪秘密現身成仏金輪呪王経 (如意寶珠轉輪秘密現身成佛金輪呪王經)


如意寶珠品第三

如意宝珠品 第三

爾時無熱惱池龍王從無熱惱池銅輪龍宮自然涌出,詣釋迦牟尼佛所,從紫雲下禮拜世尊,恭敬供養,與諸眷屬白佛言:「世尊!唯願入我宮中受我供養。池中有情願樂欲聞甚深妙法,唯願如來以大慈悲願垂納受。是故我等及以眷屬來詣奉請。」

その時、無熱悩池の龍王が、無熱悩池の銅輪龍宮から自ずと湧き出て、釈迦牟尼仏の御許に参りました。紫の雲から降り立ち、世尊を礼拝し、恭敬して供養を捧げ、眷属たちと共に仏に申し上げました。「世尊よ、どうか我が宮中にお入りいただき、私の供養をお受けください。池の中の者たちは、深い妙法を聞きたいと願っております。どうか如来様、大いなる慈悲の御心をもって、お受け入れください。それゆえ、私たちは眷属と共に参上して、お迎え申し上げました。」

爾時世尊受龍王請,即起寶座,放大光明照曜十方。諸佛世界常住法界清淨寶剎六種震動,天雨寶花繽紛而下,猶如冬雨亦如飛鳥。

その時、世尊は龍王の請いを受け、宝の座からお立ちになり、大いなる光明を放って十方の世界を照らされました。諸仏の世界は、常住なる法界の清らかな宝の浄土にあり、六種の震動が起こりました。天からは宝の花が咲き乱れるように降り注ぎ、それはまるで冬の雨のようであり、また飛び交う鳥のようでもありました。

爾時十方諸佛世尊、大菩薩眾、一切八部有神通力者,一切皆來,一時雲集。

そのとき、十方の諸仏世尊や大菩薩たち、そしてすべての八部衆(天・竜・夜叉などの守護者たち)で神通力を持つ者たちが、すべてやって来て、同時に雲のように集まりました。

爾時世尊與諸大眾俱,皆步大虛空中,乘黃雲上白蓮華臺,作天妓樂入龍王宮。八部大眾亦隨佛後,各現神力。時阿耨達池大龍王宮六種震動,雨寶蓮華,天鼓自鳴,光明照耀。

その時、世尊は大勢の皆さまと共に、大虚空中を歩まれ、黄雲の上の白蓮華の台に乗って、天の音楽を奏でながら龍王の宮殿へと入って行かれました。八部の大衆もまた仏の後ろに従い、それぞれが神通力を現しました。その時、阿耨達池の大龍王の宮殿は六種に震動し、宝の蓮華が雨のように降り、天の太鼓がひとりでに鳴り響き、光明が照り輝きました。

爾時池中龍子及龍女等諸大眷屬一時來集,莊嚴寶殿,敷師子座,辦備供物,奉迎如來。

その時、池の中の龍の子や龍の姫たち、そして多くの大切な眷属たちが、一時に集まってまいりました。彼らは宝殿を美しく飾り立て、獅子の座を整え、供え物を準備して、如来をお迎えいたしました。

爾時世尊以神通力來入龍宮,就寶師子座,其座能以月光摩尼水精白銀妙真珠寶而為莊嚴。即其宮殿赤銅五柱寶宮殿,左右各有五千樓閣。亦其宮殿有諸寶樹,處處皆有寶池、寶沼、寶山、寶崛,亦有寶鳥,所謂孔雀、鸚鵡、命命諸鳥,和鳴遊樂。

その時、世尊は神通力をもって龍宮に入り、宝の獅子座にお就きになった。その座は、月光摩尼・水晶・白銀・妙真珠などの宝で荘厳されていた。また、その宮殿は赤銅造りの五本の柱を持つ宝の宮殿であり、左右にはそれぞれ五千の楼閣があった。さらに、その宮殿には種々の宝樹があり、至る所に宝の池、宝の沼、宝の山、宝の窟があった。また、宝の鳥もいて、孔雀や鸚鵡、命命鳥などが、美しい声で鳴き合い、楽しく遊んでいた。

爾時如來坐寶座上猶如金山,受其供養。為大龍王宣說法要,其事具如阿耨達池龍王經中說。

その時、如来は宝の座に座し、金山の如く輝き、その供養を受けられた。そして大龍王のために法の要を説かれた。その内容の詳細は、阿耨達池龍王経に説かれるところの通りである。

爾時會中有一龍女,相好奇妙猶如天女,心意和雅如大菩薩,名曰善女。即從座起,頂禮佛足而白佛言:「我等先世罪障深重,貪恚愚癡而不殖智種,故今我受生於湖水中而為女身。雖無熱惱及諸苦患,猶居畜類鱗族之中,願我生生不受女身、不作女事。以供養佛及聞法力,皆悉迴向佛微妙道,不求餘果唯期成佛。」

その時、会の中に一人の龍の少女がいた。その姿は天女のように美しく、心は大菩薩のように穏やかで、名を善女といった。彼女はすぐに座を立ち、仏の足を礼拝してこう申し上げた。「私たちは前世で深い罪を積み、貪りの心・怒り・愚かさのために智慧の種を育てることができませんでした。それゆえ、今この湖水の中で女の身として生まれました。苦しみや悩みはないものの、それでも畜生の鱗の仲間に属する身です。願わくば、これからの生々世々、女の身を受けず、女としての役割を担うこともありませんように。仏を供養し、法を聞く力をすべて、仏の微妙な道に向けて回向し、他の果報を求めず、ただ成仏のみを願います。」

爾時龍王女即於佛前以偈讚佛言:

そのとき、龍王の娘はすぐに仏の前で、偈(うた)をもって仏を讃えてこう申しました。

「世尊面目, 猶如月光, 清淨殊妙,
無有比類。 我等今日, 歸依聞法,
宿福深厚, 得道不虛。 我有寶珠,
奉獻世尊, 利益有情, 令得法寶,
報謝佛恩, 守護密教, 齊及一切,
令得佛果, 演說三乘, 利益一切。」

世尊のお姿は、 月の光のようであり、 清らかでこの上なく美しく、 比べるものがありませ ん。 私たちは今日、 仏さまのもとで教えを聞き、 心から帰依いたします。 過去の善い行いが深く、 悟りを得ることは偽りありません。 私には宝の珠があります。 それを世尊に捧げ、 すべての生きとし生けるものを利益し、 皆が仏の教えを得られるようにいたしましょう。 仏の恩に報いるため、 密教を守り伝え、 すべての人々に及ぶようにし、 仏の悟りを得られるようにいたしましょう。 三乗の教えを説き、 すべてのものを利益したいと思います。

爾時龍王女善女說斯偈已,持一寶珠奉獻如來,而作是言:「唯願世尊受我寶珠。是如意寶珠,即龍淵底九重蒼海中在水精寶篋中,父王隱祕、諸龍守護崇敬尊重,猶如帝釋甘露寶瓶滿一切願。若諸有情得此寶珠,一切所作一切所求如意如願,一切悉地皆得成就。我今重法即輕寶財,故奉上世尊。價直無數,唯願世雄願垂納受。」

その時、龍王の娘である善女はこの偈を唱え終えると、一つの宝珠を持って如来に捧げ、こう申し上げました。「どうか世尊よ、私の宝珠をお受け取りください。これは如意宝珠でございます。龍の住む淵の底、九重の蒼海の中、水晶の宝箱に納められております。父王が秘蔵し、諸々の龍が守り敬い尊んでまいりました。それは帝釈天の甘露の宝瓶のごとく、すべての願いを満たす力を持つものでございます。もし生きとし生けるものがこの宝珠を得れば、その為すことすべて、求めることすべてが思いのままに叶い、あらゆる願望成就が成し遂げられます。私は今、法を重んじ、宝の財を軽んじるがゆえに、この宝珠を世尊に捧げます。その価値は計り知れません。どうか世の雄よ、お受け取りくださいますよう。」

佛告龍女言:「汝今欲為守護正法獻上寶珠。我受信心淨白寶珠,不受麗龍寶珠。所以者何?如意寶珠者,非有寶非無寶、不有情不非情、非石非金,自然所出檀那波羅蜜。諸佛菩薩能有四種寶珠,所謂慈、悲、喜、捨寶,以施二十五有諸有情類。是則法界海中有金剛寶幢,上以是寶珠,我常普雨戒定慧功德寶財,為一切有情令得滿足六波羅蜜、十地皆梯、八萬法藏。人閒龍宮雖在近境,水陸果報亦別異故。人閒亦有如意寶珠,轉輪聖王十善寶珠為最上品,中品下品八戒五戒,人民纔雖聞名不得其體。若有智者受持戒品法律儀等,為護正法利人天等故求期法寶,亦得真陀摩尼寶珠。是寶珠者,人中造作大祕密如意寶珠,更非龍宮所有寶珠。龍者水德,人者火德,陰陽所變別位寶珠,故亦不同海中明珠,得人為如意寶。此事亦希故,是為虛誕,是故不受汝如意寶珠。汝等守護於我正法及未來世諸有情類,勿令失念,是為真珠、是為寶珠。」爾時世尊說是法門已,龍女得聞甚深法,即悲泣涕淚五體投地,白佛言:「世尊!我寧失命,敢不背佛勅。」

仏は龍女に告げた。「汝が今、正法を守護せんがために宝珠を献上しようとしている。我は、その信心の清らかな白い宝珠は受け取るが、麗龍の宝珠は受け取らない。なぜなら、如意宝珠とは、宝であるでもなく宝でないでもなく、有情であるでもなく非情であるでもなく、石でも金でもなく、自然に生じる檀那波羅蜜(布施の完成)だからである。諸仏・諸菩薩は四種の宝珠を持つ。すなわち慈・悲・喜・捨の宝である。これらをもって二十五有のあらゆる有情に施すのだ。これは法界の海の中にある金剛の宝幢であり、その上にこの宝珠がある。我は常に戒・定・慧の功徳という宝の財を広く降らせ、あらゆる有情が六波羅蜜を満たし、十地の階段を登り、八万の法蔵を得られるようにしている。人間界と龍宮は近い場所にあっても、水と陸の果報は異なるものである。人間界にも如意宝珠はある。転輪聖王の十善の宝珠が最上であり、中品・下品として八戒・五戒がある。人々は名を聞くだけで、その体を得ることはできない。もし智者が戒の品々や律儀などを保ち受けて、正法を護り人天を利するために法宝を求めるならば、真陀摩尼宝珠(真の如意宝珠)を得ることもできる。この宝珠こそ、人間界において作られる大いなる秘密の如意宝珠であり、龍宮にある宝珠とは異なる。龍は水の徳、人は火の徳であり、陰陽によって変じる別の位の宝珠である。だから海の中の明珠とも異なり、人の手に入って如意宝珠となる。このこともまた希有なことであり、それは虚偽の話であるから、汝の如意宝珠は受け取らない。汝らは我が正法と、未来世のあらゆる有情とを守護し、念を失わしめてはならない。それが真の宝珠であり、真の宝である。」

その時、世尊がこの法門を説き終わると、龍女は甚深の法を聞いて、悲しみのあまり涙を流し五体投地して、仏に申し上げた。「世尊よ! 私は命を失うことがあっても、どうして仏の教えに背くことがありましょうか。」

爾時虛空藏菩薩摩訶薩、地藏菩薩摩訶薩各與五百寶部眷屬俱從座而起,俱白佛言:「願佛演說如意寶珠法,令消無福有情貧窮困苦,令得福智吉祥勝妙無上大果。」

その時、虚空蔵菩薩摩訶薩と地蔵菩薩摩訶薩は、それぞれ五百の宝部の眷属と共に座を立ち、揃って仏に申し上げました。「どうか仏様、如意宝珠の法をお説きください。福のない者たちの貧しさや苦しみを消し去り、福と智恵の吉祥に満ちた、この上なく素晴らしい大きな果実を得させてください。」と。

佛告二大士言:「善哉善哉!汝等受持佛言,勿令忘失,我今欲說。是法甚深諸佛祕藏、是法一切菩薩聖眼、是法毘盧遮那花臺具體、是法毘盧遮那金剛頂寶、是法一切功德頂上最上最尊微妙甚深大灌頂寶。我今宣說,汝等受持利益世間,善思念之。我今告汝等宿福深厚深位大士,不能薄地凡夫所知。若有眾生欲得天中龍宮福壽隨意寶珠,隨大阿闍梨先授灌頂法已,既入佛境界大道場已,深心受授大金剛志,即身受授大三昧耶戒不犯威儀,為利有情守護正法故造作寶珠。復以十一種珍寶合成如意寶珠,所謂一者即佛舍利、二者黃金、三者白銀、四者沈香、五者白檀、六者紫檀、七者香桃、八者桑沈、九者白心樹沈、十者柏沈、十一者真漆。此中金銀造作團形為如意寶,於其中納佛舍利三十二粒,以香末泥塗寶器上。造寶珠已,即以赤色九條袈裟是𧙪隱祕,入十八重清淨梵篋,一一重表九山八海,加大鐵圍山。最後梵篋四寶色成:第一鑌鐵色、中間黃金色、赤白銀色。一一八重悉皆封之,莫見非人小人乃至天魔。既造作畢,安置道場,辦備香花,恭敬禮拜,必成大悉地,莫生疑念。晝夜慇懃修行念誦,是為人間祕密精進大如意珠玉,更不龍宮珍寶珠玉,是為人中最上寶珠。若無舍利,以金銀琉璃、水精馬腦、玻梨眾寶等造作舍利,珠如上所用。行者無力者,即至大海邊拾清淨砂石即為舍利,亦用藥草竹木根節造為舍利,其數三十二粒。七粒為主,大如鷄子計,即造寶珠。其珠放光,普照一切貧窮困苦,如汝寶珠無有別異。」

仏は二人の大士に告げられた。「善きかな、善きかな。あなたがたは仏の言葉を受け持ち、忘れてはならない。今、私は説こうと思う。この法は非常に深く、諸仏の秘密の宝庫であり、この法は一切の菩薩の聖なる眼であり、この法は毘盧遮那の花台の具体的な体であり、この法は毘盧遮那の金剛頂の宝であり、この法は一切の功徳の頂点の上にある、最も尊く、最も勝れ、微細で深い大灌頂の宝である。私は今、これを説き明かそう。あなたがたはこれを受け持ち、世の人々を利益しなさい。よく考えなさい。私は今、あなたがたに告げる。あなたがたは過去の福徳が深く、高い位にいる大士である。凡夫の浅い智慧では知り得ることではない。もし衆生が天界や竜宮の福寿や思いのままになる宝珠を得たいと望むなら、まず大阿闍梨から灌頂の法を受け、すでに仏の境地の大いなる道場に入り、深く心から大金剛の志を受け、その身で大三昧耶戒を受け、威儀を犯さず、利益のため衆生を守り、正法を守護するために宝珠を作るべきである。また、十一種の珍宝を合わせて如意宝珠を作る。すなわち、一つは仏舎利、二つは黄金、三つは白銀、四つは沈香、五つは白檀、六つは紫檀、七つは香桃、八つは桑沈、九つは白心樹沈、十は柏沈、十一は真漆である。この中で、金と銀で丸い形を作り如意宝とし、その中に仏舎利三十二粒を納め、香の末と泥で宝器の上に塗る。宝珠を作り終えたなら、すぐに赤色の九条の袈裟でこれを包み隠し、十八重の清らかな梵篋に入れる。それぞれの一重は九山八海を表し、さらに大鉄囲山を加える。最後の梵篋は四つの宝の色でできている。第一は鑌鉄色、真ん中は黄金色、赤と白の銀色である。それぞれ八重すべてに封をし、非人や小人、さらには天魔にも見せてはならない。作り終えたなら、道場に安置し、香や花を用意し、敬い礼拝すれば、必ず大いなる成就を得るであろう。疑いの念を起こしてはならない。昼夜怠らず修行し、念誦しなさい。これが人間の秘密の精進による大如意珠玉であり、竜宮の珍宝珠玉には及ばず、これが人の中での最も勝れた宝珠である。もし舎利がなければ、金銀や琉璃、水晶、瑪瑙、玻璃などの様々な宝で舎利を作る。珠は上に述べた通り用いる。修行者に力がなければ、大海の辺りに行き、清らかな砂や石を拾って舎利とする。また、薬草や竹や木の根や節を使って舎利を作ってもよい。その数は三十二粒である。七粒を主とし、鶏の卵ほどの大きさにする。そして宝珠を作るのである。その珠は光を放ち、すべての貧しく苦しんでいる人々を照らす。あなたの宝珠と同じで、違いはない。」

佛告金剛手菩薩摩訶薩言:「若有瑜伽者欲求心願者,建立壇場曼荼羅法,向寶珠王舍利菩薩祈誓所求,自寶珠中出微妙言:『欲求何願?我今滿足。』爾時行者示心願樂,所謂世閒出世閒所有諸願,長命福德,眾人敬愛、惡人降伏,長年仙藥,入窟禪定飛行神通,是則現生所求心願。六度圓滿超證十地,七等覺地、八正道法、四無量心,如是等法名出世法。一切皆悉所思念事必得成就。」

仏は金剛手菩薩摩訶薩に告げられた:「もし修行者があって願いを求めるならば、壇場と曼荼羅の法を設け、宝珠王の舎利菩薩に向かって祈り誓い、求める所を願え。宝珠の中から微妙な声が聞こえるであろう:『何の願いを求めるのか。今、私はそれを満たそう。』その時、修行者は心に願うところを示す。すなわち、世間と出世間のあらゆる願い、長寿と福徳、人々の敬愛、悪人の降伏、長年の仙薬、洞窟に入っての禅定、飛空の神通などは、まさに現生における求める心願である。六度を円満に成就し、十地を超えて証得し、七等覚地、八正道の法、四無量心、これらの法は出世法と名付けられる。すべての思念する事柄は、必ず成就を得るであろう。」


2 善惡因果品
4 大曼荼羅品

CBETA コード: T0961

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