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長阿含経 (長阿含經)


佛說長阿含經卷第五

仏説長阿含経 第五巻

後秦弘始年佛陀耶舍共竺佛念譯

後秦弘始年間、仏陀耶舎と竺仏念による共訳

(三)第一分典尊經第三

(三)典尊経 第三分

如是我聞:

私はこのように聞きました。

一時,佛在羅閱祇耆闍崛山,與大比丘眾千二百五十人俱。

ある時、お釈迦様は羅閲祇(ラージャグリハ)の耆闍崛山(ぎしゃくつせん)におられ、千二百五十人の大勢の比丘たちと共におられました。

爾時,執樂天般遮翼子,於夜靜寂無人之時,放大光明,照耆闍崛山來至佛所,頭面禮佛足已,在一面立。時,般遮翼白世尊言:「昨梵天王至忉利天,與帝釋共議。我親從彼聞,今者寧可向世尊說不?」

その時、音楽の神である般遮翼は、夜が静かで人のいない時に、大きな光を放ち、耆闍崛山を照らして仏のもとに来た。仏の足に頭を下げて礼拝した後、傍らに立った。その時、般遮翼は世尊に言った。「昨日、梵天王が忉利天に来て、帝釈天と話し合っていました。私はそれを直接聞きました。今、世尊にお話ししてもよろしいでしょうか。」

佛言:「汝欲說者,便可說之。」

お釈迦様はおっしゃいました。「お話しになりたいなら、どうぞお話しください。」

般遮翼言:「一時,忉利諸天集法講堂,有所講論。時,四天王隨其方面,各當位坐,提帝賴吒天王在東方坐,其面西向,帝釋在前;毘樓勒天王在南方坐,其面北向,帝釋在前;毘樓博叉天王在西方坐,其面東向,帝釋在前;毘沙門天王在北方坐,其面南向,帝釋在前。時,四天王皆先坐已,然後我坐,復有餘大神天,皆先於佛所,淨修梵行,於此命終,生忉利天,使彼諸天,增益五福:一者天壽,二者天色,三者天名稱,四者天樂,五者天威德。時,諸忉利天皆踊躍歡喜言:『增益諸天眾,減損阿須倫眾。』爾時,釋提桓因知諸天人有歡喜心,即為忉利諸天而作頌曰:

般遮翼が言いました。

「ある時、忉利天の諸天たちが法講堂に集まり、議論をしていました。その時、四天王はそれぞれの方角に従って、定められた席に座りました。提帝賴吒天王は東方に座り、顔は西を向き、帝釈天が前方にいました。毘樓勒天王は南方に座り、顔は北を向き、帝釈天が前方にいました。毘樓博叉天王は西方に座り、顔は東を向き、帝釈天が前方にいました。毘沙門天王は北方に座り、顔は南を向き、帝釈天が前方にいました。その時、四天王は皆、先に座った後、私が座りました。また、他の大神天たちもおり、彼らは皆、以前に仏の御許で清らかな梵行を修め、この世の命を終えて忉利天に生まれました。彼らのおかげで、諸天は五つの福徳を増しました。一つは天の寿命、二つは天の容色、三つは天の名声、四つは天の楽しみ、五つは天の威徳です。その時、忉利天の諸天たちは皆、躍り上がって喜び、言いました。『諸天の衆は増え、阿須倫の衆は減った。』その時、釈提桓因は諸天と人々に喜びの心があることを知り、すぐに忉利天の諸天のために頌を詠みました。

「『忉利諸天人,帝釋相娛樂;
禮敬於如來,最上法之王。
諸天受影福,壽、色、名、樂、威;
於佛修梵行,故來生此間。
復有諸天人,光色甚巍巍;
佛智慧弟子,生此復殊勝。
忉利及因提,思惟此自樂;
禮敬於如來,最上法之王。』

「三十三天の神々は、帝釈天と共に歓喜し、 如来に礼拝し、最上の法の王を讃える。 神々は影のように福を受け、寿命、容色、名声、喜び、威光を授かる。 仏のもとで清らかな行いを修めたゆえに、この世界に生まれた。 さらに輝かしい光を放つ神々もいる。 仏の智慧の弟子たちは、ここに生まれてさらに優れた存在となる。 三十三天と因陀羅天の神々は、この自らの喜びを思う。 如来に礼拝し、最上の法の王を讃える。」

「爾時,忉利諸天聞此偈已,倍復歡喜,不能自勝,增益諸天眾,減損阿須倫眾。釋提桓因見忉利天歡喜悅豫,即告之曰:『諸賢!汝等頗欲聞如來八無等法不?』時,忉利諸天言:『願樂欲聞!』

その時、忉利天の諸天たちはこの偈を聞き終えると、喜びが倍増し、自らを抑えきれず、諸天の衆は増え、阿修羅の衆は減じた。帝釈天は忉利天の喜び楽しむ様子を見て、すぐに彼らに告げた:「皆さん、あなたがたは如来の八つの無等の法を聞きたいですか?」すると、忉利天の諸天たちは言った:「ぜひ聞きたいです!」

「帝釋報言:『諦聽!諦聽!善思念之。諸賢!如來、至真、等正覺,十號具足,不見過去、未來、現在有如來、至真,十號具足,如佛者也。佛法微妙,善可講說,智者所行,不見過去、未來、現在有微妙法,如佛者也。佛由此法,而自覺悟,通達無礙,以自娛樂,不見過去、未來、現在能於此法而自覺悟,通達無礙,以自娛樂,如佛者也。諸賢!佛以此法自覺悟已,亦能開示涅槃徑路,親近漸至,入於寂滅。譬如恒河水、炎摩水,二水竝流,入於大海。佛亦如是,善能開示涅槃徑路,親近漸至,入于寂滅,不見過去、未來、現在有能開示涅槃徑路,如佛者也。諸賢!如來眷屬成就,剎利、婆羅門、居士、沙門、有智慧者,皆是如來成就眷屬,不見過去、未來、現在眷屬成就,如佛者也。諸賢!如來大眾成就,所謂比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷,不見過去、未來、現在大眾成就,如佛者也。諸賢!如來言行相應,所言如行,所行如言,如是則為法法成就,不見過去、未來、現在言行相應,法法成就,如佛者也。諸賢!如來多所饒益,多所安樂,以慈愍心利益天人,不見過去、未來、現在多所饒益,多所安樂,如佛者也。諸賢!是為如來八無等法。』

帝釈天は答えました。「よく聞きなさい。よく聞き、心を込めて考えなさい。皆さんよ、如来・至真・等正覚は十の尊称をすべて備えられていますが、過去・現在・未来を見渡しても、十の尊称をすべて備えた如来・至真が仏のようにおられる方はありません。仏の教えは微妙で、よく説かれるべきものであり、智慧ある者の行うところですが、過去・現在・未来を見渡しても、仏のように微妙な教えはありません。仏はこの教えによって自ら覚りを開き、何の妨げもなく通達され、自ら楽しみとされていますが、過去・現在・未来を見渡しても、この教えによって自ら覚りを開き、何の妨げもなく通達して自ら楽しみとされる方が、仏のようにおられることはありません。皆さんよ、仏はこの教えによって自ら覚りを開かれた後、涅槃への道筋を示し、近づき、次第に進んで、寂滅に入ることができます。ちょうどガンジス川とヤムナー川の二つの流れが並んで大海に入るように、仏もまた同じく、巧みに涅槃への道筋を示し、近づき、次第に進んで、寂滅に入ることができます。過去・現在・未来を見渡しても、仏のように涅槃への道筋を示す方がおられることはありません。皆さんよ、如来は眷属を成就されています。王族、バラモン、在家信者、沙門、智慧ある者たちは、皆、如来が成就された眷属です。過去・現在・未来を見渡しても、仏のように眷属を成就された方はありません。皆さんよ、如来は大衆を成就されています。すなわち比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷です。過去・現在・未来を見渡しても、仏のように大衆を成就された方はありません。皆さんよ、如来は言行が一致し、言葉通りに行い、行い通りに言葉を発せられます。このようにして法が法として成就されるのです。過去・現在・未来を見渡しても、仏のように言行が一致し、法が法として成就される方はありません。皆さんよ、如来は多くの人々を利益し、多くの人々を安楽にし、慈しみの心をもって天と人を利益されます。過去・現在・未来を見渡しても、仏のように多くの人々を利益し、多くの人々を安楽にされる方はありません。皆さんよ、これが如来の八つの比類なき法です。」

「時,忉利天作是說言:『若使世間有八佛出者,當大增益諸天眾,減損阿須倫眾。』時,忉利天言:『且置八佛,正使七佛、六佛,乃至二佛出世者,亦大增益諸天眾,減損阿須倫眾,何況八佛?』時,釋提桓因告忉利天言:『我從佛聞,親從佛受,欲使一時二佛出世,無有是處。但使如來久存於世,多所慈愍,多所饒益,天人獲安,則大增益諸天,減損阿須倫眾。』」

その時、忉利天の者たちがこのように言いました。「もしこの世に八人の仏が出現するならば、天界の衆生は大いに増え、阿修羅の衆生は減るだろう。」すると、忉利天の者たちは言いました。「八仏はさておき、たとえ七仏や六仏、あるいは二仏さえも出現するならば、天界の衆生は大いに増え、阿修羅の衆生は減るでしょう。ましてや八仏ならなおさらです。」

その時、帝釈天は忉利天の者たちに告げました。「私は仏から直接聞き、仏から教えを受けましたが、一時に二人の仏が出現することは、決してありえないことです。ただ、如来が長くこの世に留まり、多くの衆生を慈しみ、多くの利益をもたらし、天と人が安らぎを得るならば、そのとき天界の衆生は大いに増え、阿修羅の衆生は減るのです。」

時,般遮翼白佛言:「世尊!忉利諸天所以集法講堂上者,共議思惟,稱量觀察,有所教令,然後為四天王說。四王受教已,各當位而坐,其坐未久,有大異光照于四方。時,忉利天見此光已,皆大驚愕:『今此異光,將有何怪?』諸大神天有威德者,亦皆驚怖:『今此異光,將有何怪?』時,大梵王即化為童子,頭五角髻,在大眾上虛空中立,顏貌端正,與眾超絕,身紫金色,蔽諸天光。時,忉利天亦不起迎,亦不恭敬,又不請坐。時,梵童子隨所詣坐,坐生欣悅,譬如剎利水澆頭種,登王位時,踊躍歡喜。來坐未久,復自變身,作童子像,頭五角髻,在大眾上虛空中坐,譬如力士坐於安座,嶷然不動。而作頌曰:

その時、般遮翼が仏に申し上げました。「世尊よ、忉利天の諸天が法講堂に集まっているのは、共に議論し、思惟し、評価し、観察し、何かを教え導くことを決めてから、四天王に説くためです。四天王がその教えを受け終わると、それぞれ自分の座につきます。彼らが座ってまだ間もない時、大きな異様な光が四方を照らしました。その時、忉利天の者たちはこの光を見て、皆大いに驚き怪しみました。『今この異様な光は、一体どんな怪しいことが起こる前兆なのだろうか?』と。威徳ある諸大神天もまた、皆驚き恐れました。『今この異様な光は、一体どんな怪しいことが起こる前兆なのだろうか?』と。

その時、大梵王は即座に童子に姿を変え、頭に五つの角のような髻を結い、大衆の上の虚空に立ちました。その顔立ちは端正で、衆を超えて優れており、体は紫金色で、諸天の光を覆い隠しました。その時、忉利天の者たちは迎えにも立たず、恭敬の礼もせず、座を請うこともしませんでした。その時、梵童子は自ら赴いた座に座り、座ると歓喜が生じました。それはあたかも剎帝利の水灌頂の種族が王位に登った時、踊り上がって喜ぶようなものでした。

座ってまだ間もない時、再び自ら姿を変え、童子の姿となり、頭に五つの角のような髻を結い、大衆の上の虚空に座りました。それはあたかも力士が安らかな座に座り、微動だにしないようなものでした。そして、次の頌を唱えました:

「『忉利諸天人,帝釋相娛樂;
禮敬於如來,最上法之王。
諸天受影福,壽、色、名、樂、威;
於佛修梵行,故來生此間。
復有諸天人,光色甚巍巍;
佛智慧弟子,生此復殊勝。
忉利及因提,思惟此自樂;
禮敬於如來,最上法之王。』

「三十三天の神々は、帝釈天と共に歓喜し、 如来に礼拝し、最上の法の王を讃える。 神々は影のように福を受け、寿命、容色、名声、喜び、威光を授かる。 仏のもとで清らかな行いを修めたゆえに、この世界に生まれた。 さらに輝かしい光を放つ神々もいる。 仏の智慧の弟子たちは、ここに生まれてさらに優れた存在となる。 三十三天と因陀羅天の神々は、この自らの喜びを思う。 如来に礼拝し、最上の法の王を讃える。」

「時,諸忉利天語童子曰:『吾等聞天帝釋稱說如來八無等法,歡喜踊躍,不能自勝。』時,梵童子語忉利天言:『何等如來八無等法?吾亦樂聞。』時,天帝釋即為童子說如來八無等法,忉利諸天、童子聞說已,倍復歡喜,不能自勝,增益諸天眾,減損阿須倫眾。是時,童子見天歡喜,復增欣躍,即告忉利天曰:『汝等欲聞一無等法不?』天曰:『善哉!願樂欲聞。』

その時、忉利天の諸天たちが童子に言いました。「私たちは天帝釈が如来の八つの無等法を称賛してお説きになるのを聞き、喜び踊って、とても抑えきれませんでした。」

すると、梵童子が忉利天たちに尋ねました。「どのような如来の八つの無等法ですか?私もぜひ聞きたいと思います。」

そこで、天帝釈はすぐに童子に如来の八つの無等法を説かれました。忉利天の諸天たちと童子はこの説法を聞き、さらに倍の喜びに満たされ、とても抑えきれず、諸天の衆は増え、阿修羅の衆は減りました。

その時、童子は天たちの喜ぶ様子を見て、さらに歓喜し、忉利天たちに告げました。「あなたがたは、もう一つの無等法を聞きたいですか?」

天たちは言いました。「はい、ぜひお聞きしたいと願っています。」

「童子告曰:『汝樂聞者,諦聽!諦受!當為汝說。』告諸天曰:『如來往昔為菩薩時,在所生處聰明多智。諸賢!當知過去久遠時,世有王名曰地主,第一太子名曰慈悲。王有大臣名曰典尊,大臣有子名曰焰鬘。太子慈悲有朋友,其朋亦與六剎利大臣而為朋友。地主大王欲入深宮遊戲娛樂時,即以國事委付典尊大臣,然後入宮作倡伎樂,五欲自娛。時,典尊大臣欲理國事,先問其子,然後決斷;有所處分,亦問其子。』

童子は告げて言いました。「あなたが聞きたいなら、よく聞きなさい。よく受け止めなさい。あなたのために説きましょう。」 そして諸天に告げて言いました。「如来が昔、菩薩であった時、生まれたところではいつも聡明で知恵に富んでいました。皆さん、よくお聞きください。遥か遠い過去に、地主という名の王がいました。第一の太子は慈悲という名でした。王には典尊という名の大臣がおり、その大臣には焰鬘という名の息子がいました。太子慈悲には友人がおり、その友人もまた六人の剎利の大臣たちと親しくしていました。地主大王が深い宮殿に入り、遊び楽しもうとする時には、まず国事を典尊大臣に任せてから宮殿に入り、音楽を奏で、五欲にふけって自ら楽しみました。その時、典尊大臣は国事を処理しようとする前に、まず息子に尋ね、それから判断を下しました。何かを処分する時にも、息子に尋ねました。」

「其後典尊忽然命終,時地主王聞其命終,愍念哀傷,撫膺而曰:『咄哉!何辜失國良幹?』太子慈悲默自念言:『王失典尊以為憂苦,今我宜往諫於大王,無以彼喪而生憂苦。所以然者?典尊有子名曰焰鬘,聰明多智乃過其父,今可徵召以理國事。』時,慈悲太子即詣王所,具以上事白其父王,聞太子語已,即召焰鬘而告之曰:『吾今以汝補卿父處,授汝相印。』彼時焰鬘受相印已,王欲入宮,復付後事。

その後、典尊は突然亡くなりました。地主王はその訃報を聞き、哀れみ悲しみ、胸を打って嘆きました。「ああ、なんと国はすぐれた人材を失ってしまったことか。」

太子の慈悲は黙って心に思いました。「王は典尊を失って憂いに沈んでいる。今こそ私は大王に諫め、あの喪失を憂い悲しむことなかれと申し上げるべきだ。なぜなら、典尊には焰鬘という息子がおり、聡明で知恵深く、その父をも超えている。今、彼を召し出して国政を治めさせればよい。」

そこで、慈悲太子はすぐに王のもとへ赴き、このことを詳しく父王に申し上げました。王は太子の言葉を聞くと、すぐに焰鬘を召し出して告げました。「今、そなたを卿の父の後任とし、宰相の印を授けよう。」

その時、焰鬘は宰相の印を受け取りました。王は宮殿に入ろうとし、再び後事を託しました。

「時,相焰鬘明於治理,父先所為焰鬘亦知,父所不及焰鬘亦知,其後名稱流聞海內,天下咸稱為大典尊。時,大典尊後作是念:『今王地主年已朽邁,餘壽未幾,若以太子紹王位者,未為難也,我今寧可先往語彼六剎利大臣,今王地主年已朽邁,餘壽未幾,若以太子紹王位者,未為難也。君等亦當別封王土,居位之日,勿相忘也。』

その時、相焰鬘は政治をよく治め、父が以前に行ったことも理解し、父が及ばないことも知っていた。その後、その名声は海内に広まり、天下の人々は皆、彼を大典尊と呼んだ。

ある時、大典尊はこのように考えた。 「今、王である地主はすでに年老い、残された寿命もあまりない。もし太子が王位を継いだとしても、難しいことではない。今、私はまずあの六人の剎利大臣のもとへ行き、『今の王である地主はすでに年老い、残された寿命もあまりない。もし太子が王位を継いだとしても、難しいことではない。あなた方もそれぞれ王の領土を分け与えられ、地位についた暁には、互いに忘れないようにしましょう』と伝えよう。」

「時,大典尊即往詣六剎利大臣,而告之曰:『諸君!當知今王地主年已朽邁,餘壽未幾,若以太子紹王位者,未為難也。汝等可往白太子此意,我等與尊生小知舊,尊苦我苦,尊樂我樂。今王衰老,年已朽邁,餘壽未幾,今者太子紹王位者,未為難也,尊設登位,當與我封。』時,六剎利大臣聞其語已,即詣太子,說如上事。太子報言:『設吾登位,列土封國,當更與誰?』

その時、大典尊はすぐに六人の剎利大臣のもとへ赴き、彼らに告げました。「皆さん、ご承知ください。今の王はすでに年老いて、残された寿命もあまりありません。もし太子が王位を継がれるなら、難しいことではないでしょう。あなた方は太子のもとへ行き、このことを伝えてください。私たちは尊い方と幼い頃からの知り合いであり、尊い方が苦しまれるなら私たちも苦しみ、尊い方が喜ばれるなら私たちも喜びます。今の王は老いて衰え、残された寿命もあまりありません。今、太子が王位を継がれるなら、難しいことではないでしょう。尊い方が即位されれば、私たちにも領地を分け与えてくださるでしょう。」

その言葉を聞くと、六人の剎利大臣はすぐに太子のもとへ行き、先ほどのことを伝えました。太子は答えました。「もし私が即位したなら、領地や国を分け与えるとして、一体誰に与えるというのでしょうか。」

「時,王未久忽然而崩,國中大臣尋拜太子補王正位。王居位已,默自思念:『今立宰相,宜准先王。』復自思念:『誰堪此舉?正當即任大典尊位。』時,王慈悲即告大典尊:『我今使汝即於相位,授以印信,汝當勤憂,綜理國事。』時,大典尊聞王教已,即受印信,王每入宮,輙以後事付大典尊。

その時、王は間もなく突然に崩御され、国中の大臣たちはすぐに太子を探し出し、王位に就けました。王は位に就くと、静かに自ら考えました。『今、宰相を立てるには、先王の例に倣うべきだ』。さらに自ら考えました。『誰がこの任に堪えようか。ちょうど大典尊が適任である』。その時、王は慈悲深く大典尊に告げました。『私は今、あなたを宰相の位に就かせ、印綬を授けよう。あなたは心を尽くし、国事を統括せよ』。大典尊は王の教えを聞くと、すぐに印綬を受け取りました。王は宮中に入るたびに、後事を大典尊に託したのです。

「大典尊復自念言:『吾今宜往六剎利所,問其寧憶昔所言不?』即尋往詣語剎利曰:『汝今寧憶昔所言不?今者太子以登王位,隱處深宮,五欲自娛,汝等今者可往問王,王居天位,五欲自娛,寧復能憶昔所言不?』時,六剎利聞是語已,即詣王所,白大王言:『王居天位,五欲自娛,寧復能憶昔所言不?列土封邑,誰應居之?』王曰:『不忘昔言,列土封邑,非卿而誰?』王復自念:『此閻浮提地,內廣外狹,誰能分此以為七分?』復自念言:『唯有大典尊乃能分爾。』即告之曰:『汝可分此閻浮提地,使作七分。』

大典尊はまた自ら思った。 「私は今、六人の剎利のところへ行き、彼らが以前に言ったことを覚えているかどうか尋ねよう」 そしてすぐに剎利のもとへ赴き、こう言った。 「あなたは昔の約束を覚えていますか。今、太子は王位に就き、深い宮殿に隠れて五欲の楽しみにふけっています。あなた方は今、王のもとへ行って尋ねるべきです。王は天の位にあり、五欲の楽しみにふけっていますが、果たして昔の言葉を覚えているでしょうか」 その時、六人の剎利はこの言葉を聞くと、すぐに王のもとへ行き、王に申し上げた。 「王様、あなたは天の位にあり、五欲の楽しみにふけっていますが、果たして昔の言葉を覚えていらっしゃいますか。領土を分けて封を与えることは、誰が行うべきでしょうか」 王は言った。 「昔の言葉を忘れてはいない。領土を分けて封を与えることは、あなた方以外に誰がいるだろうか」 王はまた自ら思った。 「この閻浮提の地は、内側は広く外側は狭い。誰がこれを七つに分けることができるだろうか」 そしてまた自ら考えた。 「大典尊だけがこれを分けることができるだろう」 そこで王は大典尊に告げた。 「あなたがこの閻浮提の地を七つに分けなさい」

「時,大典尊即尋分之,王所治城,村邑郡國,皆悉部分,六剎利國亦與分部。王自慶言:『我願已果!』時,六剎利復自慶幸:『我願已果,得成此業,大典尊力也。』六剎利王復自思念:『吾國初建,當須宰輔,誰能堪任?如大典尊,即當使之,通領國事。』爾時,六剎利王即命典尊,而告之曰:『吾國須相,卿當為吾通領國事。』於是,六國各授相印。

その時、大典尊はすぐに分割の手配を進め、王が治める都城から、村や町、郡や国に至るまで、すべてを区分けし、六つの剎利国にもそれぞれ分担を割り当てました。王は喜んで言いました。「私の願いは成就した!」

すると、六人の剎利王たちもまた喜び合い、こう言いました。「我々の願いも成就し、この事業を成し遂げることができた。これは大典尊の力によるものだ。」

六人の剎利王たちはさらに考えました。「我々の国は今、新たに建てられたばかりだ。宰相が必要である。誰がその任に堪えようか。大典尊のような人物こそ、国事を統括させるにふさわしい。」

そこで、六人の剎利王たちは大典尊を呼び寄せ、告げました。「我々の国には宰相が必要だ。そなたが我々のために国事を統括してほしい。」

こうして、六つの国はそれぞれ宰相の印を大典尊に授けたのでした。

「時,大典尊受相印已,六王入宮遊觀娛樂,時,皆以國事付大典尊,大典尊理七國事,無不成辦。時,國內有七大居士,典尊亦為處分家事,又能教授七百梵志諷誦經典,七王敬視大典尊相,猶如神明,國七居士視如大王,七百梵志視如梵天。時,七國王、七大居士、七百梵志皆自念言:『大典尊相,常與梵天相見,言語坐起親善。』

時に、大典尊は相印を受け取ると、六人の王は宮殿に入り、遊び楽しみ、国事を大典尊に任せた。大典尊は七つの国事を処理し、成し遂げられないことはなかった。また、国内には七人の大居士がおり、典尊は彼らの家事も取り仕切り、さらに七百人の梵志に経典を読誦するよう教え導いた。七人の王は大典尊の姿を神のように敬い、七人の大居士は大王のように見なし、七百人の梵志は梵天のように仰いだ。その時、七人の王、七人の大居士、七百人の梵志は皆、心の中でこう思った。「大典尊の姿は、常に梵天と会い、言葉を交わし、共に座り、親しく接しているのだ」

「時,大典尊默識七王、居士、梵志意,謂:『我常與梵天相見,言語坐起;然我實不見梵天,不與言語,不可餐默,虛受此稱。我亦曾聞諸先宿言:「於夏四月閑居靜處,修四無量者,梵天則下,與共相見。」今我寧可修四無量,使梵天下,共相見不?』於是,典尊至七王所而白王言:『唯願大王顧臨國事,我欲於夏四月修四無量。』七王告曰:『宜知是時。』大典尊相又告七居士:『汝等各勤己務,吾欲夏四月修四無量。』居士曰:『諾!宜知是時。』又告七百梵志:『卿等當勤諷誦,轉相教授,我欲於夏四月修四無量。』梵志曰:『諾!今者大師宜知是時。』

その時、大典尊は七人の王、居士、梵志たちの心を黙って察し、こう思いました。「私は常に梵天と会い、言葉を交わし、共に座り立つと言われているが、実際には梵天を見たこともなく、言葉を交わしたこともない。ただ黙ってこの称号を受けているのは虚しいことだ。私はかつて先達の言葉を聞いたことがある。『夏の四か月の間、静かな場所に閑居し、四無量の心を修める者には、梵天が降りてきて会ってくれる』と。今こそ私は四無量を修め、梵天を降臨させ、共に会うことができないだろうか」

そこで典尊は七人の王のもとに行き、王に申し上げました。「どうか大王には国事をお取り計らいください。私は夏の四か月、四無量を修めたいと存じます」七人の王は告げました。「よろしい、その時を知りなさい」

大典尊はまた七人の居士に告げました。「あなたがたはそれぞれ自分の務めに励みなさい。私は夏の四か月、四無量を修めたい」居士たちは答えました。「承知しました。その時を知りなさい」

さらに七百人の梵志に告げました。「卿たちは読誦に励み、互いに教え授けなさい。私は夏の四か月、四無量を修めたい」梵志たちは答えました。「はい、今こそ大師はその時を知るべきです」

「時,大典尊於彼城東造閑靜室,於夏四月,即於彼止,修四無量,然彼梵天猶不來下,典尊自念:『我聞先宿舊言,於夏四月,修四無量,梵天下現。今者寂然,聊無髣髴。』時,大典尊以十五日月滿時,出其靜室,於露地坐,坐未久頃,有大光現,典尊默念:『今此異光,將無是梵欲下瑞耶?』

時に、大典尊はその城の東に閑静な部屋を造り、夏の四月にそこに留まり、四無量心を修めました。しかし、梵天はまだ降りてきませんでした。典尊は心に思いました。「昔の長老たちの言葉を聞いたことがある。夏の四月に四無量心を修めると、梵天が現れるという。今は静かで、少しも兆しがない。」時に、大典尊は十五日の満月の夜、静かな部屋を出て、露地に座りました。座って間もなく、大きな光が現れました。典尊は黙って思いました。「今この異様な光は、まさか梵天が降りようとする前兆ではないだろうか。」

「時,梵天王即化為童子,頭五角髻,在典尊上虛空中坐,典尊見已,即說頌曰:

その時、梵天王はたちまち童子に姿を変え、頭に五つの角のような髻を結い、典尊の上方の虚空に座った。典尊はそれを見て、すぐに次の偈を唱えた:

「『此是何天像?在於虛空中,
光照於四方,如大火𧂐燃』。

「これは何という天の像か、虚空の中にあって、 四方を照らし、まるで大きな火が燃え盛るかのようだ」

「時,梵童子以偈報曰:

その時、梵童子は偈をもって答えて言った:

「『唯梵世諸天,知我梵童子,
其餘人謂我,祀祠於大神。』

「梵天界の神々だけが、私が梵童子であることを知っています。

他の人々は、私が大神を祀っていると思っています。」

「時,大典尊以偈報曰:

その時、大典尊は偈をもって答えて言いました。

「『今我當諮承,奉誨致恭敬,
設種種上味,願天知我心。』

「今、私はお尋ねし、教えを請い、心から敬い仕えます。 様々な最上の味わいを用意いたしました。どうか天よ、私の心をお知りください。」

「時,梵童子復以偈報曰:

その時、梵童子は再び偈をもって答えて言った:

「『典尊汝所修,為欲何志求?
今設此供養,當為汝受之。』

「典尊よ、あなたが積んできた修行は、何を志して求めたものなのですか? 今、この供養を設けておられるなら、私はあなたのためにそれを受け取りましょう。」

「又告大典尊:『汝若有所問,自恣問之,當為汝說。』時,大典尊即自念言:『我今當問現在事耶?問未然事耶?』復自念言:『今世現事,用復問為?當問未然幽冥之事。』即向梵童子以偈問曰:

また大典尊に告げて言われた、「もし何か尋ねたいことがあるなら、遠慮なく尋ねなさい。私が説いてあげよう。」その時、大典尊は心の中で考えた、「私は今、現在のことを尋ねるべきだろうか?それとも、まだ起こっていない未来のことを尋ねるべきだろうか?」再び考えた、「今の世の現在のことを、わざわざ尋ねる必要があろうか?むしろ、まだ明らかになっていない未来の深遠なことを尋ねるべきだ。」そして、梵童子に向かって偈をもって尋ねた。

「『今我問梵童,能決疑無疑,
學何住何法,得生於梵天?』

「今、私は梵童に尋ねます。疑いを断つことができ、疑いのない境地に至るには、どのような教えを学び、どのような境地に住して、梵天に生まれることができるのでしょうか?」

「時,梵童子以偈報曰:

その時、梵童子は偈をもって答えて言った:

「『當捨我人想,獨處修慈心,
除欲無臭穢,乃得生梵天。』

「我という思いを捨て去り、一人で慈しみの心を修めなさい。

欲望を除き、汚れを離れれば、梵天に生まれることができるでしょう。」

「時,大典尊聞是偈已,即自念言:『梵童子說偈,宜除臭穢,我不解此,今宜更問。』時,大典尊即以偈問曰:

その時、大典尊はこの偈を聞き終えると、自ら心に考えました。「梵童子が説いた偈は、臭い穢れを除くべきことを示している。私はこれを理解できていない。今こそ改めて尋ねるべきだ」と。そこで、大典尊は偈をもって問いかけました。

「『梵偈言臭穢,願今為我說,
誰開世間門,墮惡不生天?』

「梵偈に『臭穢』と説く、今、願わくは我に説き示したまえ、

誰が世間の門を開き、悪に堕ちて天に生まれざる者となるのか?」

「時,梵童子以偈報曰:

その時、梵童子は偈をもって答えて言った:

「『欺妄懷嫉妬,習慢增上慢,
貪欲瞋恚癡,自恣藏於心。
此世間臭穢,今說令汝知,
此開世間門,墮惡不生天。』

「欺き偽り、嫉妬を抱き、慢心に高ぶり、貪欲・怒り・愚かさを、心に隠し持つ。 この世は汚れ臭く、今こそ汝に知らしめん。 これが世の門を開き、悪道に堕ちて天に生まれざる道なり。」

「時,大典尊聞此偈已,復自念言:『梵童子所說臭穢之義我今已解,但在家者無由得除,今我寧可捨世出家,剃除鬚髮,法服修道耶!』

時に、大典尊はこの偈を聞き終えると、また自ら思った。「梵童子が説いた穢れの意味は、今や私は理解した。しかし、在家の身ではこれを除くことはできない。今こそ私は世を捨てて出家し、髪と髭を剃り落とし、法衣を着て道を求めようではないか!」

「時,梵童子知其志念,以偈告曰:

その時、梵童子は彼の思いを知り、偈をもって告げた。

「『汝能有勇猛,此志為勝妙;
智者之所為,死必生梵天。』

「あなたが勇猛な心を持てるなら、この志こそが最も勝れたもの。

賢者はこのように行動し、死後は必ず梵天に生まれる。」

「於是,梵童子忽然不現。

すると、梵童子は忽然として姿を消した。

「時,大典尊還詣七王白言:『大王!唯願垂神善理國事,今我意欲出家離世,法服修道。所以者何?我親於梵童子聞說臭穢,心甚惡之。若在家者,無由得除。』彼時,七王即自念言:『凡婆羅門多貪財寶,我今寧可大開庫藏,恣其所須,使不出家。』時,七國王即命典尊,而告之曰:『設有所須,吾盡相與,不足出家。』時,大典尊尋白王曰:『我今以為蒙王賜已,我亦大有財寶,今者盡留以上大王,願聽出家,遂我志願。』

その時、大典尊は七人の王のもとに戻り、申し上げました。 『大王よ、どうか心を留めて国事を善く治めてください。今、私は出家して世を離れ、法服を着て修行の道に入りたいと願っています。なぜなら、私は直接、梵童子から不浄について説かれるのを聞き、心に強く嫌悪の念を抱いたからです。もし在家のままであれば、これを除くことはできません。』

その時、七人の王は心の中でこう考えました。 『そもそもバラモンは財宝を貪ることが多い。今、私はむしろ蔵を大きく開き、彼の望むままに与えて、出家させないようにしよう。』

そこで、七国の王たちは典尊を呼び寄せ、告げました。 『もし何か必要なものがあれば、私はすべて与えよう。出家するには及ばない。』

その時、大典尊はすぐに王に申し上げました。 『私はすでに王から賜ったものを頂戴していますし、私自身も多くの財宝を持っています。今、それをすべて大王に献上いたします。どうか私の出家をお許しください。私の志を遂げさせてください。』

「時,七國王復作是念:『凡婆羅門多貪美色,今我寧可出宮婇女,以滿其意,使不出家。』王即命典尊而告之曰:『若須婇女,吾盡與汝,不足出家。』典尊報曰:『我今已為蒙王賜已,家內自有婇女眾多,今盡放遣,求離恩愛,出家修道。所以然者?我親從梵童子聞說臭穢,心甚惡之。若在家者,無由得除。』

その時、七人の王たちは再びこのように考えました。「バラモンは美しい色に執着する者が多い。今こそ宮中の侍女たちを差し出し、彼の心を満たして出家を思いとどまらせよう。」王はすぐに典尊を呼び寄せ、こう告げました。「もし侍女が必要なら、すべてあなたに与えよう。出家する必要はない。」典尊は答えました。「私はすでに王様から多くのものを賜り、家の中にも多くの侍女がいましたが、今はすべてを解放し、愛着から離れ、出家して道を求めたいのです。なぜなら、私は直接梵童子から不浄について聞き、心からそれを厭うようになったからです。在家のままでは、これを除くことはできません。」

「時,大典尊向慈悲王,以偈頌曰:

その時、大典尊は慈悲王に向かって、偈頌をもってこう言いました。

「『王當聽我言,王為人中尊,
賜財寶婇女,此寶非所樂。』

「王よ、どうか私の言葉をお聞きください。王は人々の中で最も尊いお方です。 財宝や侍女をお与えくださいますが、このような宝は私の望むものではありません。」

「時,慈悲王以偈報曰:

その時、慈悲の王は、詩をもって答えられた:

「『檀特伽陵城,阿婆布和城,
阿槃大天城,鴦伽瞻婆城,
數彌薩羅城,西陀路樓城,
婆羅伽尸城,盡汝典尊造,
五欲有所少,吾盡當相與;
宜共理國事,不足出家去。』

「檀特伽陵城、阿婆布和城、 阿槃大天城、鴦伽瞻婆城、 数彌薩羅城、西陀路樓城、 婆羅伽尸城、これらすべてをあなたが築き上げたのです。 もし五欲に何か不足があれば、私はすべてお与えします。 どうか共に国を治め、出家などなさらずにおいてください。」

「時,大典尊以偈報曰:

その時、大典尊は偈をもって答えて言いました。

「『我五欲不少,自不樂世間;
已聞天所語,無心復在家。』

「私には五欲は少なくなく、自ら世間を楽しむこともない。 天の語ることを聞き、心はもはや家にあるわけではない。」

「時,慈悲王以偈報曰:

その時、慈悲の王は、詩をもって答えられた:

「『大典尊所言,為從何天聞,
捨離於五欲,今問當答我。』

「大典尊よ、あなたが語る教えは、どの天界から聞いたものなのですか。

五欲を捨て去り、今、私の問いに答えてください。」

「時,大典尊以偈答曰:

その時、大典尊は偈をもって答えて言いました:

「『昔我於靜處,獨坐自思惟;
時梵天王來,普放大光明;
我從彼聞已,不樂於世間。』

「昔、私は静かな場所で、独り座り、自ら思いを巡らしていた。

その時、梵天王が現れ、広く大いなる光明を放った。

私は彼から聞き終えて、この世に楽しみを見いだせなくなった。」

「時,慈悲王以偈告曰:

その時、慈悲の王は偈をもって告げられた:

「『小住大典尊,共弘善法化;
然後俱出家,汝即為我師。
譬如虛空中,清淨琉璃滿;
今我清淨信,充徧佛法中。』

「小さな住処にいても、偉大な教えを尊び、共に善き法の教化を広めよう。 それから共に出家し、あなたは私の師となってください。 まるで虚空に、清らかな瑠璃が満ちるように、 今、私の清らかな信心が、仏法の中に満ち溢れています。」

「時,大典尊復作頌曰:

その時、大典尊は再び詩を詠みました。

「『諸天及世人,皆應捨五欲,
蠲除諸穢污,淨修於梵行。』

「諸天と世人は皆、五欲を捨てるべきであり、

あらゆる穢れを除き、梵行を清らかに修めよ。」

「爾時,七國王語大典尊曰:『汝可留住七歲之中,極世五欲,共相娛樂,然後捨國,各付子弟,俱共出家,不亦善耶?如汝所獲,我亦當同。』時,大典尊報七王曰:『世間無常,人命逝速,喘息之間,猶亦難保,乃至七歲,不亦遠耶?』七王又言:『七歲遠者,六歲、五歲,乃至一歲,留住靜宮,極世五欲,共相娛樂,然後捨國,各付子弟,俱共出家,不亦善耶?如汝所得,我亦宜同。』時,大典尊復報王曰:『此世間無常,人命逝速,喘息之間,猶亦難保,乃至一歲尚亦久爾,如是七月,至于一月,猶復不可。』王又語言:『可至七日,留住深宮,極世五欲,共相娛樂,然後捨國,各付子弟,俱共出家,不亦善耶?』大典尊答曰:『七日不遠,自可留爾,唯願大王勿違信誓,過七日已,王若不去,我自出家。』

その時、七人の王たちが大典尊に申しました。 「あなたは七年の間、この世の五欲を存分に楽しみ、共に歓びを分かち合ってから、国を捨て、それぞれの子弟に国を譲り、共に出家するというのは、いかがでしょうか。あなたが得られるものは、私たちも同じように得たいのです。」

すると、大典尊は七人の王たちに答えました。 「この世は無常であり、人の命は速やかに過ぎ去るものです。一息つく間さえも保つことは難しく、まして七年というのは、あまりに長いではありませんか。」

七人の王たちはまた言いました。 「七年が長いなら、六年、五年、あるいは一年でもよい。静かな宮殿に留まり、この世の五欲を存分に楽しみ、共に歓びを分かち合ってから、国を捨て、それぞれの子弟に国を譲り、共に出家するというのは、いかがでしょうか。あなたが得られるものは、私たちも同じように得たいのです。」

大典尊は再び王たちに答えました。 「この世は無常であり、人の命は速やかに過ぎ去るものです。一息つく間さえも保つことは難しく、一年でさえまだ長すぎます。七月、あるいは一月であっても、やはりできません。」

王たちはまた言いました。 「では七日間はどうでしょう。深い宮殿に留まり、この世の五欲を存分に楽しみ、共に歓びを分かち合ってから、国を捨て、それぞれの子弟に国を譲り、共に出家するというのは、いかがでしょうか。」

大典尊は答えました。 「七日間なら遠くはありません。お留まりいただいても結構です。ただ、どうか大王たち、約束を違えられませんように。七日が過ぎても、もし王たちが出家されないなら、私は一人で出家いたします。」

「時,大典尊又至七居士所語言:『汝等各理己務,吾欲出家,修無為道。所以然者?我親從梵天聞說臭穢,心甚惡之。若在家者,無由得除。』時,七居士報典尊曰:『善哉!斯志!宜知是時,我等亦欲俱共出家,如汝所得,我亦宜同。』

その時、大典尊はまた七人の居士のもとに行き、こう言いました。「あなたがたはそれぞれ自分の務めを果たしなさい。私は出家して、無為の道を修めたい。なぜなら、私は直接梵天から『臭穢』について聞き、心からそれを嫌ったからです。もし在家のままであれば、それを除くことはできません。」

すると、七人の居士は典尊に答えました。「それは素晴らしい志です!今こそその時です。私たちも一緒に出家したいと思います。あなたが得るものは、私たちも同じく得るべきですから。」

「時,大典尊復詣七百梵志所,而告之曰:『卿等當勤諷誦,廣探道義,轉相教授,吾欲出家修無為道。所以然者?我親從梵天聞說臭穢,心甚惡之,若在家者,無由得除。』時,七百梵志白典尊曰:『大師!勿出家也。夫在家安樂,五欲自娛,多人侍從,心無憂苦。出家之人獨在空野,所欲悉無,無可貪取。』典尊報曰:『吾若以在家為樂,出家為苦,終不出家;吾以在家為苦,出家為樂,故出家爾。』梵志答曰:『大師出家,我亦出家;大師所行,我亦盡當行。』

時、大典尊は再び七百人の梵志のもとを訪れ、彼らに告げた。「あなたがたはよく経典を読み、広く道の意義を探求し、互いに教え授け合いなさい。私は出家して無為の道を修めたいと思う。なぜなら、私は梵天から直接、この世の穢れについて聞き、心からそれを嫌悪したからだ。もし在家のままであれば、それを除くことはできない」と。

すると、七百人の梵志は典尊に申し上げた。「大師、どうか出家なさらないでください。在家は安楽であり、五欲を楽しみ、多くの人々が仕え、心に憂いや苦しみはありません。出家の者はただ一人で荒野にあり、求めるものは何もなく、貪るべきものもありません」と。

典尊は答えた。「もし私が在家を楽とし、出家を苦と考えるなら、決して出家などしないだろう。私は在家を苦とし、出家を楽と考えるからこそ、出家するのだ」と。

梵志たちは答えた。「大師が出家されるなら、私たちも出家いたします。大師が行われることは、私たちもすべて行います」と。

「時,大典尊至諸妻所,而告之曰:『卿等隨宜欲住者住,欲歸者歸,吾欲出家,求無為道,具論上事,明出家意。』時,諸婦答曰:『大典尊在,一如我夫,一如我父,設今出家,亦當隨從,典尊所行,我亦宜行。』

その時、大典尊は妻たちのもとに行き、こう告げました。「あなた方は、お好きなように、ここに住んでもよいし、実家に帰ってもよい。私は出家して、無為の道を求めようと思う。これまで話してきたことをよく考え、出家の意味を理解してほしい。」すると、妻たちは答えました。「大典尊様は、私たちにとっては夫であり、父のような方です。もし今、出家されるなら、私たちもお供します。典尊様がなさることは、私たちもすべきことです。」

「過七日已,時,大典尊即剃除鬚髮,服三法衣,捨家而去。時,七國王、七大居士、七百梵志及四十夫人,如是展轉,有八萬四千人同時出家,從大典尊。時,大典尊與諸大眾遊行諸國,廣弘道化,多所饒益。

七日が過ぎると、大典尊は髪とひげを剃り落とし、三法衣をまとって家を捨てて出家されました。

その時、七人の国王、七人の大居士、七百人の梵志、そして四十人の夫人たちも、次々と出家を決意し、大典尊に従いました。こうして、八万四千もの人々が同時に出家し、大典尊に随行したのです。

大典尊は大勢の弟子たちと共に諸国を巡り、広く教えを説き、多くの人々に利益をもたらしました。

「爾時,梵王告諸天眾曰:『時,典尊大臣豈異人乎?莫造斯觀,今釋迦文佛即其身也。世尊爾時過七日已,出家修道,將諸大眾,遊行諸國,廣弘道化,多所饒益。汝等若於我言有餘疑者,世尊今在耆闍崛山,可往問也,如佛所言,當受持之。』」

その時、梵天王は諸天の衆に告げて言いました。「昔の典尊大臣は、まさか別人ではあるまい。そう思ってはならない。今の釈迦文仏こそ、そのお方なのだ。世尊はその時、七日を過ぎて出家し、道を修め、多くの大衆を率いて諸国を巡り、広く教えを弘め、多くの人々を利益なさった。もしあなたがたが、私の言葉にまだ疑いがあるならば、世尊は今、耆闍崛山におられる。尋ねて行きなさい。仏がおっしゃる通りに、受け持ちなさい。」

般遮翼言:「我以是緣,故來詣此。唯然,世尊!彼大典尊即世尊是耶?世尊爾時過七日已,出家修道,與七國王乃至八萬四千人同時出家,遊行諸國,廣弘道化,多所饒益耶?」

バンジャーが申し上げました。「私はこの縁によって、ここに参りました。おお、世尊よ!あの大典尊という方は、まさに世尊でいらっしゃいますか?世尊はその時、七日を過ぎて出家し、修行の道に入られ、七人の王たちとともに、さらには八万四千人もの人々と同時に出家され、諸国を巡り歩き、広く道を説き、多くの人々を利益なさったのですか?」

佛告般遮翼曰:「爾時大典尊豈異人乎?莫造斯觀,即我身是也。爾時,舉國男女行來舉動,有所破損,皆尋舉聲曰:『南無大典尊七王大相!南無大典尊七王大相!』如是至三。般遮翼!時,大典尊有大德力,然不能為弟子說究竟道,不能使得究竟梵行,不能使至安隱之處。其所說法,弟子受行,身壞命終,得生梵天;其次,行淺者生他化自在天;次生化自在天、兜率陀天、焰天、忉利天、四天王、剎利、婆羅門、居士大家,所欲自在。

仏陀は般遮翼に告げられた。 「その時の大典尊は、一体誰であったと思うか。決して他人ではない。すなわち、この私である。 その時、国中の男女は、行き来する中で何かを壊したり損ねたりすると、皆すぐに声を挙げてこう唱えたものだ。 『南無大典尊、七王の大宰相よ! 南無大典尊、七王の大宰相よ!』 このように三度唱えるのであった。 般遮翼よ、あの時の大典尊は大いなる徳と力を備えていた。しかし、弟子たちに究極の道を説くことはできず、彼らを完全な梵行に至らしめることも、安らかな境地に導くこともできなかった。 彼が説いた法を弟子たちが実践し、その身が滅び命が終わると、梵天に生まれることができた。次に、修行が浅かった者は、他化自在天に生まれた。さらに次には、化自在天、兜率天、焔天、忉利天、四天王天、あるいは人間界の王族、バラモン、在家の長者などに生まれ、それぞれの世界で思いのままに生きることができたのである。」

「般遮翼!彼大典尊弟子,皆無疑出家,有果報,有教誡,然非究竟道,不能使得究竟梵行,不能使至安隱之處。其道勝者,極至梵天爾。今我為弟子說法,則能使其得究竟道、究竟梵行、究竟安隱,終歸涅槃。我所說法弟子受行者,捨有漏成無漏,心解脫、慧解脫。於現法中,自身作證:生死已盡,梵行已立,所作已辦,更不受有。其次,行淺者斷五下結,即於天上而般涅槃,不復還此。其次,三結盡,薄婬、怒、癡,一來世間而般涅槃;其次,斷三結,得須陀洹,不墮惡道,極七往返,必得涅槃。般遮翼!我諸弟子不疑出家,有果報,有教誡,究竟道法,究竟梵行,究竟安隱,終歸滅度。」

バンジャー翼よ、あの大典尊の弟子たちは、皆疑いなく出家し、果報があり、教戒がある。しかし、それは究極の道ではなく、彼らをして究極の梵行を成就させ、安穏な境地に至らしめることはできない。その道は優れてはいるが、せいぜい梵天に至るまでである。

今、私が弟子たちに説く法は、彼らをして究極の道、究極の梵行、究極の安穏を得させ、ついに涅槃に帰せしめることができる。私の説く法を弟子たちが実践するならば、有漏を捨てて無漏となり、心も智慧も解脱する。現世において自ら証するのだ——生死は尽き、梵行は立ち、なすべきことは成し遂げられ、再び存在を受けることはない、と。

次に、修行が浅い者は五下分結を断ち、天上において般涅槃し、この世に還ってくることはない。さらに、三結を尽くし、貪り・怒り・愚かしさを薄くした者は、一度だけこの世に生まれ、そこで般涅槃する。また、三結を断ち、須陀洹果を得た者は、悪道に堕ちることなく、多くても七度の往還のうちに必ず涅槃を得る。

バンジャー翼よ、私の弟子たちは疑いなく出家し、果報があり、教戒があり、究極の道法、究極の梵行、究極の安穏を得て、ついに滅度に帰するのである。

爾時,般遮翼聞佛所說,歡喜奉行。

その時、般遮翼は仏の説かれたことを聞き、喜びをもって従い行いました。


3
4 闍尼沙經

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