佛說長阿含經卷第七
仏説長阿含経 第七巻
後秦弘始年佛陀耶舍共竺佛念譯
後秦弘始年間、仏陀耶舎と竺仏念による共訳
(七)第二分弊宿經第三
第二分 弊宿経 第三
爾時,童女迦葉與五百比丘遊行拘薩羅國,漸詣斯波醯婆羅門村,時,童女迦葉在斯波醯村北尸舍婆林止。時,有婆羅門名曰弊宿,止斯波醯村。此村豐樂,民人眾多,樹木繁茂,波斯匿王別封此村與婆羅門弊宿,以為梵分。弊宿婆羅門常懷異見,為人說言:「無有他世,亦無更生,無善惡報。」
その時、童女迦葉は五百人の比丘たちと共に、コーサラ国を巡り歩き、次第にスパーヴァ村へと向かっていた。やがて童女迦葉は、スパーヴァ村の北にあるシーシャパ林に滞在することとなった。
その村には、弊宿という名のバラモンが住んでいた。スパーヴァ村は豊かで、人々も多く、木々が生い茂る土地であった。この村は、ペーセーナディ王が弊宿バラモンに特別に与えた、バラモンのための封土であった。
弊宿バラモンは常に異なる見解を持ち、人々にこう説いていた。「来世などない。生まれ変わりもない。善悪の報いもないのだ」と。
時,斯波醯村人聞童女迦葉與五百比丘,從拘薩羅國漸至此尸舍婆林,自相謂言:「此童女迦葉有大名聞,已得羅漢,耆舊長宿,多聞廣博,聰明叡智,辯才應機,善於談論,今得見者,不亦善哉!」時,彼村人日日次第往詣迦葉。爾時,弊宿在高樓上,見其村人隊隊相隨,不知所趣,即問左右持蓋者言:「彼人何故群隊相隨?」
その時、スバーヒ村の人々は、童女迦葉が五百人の比丘たちと共にコーサラ国から次第にこのシーサパ林へやって来たと聞き、互いに言い合いました。「この童女迦葉は大変な名声があり、すでに阿羅漢となった方だ。長老で長年の修行を積み、多くの教えを知り広く博識で、聡明で深い智慧を持ち、機に応じた弁才に優れ、話し上手である。今、その方にお会いできるなら、なんと素晴らしいことだろう!」
その時、村人たちは日ごとに順番に迦葉のもとを訪れました。その頃、弊宿は高楼の上にいて、村人たちが列をなして続くのを見て、どこへ向かうのか分からず、すぐに傍らで日傘を持つ者に尋ねました。「あの人々はなぜ群れをなして続いているのか?」
侍者答曰:「我聞童女迦葉將五百比丘遊拘薩羅國,至尸舍婆林,又聞其人有大名稱,已得羅漢,耆舊長宿,多聞廣博,聰明叡智,辯才應機,善於談論;彼諸人等,群隊相隨,欲詣迦葉共相見耳。」
侍者が答えました。「私は、童女迦葉が五百人の比丘を連れて拘薩羅国を巡り、尸舎婆林に至ったと聞いています。また、その人は大いに名声があり、すでに阿羅漢の境地を得ており、長老であり、多くの教えを広く学び、聡明で知恵深く、機に応じた弁才に優れ、談論に巧みであると聞いています。彼らは群れをなして従い、迦葉に会いに行こうとしているのです。」
時,弊宿婆羅門即勅侍者:「汝速往語諸人:『且住!當共俱行,往與相見。』所以者何?彼人愚惑,欺誑世間,說有他世,言有更生,言有善惡報,而實無他世,亦無更生,無善惡報。」
その時、弊宿婆羅門はすぐに侍者に命じました。「お前は急いで行って、人々に伝えなさい:『待ってくれ!みんなで一緒に行き、彼に会いに行こう。』なぜなら、あの者は愚かで世間を欺き、他世があると言い、生まれ変わりがあると言い、善悪の報いがあると言うが、実際には他世もなく、生まれ変わりもなく、善悪の報いもないからだ。」
時,使者受教已,即往語彼斯婆醯村人言:「婆羅門語:『汝等且住!當共俱詣,往與相見。』」
使者は教えを受け、すぐにスバヒ村の人々のもとへ行き、こう伝えました。「バラモン様がおっしゃっています。『あなた方はしばらく待ちなさい。一緒に会いに行きましょう』と。」
村人答曰「善哉!善哉!若能來者,當共俱行。」
村人たちは答えました。「それは素晴らしい! もしあなたが来てくれるなら、私たちも一緒に行きましょう。」
使還尋白:「彼人已住,可行者行。」
使いの者は戻って報告しました。「あの方はすでに留まられました。行くべき道を行かれますように。」
時,婆羅門即下高樓,勅侍者嚴駕,與彼村人前後圍遶,詣舍婆林,到已下車,步進詣迦葉所,問訊訖,一面坐;其彼村人婆羅門、居士,有禮拜迦葉然後坐者,有問訊已而坐者,有自稱名已而坐者,有叉手已而坐者,有默而坐者。時,弊宿婆羅門語童女迦葉言:「今我欲有所問,寧有閑暇見聽許不?」
その時、婆羅門はすぐに高楼を降り、従者に車の準備を命じ、村人たちと共に前後を囲みながら、舎婆林へと向かった。到着すると車を降り、歩いて迦葉のもとへ進み、挨拶を交わしてから傍らに座った。その場にいた村人や婆羅門、居士たちは、迦葉に礼拝してから座る者もいれば、挨拶だけで座る者、名乗ってから座る者、合掌して座る者、黙って座る者など、さまざまであった。
すると、弊宿婆羅門が童女迦葉に向かって言った。「今、私はお尋ねしたいことがあるのですが、お時間をいただけますでしょうか?」
迦葉報曰:「隨汝所問,聞已當知。」
迦葉は答えて言った:「お尋ねになるままに、聞き終われば理解するでしょう。」
婆羅門言:「今我論者,無有他世,亦無更生,無罪福報,汝論云何?」
バラモンは言いました。「今、私の論では、来世はなく、再生もなく、罪や福の報いもありません。あなたの論はどうですか?」
迦葉答曰:「我今問汝,隨汝意答,今上日月,為此世耶?為他世耶?為人、為天耶?」
迦葉は答えました。「今、私が尋ねます。あなたの考えに従って答えてください。今、空に輝く太陽と月は、この世のものでしょうか、それとも他世のものでしょうか。人間のものでしょうか、天人のものでしょうか。」
婆羅門答曰:「日月是他世,非此世也。是天,非人。」
婆羅門は答えて言った。「太陽と月はあの世のものであり、この世のものではありません。天界のものであって、人間のものではないのです。」
迦葉答曰:「以此可知,必有他世,亦有更生,有善惡報。」
迦葉は答えて言った:「これによって知ることができます。必ずや他の世があり、また再生があり、善悪の報いがあるのです。」
婆羅門言:「汝雖云有他世,有更生及善惡報,如我意者,皆悉無有。」
あなたは他世があると言い、生まれ変わりや善悪の報いがあると主張しますが、私の考えでは、それらはすべて存在しないのです。
迦葉問曰:「頗有因緣,可知無有他世,無有更生,無善惡報耶?」
迦葉が尋ねました。「何か根拠があって、他世は存在せず、再生もなく、善悪の報いもないと確信できるのでしょうか?」
婆羅門答曰:「有緣!」
「縁があります!」
迦葉問曰:「以何因緣,言無他世?」
迦葉は尋ねました。「何を根拠に、他世など存在しないと言うのですか?」
婆羅門言:「迦葉!我有親族知識,遇患困病,我往問言:『諸沙門、婆羅門各懷異見,言諸有殺生、盜竊、邪婬、兩舌、惡口、妄言、綺語、貪取、嫉妬、邪見者,身壞命終,皆入地獄。我初不信,所以然者?初未曾見死已來還,說所墮處。若有人來說所墮處,我必信受。汝今是我所親,十惡亦備,若如沙門語者,汝死必入大地獄中,今我相信,從汝取定,若審有地獄者,汝當還來,語我使知,然後當信。』迦葉!彼命終已,至今不來,彼是我親,不應欺我,許而不來,必無後世。」
婆羅門は言いました。「迦葉よ、私には親族や知人がいて、病気で苦しんでいる者がいました。私は彼のもとを訪ねてこう言いました。『諸々の沙門や婆羅門たちはそれぞれ異なる見解を持ち、殺生、盗み、邪淫、両舌、悪口、妄言、綺語、貪欲、嫉妬、邪見を行う者は、命を終えて必ず地獄に堕ちると言っています。私は最初、それを信じませんでした。なぜなら、死んだ者が再び戻ってきて、堕ちた場所を語ったのを一度も見たことがなかったからです。もし誰かが来て、堕ちた場所を語ってくれるなら、私は必ず信じましょう。あなたは私の親しい者であり、十悪も備えています。もし沙門たちの言う通りなら、あなたが死ねば必ず大地獄に堕ちるでしょう。今、私はあなたを信じ、あなたから確かな証拠を得たいのです。もし本当に地獄があるなら、あなたは戻ってきて私に教えてください。そうして初めて私は信じましょう。』迦葉よ、彼は命を終えましたが、今に至るまで戻ってきません。彼は私の親しい者ですから、私を欺くはずがありません。約束しながら戻ってこないということは、来世など存在しないということです。」
迦葉報曰:「諸有智者,以譬喻得解,今當為汝引喻解之。譬如盜賊,常懷姧詐,犯王禁法,伺察所得,將詣王所,白言:『此人為賊,願王治之。』王即勅左右,收繫其人,遍令街巷,然後載之,出城付刑人者;時,左右人即將彼賊,付刑人者,彼賊以柔輭言,語守衛者:『汝可放我,見諸親里,言語辭別,然後當還。』云何,婆羅門!彼守衛者寧肯放不?」
迦葉は答えて言った。「知恵ある者は、譬えによって理解を得るものです。今、あなたのために譬えを引いて説明しましょう。例えば、盗賊は常に悪だくみを抱き、王の禁じた法を犯し、見張られて捕らえられ、王の元へ連れて行かれ、『この者は盗賊です。どうか王様、お裁きください』と申し上げます。王はすぐに側近に命じて、その者を捕らえさせ、街中の通りに示し、その後、城外の刑吏に引き渡します。その時、側近たちはその賊を刑吏に引き渡しますが、賊は柔らかな言葉で看守に言います。『どうか私を放してください。親族に会い、別れの言葉を交わして、必ず戻ってきます』と。さて、婆羅門よ、その看守は果たして賊を放すでしょうか?」
婆羅門答曰:「不可!」
「それはできません。」
迦葉又言:「彼同人類,俱存現世,而猶不放,況汝所親,十惡備足,身死命終,必入地獄,獄鬼無慈,又非其類,死生異世,彼若以輭言求於獄鬼:『汝暫放我,還到世間,見親族言語辭別,然後當還。』寧得放不?」
迦葉はさらに言いました。「彼らは同じ人間であり、ともに現世に生きているのに、それでも解放してはもらえません。ましてや、あなたの親族は十の悪行をことごとく備え、身が死に命が終われば、必ず地獄に堕ちるのです。地獄の鬼に慈悲はなく、また人間とは種族が異なります。死と生は別の世界です。もし彼が柔らかな言葉で獄の鬼に頼んだとしても、『どうかしばらく私を解放し、世間に戻して、親族に会って言葉を交わし別れを告げ、それから必ず戻ります』と言ったところで、果たして解放してもらえるでしょうか?」
婆羅門答曰:「不可!」
婆羅門は答えました。「それはできません。」
迦葉又言:「以此相方,自足可知,何為守迷,自生邪見耶?」
迦葉はまた言いました。「このように比べてみれば、自ずと分かるはずです。なぜ迷いを守り、自ら邪見を生み出すのですか?」
婆羅門言:「汝雖引喻,謂有他世,我猶言無。」
あなたは例えを引いて、他世があると言いますが、私はやはり存在しないと言います。
迦葉復言:「汝頗更有餘緣,可知無他世耶?」
迦葉はまた尋ねました。「他に、来世の存在を知る手がかりはありますか?」
婆羅門報言:「我更有餘緣,知無他世。」
婆羅門は答えました。「他にも理由がありますので、他世は存在しないと確信しています。」
迦葉問曰:「以何緣知?」
迦葉が尋ねました:「どうしてそのようにおわかりになるのですか?」
答曰:「迦葉!我有親族,遇患篤重,我往語言:『諸沙門、婆羅門各懷異見,說有他世,言不殺、不盜、不婬、不欺,不兩舌、惡口、妄言、綺語、貪取、嫉妬、邪見者,身壞命終,皆生天上;我初不信,所以然者?初未曾見死已來還,說所墮處。若有人來說所墮生,我必信耳;今汝是我所親,十善亦備,若如沙門語者,汝今命終,必生天上,今我相信,從汝取定,若審有天報者,汝當必來語我使知,然後當信。』迦葉!彼命終已,至今不來,彼是我親,不應欺我,許而不來,必無他世。」
迦葉よ、私はこう答えました。「私には、重い病に倒れた身内がいました。私はその者にこう言ったのです。『世の沙門やバラモンたちは、それぞれ異なる見解を持ち、来世があると説いています。殺さず、盗まず、淫らな行いをせず、欺かず、二枚舌を使わず、悪口を言わず、嘘をつかず、無駄話をせず、貪らず、妬まず、邪な見解を持たない者は、この身が滅び命が終わった後、皆、天上に生まれると言う。私は最初、それを信じませんでした。なぜなら、一度死んだ者が再び戻ってきて、自分がどこに生まれたかを語るのを、今まで一度も見たことがなかったからです。もし誰かが来て、自分がどこに生まれたかを語るなら、私は必ず信じましょう。今、あなたは私の身内であり、十の善い行いも備えています。もし沙門たちの言葉が真実なら、あなたは今、命を終え、必ず天上に生まれるはずです。今、私はあなたを信じ、あなたから確かな証しを得たい。もし本当に天上への報いがあるなら、あなたは必ず私のもとに来て、それを知らせてくれるでしょう。そうして初めて、私は信じるのです。』と。
迦葉よ、その者は命を終えましたが、今に至るまで戻ってきません。彼は私の身内ですから、私を欺くはずがありません。約束しながら来ないということは、きっと来世などないのでしょう。」
迦葉又言:「諸有智者,以譬喻得解,我今當復為汝說喻。譬如有人,墮於深廁,身首沒溺,王勅左右:『挽此人出,以竹為篦,三刮其身,澡豆淨灰,次如洗之,後以香湯,沐浴其體,細末眾香,坌其身上,勅除髮師,淨其鬚髮。』又勅左右,重將洗沐,如是至三,洗以香湯,坌以香末,名衣上服,莊嚴其身,百味甘饍,以恣其口,將詣高堂,五欲娛樂,其人復能還入廁不?」
迦葉はまた言った。「賢明な人々は、譬え話によって理解を得るものです。今、私はあなたのために一つの譬えを話しましょう。
たとえば、ある人が深い便所に落ちてしまい、頭まで汚物に埋もれてしまったとします。王は側近たちに命じました。『この人を引き上げ、竹のへらで三度体をこすり落とし、洗浄剤や清浄な灰で洗い、それから香りのよい湯で体を洗い、細かく砕いた様々な香料を体に塗りなさい。そして理髪師に命じて、ひげや髪をきれいに整えさせなさい。』
さらに王は側近たちに、もう一度洗い清めるよう命じました。こうして三度も繰り返し、香湯で洗い、香末を塗り、立派な衣服で身を飾り、百種類もの美味しい料理を口にさせました。そして高い堂に連れて行き、五欲の楽しみを与えたのです。
さて、その人は再び便所に戻ることができるでしょうか?」
答曰:「不能!彼處臭惡,何可還入?」
答えました。「できません!あの場所は臭くて汚らわしい、どうしてまた入れるでしょうか?」
迦葉言:「諸天亦爾。此閻浮利地,臭穢不淨,諸天在上,去此百由旬,遙聞人臭,甚於廁溷。婆羅門!汝親族知識,十善具足,然必生天,五欲自娛,快樂無極,寧當復肯還來,入此閻浮廁不?」
迦葉は言いました。「天界の者たちも同じです。この閻浮提の大地は、臭く穢れ、清らかではありません。天界の者たちは、その上にいますが、ここから百由旬離れていても、はるか遠くから人間の臭いを嗅ぎつけ、それは便所よりもひどいものです。婆羅門よ、あなたの親族や知人は、十の善行を完璧に備えています。ですから、必ず天界に生まれ変わり、五つの欲を楽しみ、この上ない喜びに満ちるでしょう。それなのに、果たして再びこの閻浮提という便所に戻って来ようとするでしょうか?」
答曰:「不也!」
お答えします:「いいえ、そうではありません!」
迦葉又言:「以此相方,自足可知,何為守迷,自生邪見?」
迦葉はまた言いました。「このように比べてみれば、自ずと分かるはずです。どうして迷いを守り、自ら邪見を生じさせるのですか?」
婆羅門言:「汝雖引喻,言有他世,我猶言無。」
婆羅門は言った。「あなたは例えを引いて、来世があると言いますが、私はやはりないと言います。」
迦葉復言:「汝頗更有餘緣,可知無他世耶?」
迦葉はまた尋ねました。「他に、来世の存在を知る手がかりはありますか?」
婆羅門報言:「我更有餘緣,知無他世。」
婆羅門は答えました。「他にも理由がありますので、他世は存在しないと確信しています。」
迦葉問曰:「以何緣知?」
迦葉が尋ねました:「どうしてそのようにおわかりになるのですか?」
答曰:「迦葉!我有親族,遇患篤重,我往語言:『沙門、婆羅門各懷異見,說有後世,言不殺、不盜、不婬、不欺、不飲酒者,身壞命終,皆生忉利天上;我亦不信,所以然者?初未曾見死已來還,說所墮處;若有人來說所墮生,我必信耳。今汝是我所親,五戒具足,身壞命終,必生忉利天上,今我相信,從汝取定,若審有天福者,汝當還來,語我使知,然後當信。』迦葉!彼命終已,至今不來,彼是我親,不應有欺,許而不來,必無他世。」
迦葉よ、私には親しい身内がいました。その者が重い病にかかったとき、私はこう言ったのです。「沙門やバラモンたちはそれぞれ異なる見解を持ち、来世があると説いています。殺さず、盗まず、淫らな行いをせず、嘘をつかず、酒を飲まない者は、命を終えた後、みな忉利天に生まれると言う。しかし私はそれを信じません。なぜなら、死んだ者がどこに生まれたかを語って、この世に戻ってきた者を、私は一度も見たことがないからです。もし誰かが実際に生まれた先を語って戻ってくるなら、私は必ず信じましょう。今、あなたは私の身内であり、五戒をすべて守ってきました。命を終えたなら、必ず忉利天に生まれるはずです。私はあなたを信じ、あなたから確かな証しを得たい。もし本当に天界の福があるなら、あなたは必ず戻ってきて、私にそのことを知らせてください。そうして初めて私は信じるのです。」迦葉よ、その者は命を終えましたが、今に至るまで戻ってきません。私の身内ですから、私を欺くはずはありません。約束しながら戻ってこないということは、来世など存在しないということに違いありません。
迦葉答言:「此間百歲,正當忉利天上一日一夜耳,如是亦三十日為一月,十二月為一歲,如是彼天壽千歲。云何,婆羅門!汝親族五戒具足,身壞命終,必生忉利天上。彼生天已,作是念言:『我初生此,當二三日中,娛樂遊戱,然後來下報汝言。』者,寧得見不?」
迦葉は答えて言いました。「ここでの百年は、ちょうど忉利天の一日一夜に当たります。同じように三十日で一月、十二月で一年となり、その天界の寿命は千年です。さて、婆羅門よ、あなたの親族は五戒を守り、その身が滅び命が終わった後、必ず忉利天に生まれ変わります。彼が天界に生まれたなら、こう考えるでしょう:『私はここに生まれたばかりだから、二、三日の間は楽しんで遊び、それから下界に戻ってあなたに報告しよう』と。果たして、あなたは彼に会えるでしょうか?」
答曰:「不也!我死久矣,何由相見?」
答えました。「いいえ、私はとっくに死んでいます。どうして会えるでしょうか?」
婆羅門言:「我不信也,誰來告汝有忉利天,壽命如是?」
婆羅門は言いました。「私は信じません。誰があなたに、忉利天が存在し、寿命がそのようであると告げたのですか?」
迦葉言:「諸有智者,以譬喻得解,我今更當為汝引喻。譬如有人,從生而盲,不識五色,青、黃、赤、白,麤、細、長、短,亦不見日、月、星象、丘陵、溝壑。有人問言:『青、黃、赤、白五色云何?』盲人答曰:『無有五色。』如是麤、細、長、短、日、月、星象、山陵、溝壑,皆言無有。云何?婆羅門!彼盲人言,是正答不?」
迦葉は言いました。「賢い人々は、譬え話で理解を得るものです。今、私はもう一つの譬えをあなたに示しましょう。たとえば、生まれつき目の見えない人がいるとします。その人は五色、すなわち青、黄、赤、白、また物の粗さ、細さ、長さ、短さを知りません。太陽や月、星の輝き、丘や谷も見たことがありません。もし誰かが『青、黄、赤、白の五色とはどんなものですか』と尋ねたら、その盲人は『五色などというものはありません』と答えるでしょう。同様に、粗さ、細さ、長さ、短さ、太陽、月、星、山、谷についても、すべて『そんなものはない』と言うはずです。どうですか、婆羅門よ。その盲人の答えは、正しいと言えるでしょうか?」
答曰:「不也!」
お答えします:「いいえ、そうではありません!」
「所以者何?世間現有五色,青、黃、赤、白,麤、細、長、短,日、月、星象、山陵、溝壑,而彼言無。婆羅門!汝亦如是。忉利天壽,實有不虛,汝自不見,便言其無。」
なぜなら、世の中には確かに五色のものがあります。青、黄、赤、白、粗い、細い、長い、短い、太陽、月、星、山、谷など、すべて目に見えるものです。それなのに、あなたは「ない」と言うのです。バラモンよ、あなたも同じです。忉利天の寿命は、確かに存在し、偽りではありません。あなたが自分で見ていないからといって、「ない」と言うのは間違いです。
婆羅門言:「汝雖言有,我猶不信。」
婆羅門は言った。「あなたはそう言うけれど、私はまだ信じることができません。」
迦葉又言:「汝復作何緣,而知其無?」
迦葉はまた言いました:「では、何を根拠に、それが無いと知るのですか?」
答曰:「迦葉!我所封村人有作賊者,伺察所得,將詣我所,語我言:『此人為賊,唯願治之。』我答言:『收縛此人,著大釜中,韋葢厚泥,使其牢密,勿令有泄,遣人圍遶,以火煮之。』我時欲觀知其精神所出之處,將諸侍從,遶釜而觀,都不見其神去來處,又發釜看,亦不見神有往來之處。以此緣故,知無他世。」
迦葉よ、私が治める村に盗人を働く者がおり、探り出して捕らえ、私のもとに連れて来た者が言うのです。『この者は盗人です。どうかお裁きください』と。私はこう答えました。『この者を縛り、大釜の中に入れ、皮の蓋をして厚く泥を塗り、しっかりと密閉させ、隙間から漏れないようにしなさい。人を遣わして周りを取り囲ませ、火で煮なさい』と。私はその時、精神がどこから出て行くのかを見ようと思い、侍従たちを連れて釜の周りを巡って観察しましたが、精神がどこから去り、どこへ来るのか、まったく見えませんでした。また釜を開けて中を見ても、精神がどこへ行き来する様子も見えませんでした。この縁によって、私は他の世はないと知ったのです。
迦葉又言:「我今問汝,若能答者隨意報之。婆羅門!汝在高樓,息寢臥時,頗曾夢見山林、江河、園觀、浴池、國邑、街巷不?」
迦葉はまた言った。「今、あなたに尋ねます。もし答えられるなら、自由に答えてください。婆羅門よ、あなたが高楼で休み、眠りについたとき、夢の中で山林や江河、園観、浴池、国邑、街巷などを見たことがありますか?」
答曰:「夢見!」
答えはこうです。「夢を見たのです!」
又問:「婆羅門!汝當夢時,居家眷屬侍衛汝不?」
また尋ねました:「バラモンよ、あなたが夢を見ているとき、家族や付き人はあなたに付き添っていますか?」
答曰:「侍衛!」
お答えします。「お供いたします!」
又問:「婆羅門!汝諸眷屬見汝識神有出入不?」
また尋ねました:「バラモンよ、あなたの眷属たちは、あなたの識神が出入りするのを見たことがありますか?」
答曰:「不見!」
お答えします。「見えません!」
迦葉又言:「汝今生存,識神出入,尚不可見,況於死者乎?汝不可以目前現事觀於眾生。婆羅門!有比丘初夜、後夜捐除睡眠,精勤不懈,專念道品,以三昧力,修淨天眼;以天眼力,觀於眾生。死此生彼,從彼生此,壽命長短,顏色好醜,隨行受報,善惡之趣,皆悉知見。汝不可以穢濁肉眼,不能徹見眾生所趣,便言無也。婆羅門!以此可知,必有他世。」
迦葉はまた言いました。「あなたは今生きているのに、意識の出入りさえ見ることができないのです。ましてや死者のことはどうでしょうか。あなたは目の前の現実だけで衆生を見てはいけません。婆羅門よ、比丘の中には、初夜や後夜に睡眠を捨て、精進を怠らず、ひたすら道を思い、三昧の力によって清らかな天眼を修める者がいます。その天眼の力で衆生を見れば、死んでここから生まれ、あちらからここへ生まれ、寿命の長短、容姿の美醜、行いに応じて受ける報い、善悪の行き先を、すべて知り見ることができるのです。あなたは、穢れた肉眼で衆生の行く先を見通せないからといって、『ない』と言ってはいけません。婆羅門よ、これによって、必ず他世があることがわかるのです。」
婆羅門言:「汝雖引喻說有他世,如我所見,猶無有也。」
婆羅門は言いました。「あなたは例えを引いて他世があると言いますが、私の見るところでは、やはり存在しないのです。」
迦葉又言:「汝頗更有因緣,知無他世耶?」
迦葉はまた尋ねました。「他に、来世の存在を知る手がかりはありますか?」
婆羅門言:「有!」
婆羅門は言った。「あります!」
迦葉言:「以何緣知?」
迦葉は尋ねました。「どうしてそうだとわかるのですか?」
婆羅門言:「我所封村人有作賊者,伺察所得,將詣我所,語我言:『此人為賊,唯願治之。』我勅左右收縛此人,生剝其皮,求其識神,而都不見;又勅左右臠割其肉,以求識神,又復不見;又勅左右截其筋、脉、骨間求神,又復不見;又勅左右打骨出髓,髓中求神,又復不見。迦葉!我以此緣,知無他世。」
バラモンは言いました。「私の領地の村人に盗みを働く者がおり、探偵が捕らえて私のもとに連れて来ました。彼らは私に言いました。『この者は盗人です。どうかお裁きください。』私は側近に命じてこの者を縛らせ、生きたまま皮を剥がしてその識神(魂)を探しましたが、まったく見つかりませんでした。さらに側近に命じて肉を切り刻んで識神を探させましたが、それも見つかりませんでした。また側近に命じて筋や脈を断ち、骨の間を探させましたが、識神は見つかりませんでした。さらに骨を打ち砕いて髄を探させましたが、そこにも識神は見つかりませんでした。迦葉よ、このことから私は、来世など存在しないと確信したのです。」
迦葉復言:「諸有智者,以譬喻得解,我今復當為汝引喻。乃往過去久遠世時,有一國壞,荒毀未復,時,有商賈五百乘車經過其土,有一梵志奉事火神,常止一林。時,諸商人皆往投宿,清旦別去,時,事火梵志作是念言:『向諸商人宿此林中,今者已去,儻有遺漏可試往看。』尋詣彼所,都無所見,唯有一小兒始年一歲,獨在彼坐。梵志復念:『我今何忍見此小兒於我前死?今者寧可將此小兒至吾所止,養活之耶!』即抱小兒往所住處而養育之,其兒轉大,至十餘歲。
迦葉はまた言いました。「賢明な人々は、譬えによって理解を得るものです。今、私もあなたのために譬えを引いてみましょう。はるか遠い昔の世に、ある国が荒廃し、まだ復興していない時代がありました。その時、五百台の車を連ねた商人たちがその土地を通りかかりました。そこには火の神を祀る梵志(修行者)がいて、ある森に住んでいました。商人たちは皆、その森に宿を借り、翌朝、別れを告げて去っていきました。その時、火を祀る梵志はこう考えました。『さっきまで商人たちがこの森に泊まっていたが、今はもう去ってしまった。もし何か忘れ物があれば、見に行ってみよう。』彼はその場所へ行ってみましたが、何も見つかりません。ただ、一歳になる小さな子供が一人、そこに座っているだけでした。梵志はまた考えました。『私はどうしてこの子供が自分の目の前で死ぬのを見ていられようか。今、この子供を自分の住処に連れて行き、育ててやろう。』彼はすぐに子供を抱き上げ、自分の住処へ連れて帰り、育て始めました。その子供は次第に成長し、十歳を過ぎるほどになりました。
「時,此梵志以少因緣欲遊人間,語小兒曰:『我有少緣,欲暫出行,汝善守護此火,慎勿使滅。若火滅者,當以鑽鑽木,取火燃之。』具誡勅已,出林遊行。梵志去後,小兒貪戲,不數視火,火遂便滅;小兒戲還,見火已滅,懊惱而言:『我所為非,我父去時,具約勅我,守護此火,慎勿令滅,而我貪戲,致使火滅,當如之何?』彼時,小兒吹灰求火,不能得已,便以斧劈薪求火,復不能得,又復斬薪置於臼中,搗以求火,又不能得。
その時、このバラモンはちょっとした用事で人間界へ行くことになり、子供に言いました。「私はちょっとした用事で、しばらく出かける。お前はこの火をよく守り、絶対に消さないようにせよ。もし火が消えたら、火鑽りで木をこすって火を起こし、燃やし直すのだ。」そうきつく言い聞かせてから、森を出て旅に出ました。
バラモンが去った後、子供は遊びに夢中になり、火をあまり見ずにいたので、火はついに消えてしまいました。子供が遊びから戻ってくると、火が消えているのを見て、悔しがって言いました。「私はひどいことをしてしまった。父が出かける時、しっかりと私に言い聞かせて、この火を守り、絶対に消さないようにと言ったのに、私は遊びに夢中で、火を消してしまった。どうすればいいのだろう?」
その時、子供は灰を吹いて火を探しましたが、得られませんでした。そこで斧で薪を割って火を探しましたが、それでも得られませんでした。また薪を切り、臼に入れて搗いて火を探しましたが、それでも得られませんでした。
「爾時,梵志於人間還,詣彼林所,問小兒曰:『吾先勅汝使守護火,火不滅耶?』小兒對曰:『我向出戲,不時護視,火今已滅。』復問小兒:『汝以何方便更求火耶?』小兒報曰:『火出於木,我以斧破木求火,不得火;復斬之令碎,置於臼中,杵搗求火,復不能得。』時,彼梵志以鑽鑽木出火,積薪而燃,告小兒曰:『夫欲求火,法應如此,不應破析杵碎而求。』
その時、バラモンが人里から戻り、その林のところへ行き、童子に尋ねました。「私は先にお前に火を守るように命じたが、火は消えていないか?」童子は答えました。「私は遊びに出てしまい、適時に見守らなかったので、火は今、すでに消えてしまいました。」バラモンはさらに童子に尋ねました。「では、お前はどのような方法で再び火を求めるのか?」童子は答えました。「火は木から出るものなので、私は斧で木を割って火を求めましたが、火は得られませんでした。さらに木を細かく切り刻み、臼の中に入れ、杵で搗いて火を求めましたが、やはり得られませんでした。」すると、そのバラモンは錐で木をこすって火を出し、薪を積んで燃やし、童子に告げました。「火を求めるには、このような方法が正しいのだ。木を割ったり細かく砕いたりして求めるべきではない。」
「婆羅門!汝亦如是無有方便,皮剝死人而求識神,汝不可以目前現事觀於眾生。婆羅門!有比丘初夜後夜捐除睡眠,精勤不懈,專念道品,以三昧力,修淨天眼,以天眼力,觀於眾生,死此生彼,從彼生此,壽命長短,顏色好醜,隨行受報,善惡之趣,皆悉知見;汝不可以穢濁肉眼,不能徹見眾生所趣,便言無也。婆羅門!以此可知,必有他世。」
バラモンよ、あなたも同じです。方便もなく、死人から皮を剥いで魂を探すようなことをしてはなりません。あなたは、目前の現象だけで衆生を見てはならないのです。
バラモンよ、比丘の中には、初夜や後夜に睡眠を捨て、精進を怠らず、ひたすら道を念じて修行する者がいます。三昧の力によって清浄な天眼を修め、その天眼の力で衆生を見ます。死んでここからあちらへ生まれ、あちらからこちらへ生まれ変わること、寿命の長短、容貌の美醜、行いに応じて受ける報い、善悪の趣きを、すべて知り見るのです。
あなたは、穢れた肉眼で衆生の行く先を見通すことができないからといって、存在しないと言ってはなりません。バラモンよ、これによって知ることができます。必ず他の世があるのです。
婆羅門言:「汝雖引喻說有他世,如我所見,猶無有也。」
婆羅門は言いました。「あなたは例えを引いて他世があると言いますが、私の見るところでは、やはり存在しないのです。」
迦葉復言:「汝頗更有因緣,知無他世耶?」
迦葉はまた尋ねました。「他世がないことを知る、他の理由はありますか?」
婆羅門言:「有!」
婆羅門は言った。「あります!」
迦葉言:「以何緣知?」
迦葉は尋ねました。「どうしてそうだとわかるのですか?」
婆羅門言:「我所封村人有作賊者,伺察所得,將詣我所,語我言:『此人為賊,唯願治之。』我勅左右:『將此人以稱稱之。』侍者受命,即以稱稱。又告侍者:『汝將此人安徐殺之,勿損皮肉。』即受我教,殺之無損。我復勅左右:『更重稱之。』乃重於本。迦葉!生稱彼人,識神猶在,顏色悅豫,猶能言語,其身乃輕;死已重稱,識神已滅,無有顏色,不能語言,其身更重,我以此緣,知無他世。」
バラモンは言いました。 「私が治める村に、盗みを働く者がいました。探偵が捕らえて、私のところへ連れて来て、こう言いました。『この者は盗人です。どうかお裁きください。』私は側近に命じました。『この者を秤にかけよ。』側近は命を受け、すぐに秤にかけました。そして私は側近に告げました。『この者をゆっくりと殺せ。ただし、皮や肉を傷つけてはならぬ。』側近は私の教えを受け、傷つけることなく殺しました。私は再び側近に命じました。『もう一度重く秤にかけよ。』すると、以前よりも重くなっていました。迦葉よ、生きている時に秤にかけたあの者は、識神がまだ存在し、顔色は喜びに満ち、まだ言葉を話すことができ、その身体は軽かった。死んでから秤にかけると、識神はすでに滅び、顔色はなく、言葉を話すこともできず、その身体はさらに重くなった。私はこの理由によって、他の世は存在しないと知るのです。」
迦葉語婆羅門:「吾今問汝,隨意答我。如人稱鐵,先冷稱已,然後熱稱,何有光色柔輭而輕?何無光色堅䩕而重?」
迦葉が婆羅門に言いました。「今、あなたにお尋ねします。どうぞ思うままにお答えください。人が鉄を量る時、まず冷たいまま量り、それから熱して量ります。どちらが光沢があり、柔らかくて軽いでしょうか。どちらが光沢がなく、硬くて重いでしょうか。」
婆羅門言:「熱鐵有色,柔輭而輕,冷鐵無色,剛強而重。」
婆羅門は言いました。「熱した鉄は色があり、柔らかく軽いが、冷えた鉄は色がなく、硬くて重い。」
迦葉語言:「人亦如是,生有顏色,柔輭而輕;死無顏色,剛強而重。以此可知,必有他世。」
迦葉は言った。「人間もまた同じです。生きている時は色つやがあり、柔らかく軽やかですが、死ぬと色つやはなくなり、硬く重たくなります。これによって、必ず来世があると分かるのです。」
婆羅門言:「汝雖引喻說有他世,如我所見,必無有也。」
婆羅門は言った。「たとえあなたがたとえを引いて他世があると説いても、私の見るところでは、決して存在しないのです。」
迦葉言:「汝復有何緣,知無他世?」
迦葉は言った:「では、他にどんな理由で、来世がないとわかるのですか?」
婆羅門答言:「我有親族,遇患篤重。時,我到彼語言:『扶此病人,令右脇臥。』視瞻、屈伸、言語如常;又使左臥,反覆宛轉,屈伸、視瞻、言語如常,尋即命終。吾復使人扶轉,左臥右臥,反覆諦觀,不復屈伸、視瞻、言語,吾以是知,必無他世。」
婆羅門は答えました。 「私には親族がおり、重い病に倒れました。 その時、私は彼のもとに行き、言いました。 『この病人を支えて、右脇を下にして寝かせなさい。』 すると、目を動かし、手足を曲げ伸ばし、普通に話すことができました。 次に左脇を下にして寝かせると、体を反らせたり、手足を動かし、目を動かし、話すことができました。 しかし、やがて彼は息を引き取りました。 私は再び人に命じて、彼を支えさせ、左に寝かせたり右に寝かせたり、繰り返し注意深く観察しました。 すると、もう手足を動かすことも、目を動かすことも、話すこともありませんでした。 だから私は、来世などないのだと確信したのです。」
迦葉復言:「諸有智者,以譬喻得解,今當為汝引喻。昔有一國不聞貝聲,時,有一人善能吹貝,往到彼國,入一村中,執貝三吹,然後置地。時,村人男女聞聲驚動,皆就往問:『此是何聲,哀和清徹乃如是耶?』彼人指貝曰:『此物聲也。』時,彼村人以手觸貝曰:『汝可作聲!汝可作聲!』貝都不鳴,其主即取貝三吹置地。時,村人言:『向者,美聲非是貝力,有手有口,有氣吹之,然後乃鳴。』人亦如是,有壽有識,有息出入,則能屈伸、視瞻、語言;無壽無識,無出入息,則無屈伸、視瞻、語言。」
迦葉はまた言った。「賢い人々は、譬えによって理解を得るものです。今、あなたのために譬えを引きましょう。昔、ある国には貝の音を聞いたことがありませんでした。その時、貝を巧みに吹く人がいて、その国へ行き、一つの村に入り、貝を三度吹いてから地面に置きました。すると、村の人々は男女を問わず、その音を聞いて驚き、皆が駆け寄って尋ねました。『これは何の音ですか。こんなに哀調があり、澄み渡っているとは。』その人は貝を指さして言いました。『この物の音です。』すると、村人たちは手で貝に触れながら言いました。『お前、音を出せ!お前、音を出せ!』しかし、貝はまったく鳴りません。そこで、持ち主は貝を取り上げ、三度吹いてから地面に置きました。その時、村人たちは言いました。『さっきの美しい音は、貝だけの力ではなかった。手があり、口があり、息を吹き込む者がいて、初めて鳴るのだ。』人間もこれと同じです。寿命があり、識(心の働き)があり、出入りする息があれば、体を曲げ伸ばし、目で見つめ、言葉を話すことができます。寿命がなく、識がなく、出入りする息がなければ、体を曲げ伸ばすことも、目で見つめることも、言葉を話すこともできません。」
又語婆羅門:「汝今宜捨此惡邪見,勿為長夜自增苦惱。」
また、婆羅門にこう言われた。「今こそ、この悪しき邪見を捨てるべきです。長い夜のように苦しみを増やしてはなりません。」
婆羅門言:「我不能捨,所以然者?我自生來長夜諷誦,翫習堅固,何可捨耶?」
婆羅門は言いました。「私は捨てることができません。なぜなら、生まれてこの方、長い間ずっと暗誦し、学び固めてきたからです。どうして捨てられましょうか?」
迦葉復言:「諸有智者,以譬喻得解,我今當更為汝引喻。乃往久遠有一國土,其土邊壃,人民荒壞。彼國有二人,一智一愚,自相謂言:『我是汝親,共汝出城,採侶求財。』即尋相隨,詣一空聚,見地有麻即語愚者:『共取持歸。』時,彼二人各取一擔,復過前村,見有麻縷,其一智者言:『麻縷成功,輕細可取。』其一人言:『我已取麻,繫縛牢固,不能捨也。』其一智者即取麻縷,重擔而去;復共前進,見有麻布,其一智者言:『麻布成功,輕細可取。』彼一人言:『我已取麻,繫縛牢固,不能復捨。』其一智者即捨麻縷取布自重;復共前行,見有劫貝,其一智者言:『劫貝價貴,輕細可取。』彼一人言:『我已取麻,繫縛牢固,齎來道遠,不能捨也。』時,一智者即捨麻布而取劫貝。
迦葉はまた言いました。 「知恵ある者は、たとえ話で理解を得るものです。今、私はもう一つたとえを引いて話しましょう。 遠い昔、ある国がありました。その国は辺境の地で、人々は荒れ果てていました。 その国に二人の男がおりました。一人は賢く、一人は愚かでした。 二人は互いに言いました。『私はあなたの親しい者です。あなたと一緒に城を出て、仲間を求め財産を得ようではありませんか』 そして二人は互いに付き従い、ある無人の村にたどり着きました。 地面に麻があるのを見て、賢い男は愚かな男に言いました。『一緒に取って持ち帰ろう』 その時、二人はそれぞれ一担いずつ麻を取りました。 さらに先の村を通り過ぎると、麻糸がありました。 賢い方の一人が言いました。『麻糸は出来上がったもので、軽くて細い。これを取るのがよい』 もう一人の男は言いました。『私はすでに麻を取った。しっかり縛り付けてあるから、捨てることはできない』 そこで賢い方は麻糸を取り、重い荷物を担いで先へ進みました。 再び一緒に前へ進むと、麻布がありました。 賢い方の一人が言いました。『麻布は出来上がったもので、軽くて細い。これを取るのがよい』 あの男は言いました。『私はすでに麻を取った。しっかり縛り付けてあるから、もう捨てられない』 そこで賢い方は麻糸を捨て、麻布を取って自分で担ぎました。 再び一緒に前へ進むと、木綿がありました。 賢い方の一人が言いました。『木綿は値打ちが高い。軽くて細い。これを取るのがよい』 あの男は言いました。『私はすでに麻を取った。しっかり縛り付けてあり、ずっと道を運んできた。捨てることはできない』 その時、賢い方は麻布を捨て、木綿を取りました。
「如是前行,見劫貝縷,次見白疊,次見白銅,次見白銀,次見黃金,其一智者言:『若無金者,當取白銀,若無白銀,當取白銅,乃至麻縷,若無麻縷,當取麻耳。今者此村大有黃金,眾寶之上,汝宜捨麻,我當捨銀,共取黃金,自重而歸。』彼一人言:『我取此麻,繫縛牢固,齎來道遠,不能捨也。汝欲取者,自隨汝意。』其一智者捨銀取金,重擔而歸其家,親族遙見彼人大得金寶,歡喜奉迎。時,得金者見親族迎,復大歡喜。其無智人負麻而歸居家,親族見之,不悅亦不起迎,其負麻者倍增憂愧。婆羅門!汝今宜捨惡習邪見,勿為長夜自增苦惱,如負麻人執意堅固,不取金寶,負麻而歸,空自疲勞,親族不悅,長夜貧窮,自增憂苦也。」
このように進んでいくと、まず麻糸が見え、次に白い綿布が見え、次に白銅が見え、次に白銀が見え、最後に黄金が見えました。そのうちの一人の賢者は言いました。「もし黄金がなければ、白銀を取ろう。もし白銀がなければ、白銅を取ろう。麻糸に至るまで、もし麻糸がなければ麻くずを取ろう。今、この村には黄金がたくさんあり、あらゆる宝物の中で最上のものだ。お前は麻を捨て、私は銀を捨てて、共に黄金を取り、重宝を持って帰ろう。」すると、もう一人は言いました。「私はこの麻を取って、しっかり縛り付け、遠くまで運んできたのだから、捨てることはできない。お前が取りたいなら、お前の好きにしなさい。」一人の賢者は銀を捨てて黄金を取り、重い荷物を担いで家に帰りました。親族たちは遠くから彼が多くの金宝を得たのを見て、喜んで迎えに出ました。その時、黄金を得た者は親族が出迎えてくれたのを見て、さらに大いに喜びました。一方、愚かな者は麻を担いで家に帰りましたが、親族たちはそれを見ても喜ばず、出迎えもしませんでした。麻を担いだ者は、さらに憂いと恥ずかしさを増しました。婆羅門よ、今こそお前は悪しき習慣と邪見を捨てるべきだ。長い夜のように自ら苦悩を増やすな。まるで麻を担う者が固く意を決し、金宝を取らずに麻を担いで帰り、空しく疲れ果て、親族に喜ばれず、長い貧しさの中、自ら憂いを増すようなものだ。」
婆羅門言:「我終不能捨此見也,所以者何?我以此見多所教授,多所饒益,四方諸王皆聞我名,亦盡知我是斷滅學者。」
婆羅門は言いました。 「私は決してこの見解を捨てることはできません。 なぜなら、私はこの見解によって多くの人々を教え導き、多くの人々に利益をもたらしてきたからです。 四方の王たちも私の名を知り、私が断滅を説く学者であることを皆、知っているのです。」
迦葉復言:「諸有智者,以譬喻得解,我今當更為汝引喻。乃往久遠有一國土,其土邊壃,人民荒壞。時,有商人,有千乘車,經過其土,水穀、薪草不自供足,時商主念言:『我等伴多,水穀、薪草不自供足,今者寧可分為二分,其一分者於前發引。』其前發導師見有一人,身體麤大,目赤面黑,泥塗其身,遙見遠來,即問:『汝從何來?』報言:『我從前村來。』又問彼言:『汝所來處,多有水穀、薪草不耶?』其人報言:『我所來處,豐有水穀,薪草無乏,我於中路逢天暴雨,其處多水,亦豐薪草。』又語商主:『汝曹車上若有穀草,盡可捐棄,彼自豐有,不須重車。』
迦葉はまた言った。「知恵ある者たちは、譬えによって理解を得るものです。今、私はさらにあなたのために譬えを引きます。遠い昔、ある国がありました。その国は辺境の地で、人々の暮らしは荒れ果てていました。その時、商人たちが千台の車を連ねて、その土地を通り過ぎようとしていました。しかし、水や食糧、薪や草が十分に供給されません。そこで、商人のリーダーは考えました。『我々の仲間は多いのに、水や食糧、薪や草が足りない。今は二組に分かれて、一組を先に進ませるのがよいだろう。』先に進んだ案内人は、一人の人物を見かけました。その者は体が大きく、目は赤く、顔は黒く、体には泥が塗られていました。遠くから近づいてくるのを見て、案内人は尋ねました。『あなたはどこから来たのですか?』その者は答えました。『前の村から来ました。』さらに尋ねました。『あなたが来たところには、水や食糧、薪や草がたくさんありますか?』その者は答えました。『私が来たところには、水や食糧が豊富にあり、薪や草も不足はありません。途中で激しい雨に遭いましたが、その場所には水も多く、薪や草も豊富です。』そして商人のリーダーに言いました。『あなた方の車に積んでいる穀物や草は、すべて捨ててしまいなさい。向こうには豊富にありますから、重い荷物を運ぶ必要はありません。』」
「時,彼商主語眾商言:『吾向前行,見有一人,目赤面黑,泥塗其身,我遙問言:「汝從何來?」即答我言:「我從前村來。」我尋復問:「汝所來處,豐有水穀、薪草不也?」答我言:「彼大豐耳。」又語我言:「向於中路,逢天暴雨,此處多水,又豐薪草。」復語我言:「君等車上若有穀草,盡可捐棄,彼自豐有,不須重車。」汝等宜各棄諸穀草,輕車速進。』即如其言,各共捐棄穀草,輕車速進。
その時、商人のリーダーは仲間たちに言いました。「私は先へ行って、目の赤い顔の黒い人を見ました。体は泥だらけでした。私は遠くから尋ねました。『あなたはどこから来たのですか?』すると彼は答えました。『私は前の村から来ました。』私はさらに尋ねました。『あなたの来たところは、水や穀物、薪や草が豊富ですか?』彼は答えました。『あそこはとても豊かですよ。』そして彼は言いました。『途中で激しい雨に遭いましたが、ここは水が豊富で、薪や草もたくさんあります。』さらに彼は言いました。『あなた方の車に穀物や草が積んであれば、すべて捨ててしまいなさい。あちらには豊富にあるので、重い車は必要ありません。』皆さん、それぞれ穀物や草を捨てて、軽い車で速く進みましょう。」彼らはその言葉の通りに、それぞれ穀物や草を捨て、軽い車で速く進みました。
「如是一日不見水草,二日、三日,乃至七日,又復不見。時,商人窮於曠澤,為鬼所食。其後一部,次復進路,商主時前復見一人,目赤面黑,泥塗其身,遙見問言:『汝從何來?』彼人答言:『從前村來。』又問:『汝所來處,豐有水穀、薪草不耶?』彼人答曰:『大豐有耳。』又語商主:『吾於中路,逢天暴雨,其處多水,亦豐薪草。』又語商主:『君等車上若有穀草,便可捐棄,彼自豐有,不須重車。』
一日目にして水草を見ず、二日、三日、ついに七日まで、また見えず。その時、商人たちは広漠とした荒野に困窮し、鬼に食われてしまった。
その後、残りの一隊はまた進み始めた。隊の長は前方に一人の者を見かけた。目は赤く顔は黒く、体には泥が塗られていた。遠くから見て尋ねた。「あなたはどこから来たのですか?」その者は答えて言った。「前の村から来ました。」また尋ねた。「あなたの来たところには、水や穀物、薪や草は豊富にありますか?」その者は答えて言った。「とても豊富にありますよ。」さらに隊の長に言った。「私は途中で激しい雨に遭い、あの辺りは水が多く、薪や草も豊富です。」また隊の長に言った。「あなた方の車に穀物や草が積んであれば、捨ててしまいなさい。向こうには豊富にあるので、重い車は必要ありません。」
「時,商主還語諸商人言:『吾向前行,見有一人,道如此事:君等車上若有穀草,可盡捐棄,彼自豐有,不須重車。』時,商主言:『汝等穀草慎勿捐棄,須得新者然後當棄,所以者何?新陳相接,然後當得度此曠野。』時,彼商人重車而行,如是一日不見水草,二日、三日至于七日,又亦不見。但見前人為鬼所食,骸骨狼藉。
その時、隊商の主は商人たちに言いました。「私は先に行って、ある人に会い、こう言われました。『あなたたちの車に穀物や草があれば、すべて捨ててください。こちらには豊富にありますから、重い荷物はいりません』と」
すると、隊商の主は言いました。「あなたたちの穀物や草は、決して捨ててはいけません。新しいものが手に入ってから、初めて捨てるのです。なぜなら、古いものと新しいものをうまくつなぎ合わせてこそ、この荒野を渡り切れるからです」
商人たちは重い荷物を載せたまま進みました。一日経っても水や草は見えず、二日、三日、ついに七日経っても見えませんでした。ただ、先を行った人々が鬼に食われて、骨が散らばっているのを見ただけでした。
「婆羅門!彼赤眼黑面者,是羅剎鬼也。諸有隨汝教者,長夜受苦,亦當如彼。前部商人無智慧故,隨導師語,自沒其身。婆羅門!諸有沙門、婆羅門,精進智慧,有所言說,承用其教者,則長夜獲安,如彼後部商人有智慧故,得免危難。婆羅門!汝今寧可捨此惡見,勿為長夜自增苦惱。」
婆羅門よ、あの赤い目をした黒い顔の者は、羅刹鬼です。あなたの教えに従う者は皆、長い夜のように苦しみに沈み、あのようになるでしょう。先の隊商は智慧がなかったため、導き手の言葉に従い、自ら身を滅ぼしました。婆羅門よ、沙門や婆羅門の中には、精進し智慧に満ちた者がおり、彼らの言葉に従い、その教えを用いる者は、長い夜を越えて安らぎを得ます。あの後の隊商が智慧を持っていたゆえに、危難を免れたように。婆羅門よ、今こそこの悪しき見解を捨て、長い夜のように自ら苦しみを増すことのないようにしてください。
婆羅門言:「我終不能捨所見也,設有人來強諫我者,生我忿耳,終不捨見。」
婆羅門は言いました。「私は決して自分の見解を捨てることはできません。たとえ誰かが強く諫めてきても、私の怒りを生むだけであって、決して見解を捨てることはありません。」
迦葉又言:「諸有智者,以譬喻得解,我今當復為汝引喻。乃昔久遠有一國土,其土邊壃,人民荒壞。時,有一人好喜養猪,詣他空村,見有乾糞,尋自念言:『此處饒糞,我猪豚飢,今當取草裹此乾糞,頭戴而歸。』即尋取草,裹糞而戴,於其中路,逢天大雨,糞汁流下,至于足跟,眾人見已,皆言:『狂人!糞除臭處,正使天晴,尚不應戴,況於雨中戴之而行!』其人方怒,逆罵詈言:『汝等自癡,不知我家猪豚飢餓;汝若知者,不言我癡。』婆羅門!汝今寧可捨此惡見,勿守迷惑,長夜受苦。如彼癡子戴糞而行,眾人訶諫,逆更瞋罵,謂他不知。」
迦葉はまた言いました。「知恵ある者は、たとえ話で理解を得るものです。今、私はあなたに一つのたとえを引いてみましょう。昔々、ある国がありました。その国は辺境の地で、人々は荒れ果てていました。その時、一人の男がいて、豚を飼うのが大好きでした。彼はある日、人のいない村へ行き、乾いた糞を見つけました。そこで彼はこう考えました。『ここには糞がたくさんある。私の豚たちは飢えている。今、草を取ってこの乾いた糞を包み、頭に載せて帰ろう。』彼はすぐに草を取り、糞を包んで頭に載せました。その途中で、大雨に遭い、糞汁が流れ出て、足元まで滴り落ちました。人々はそれを見て、皆言いました。『狂人め!糞は臭くて汚れたものだ。晴れている時でさえ、頭に載せるべきではないのに、ましてや雨の中で載せて歩くとは!』その男は怒り、逆に罵りました。『お前たちこそ愚か者だ。私の家の豚たちが飢えていることを知らない。もし知っていたなら、私を愚か者とは言わないだろう。』婆羅門よ、今こそあなたはこの悪しき見解を捨て、迷いを守り続けて長夜の苦しみを受けることをやめるべきです。あの愚かな者が糞を頭に載せて歩き、人々が諫めても逆に怒り罵り、他人が知らないと言ったように。」
婆羅門語迦葉言:「汝等若謂行善生天,死勝生者,汝等則當以刀自刎,飲毒而死,或五縛其身,自投高岸,而今貪生不能自殺者,則知死不勝生。」
婆羅門は迦葉に言いました。 「もしあなた方が『善行を積めば天に生まれ、死は生に勝る』と考えるなら、どうして刀で自らの首を刎ねたり、毒を飲んで死んだり、縄で体を縛り高い岸から身を投げたりしないのですか。 今、あなた方は命を惜しんで自ら死ぬことができません。 それこそ、死が生に勝っていない証拠です。」
迦葉復言:「諸有智者,以譬喻得解,我今當更為汝引喻。昔者,此斯波醯村有一梵志,耆舊長宿,年百二十。彼有二妻,一先有子,一始有娠。時,彼梵志未久命終,其大母子語小母言:『所有財寶,盡應與我,汝無分也。』時小母言:『汝為小待,須我分娠,若生男者,應有財分;若生女者,汝自嫁娶,當得財物。』彼子慇懃再三索財,小母答如初;其子又逼不已,時,彼小母即以利刀自決其腹,知為男女。」
迦葉はまた言いました。「賢い人々は、譬え話によって理解を得るものです。今、私はさらに一つの譬えをあなたに申し上げましょう。昔、このスパヒー村に一人のバラモンがおりました。彼は長老で、年齢は百二十歳でした。彼には二人の妻がいて、一人はすでに息子がおり、もう一人はちょうど身ごもっていました。その時、そのバラモンは間もなく亡くなりました。先妻の息子は後妻に言いました。『すべての財宝は、私に与えるべきだ。お前には分け前はない。』すると後妻は言いました。『どうか少し待ってください。私が出産するまで待ってください。もし男の子が生まれたなら、財産の分け前があるはずです。もし女の子が生まれたなら、あなたが彼女を嫁がせれば、財産を得られるでしょう。』その息子は熱心に何度も財産を要求しましたが、後妻は最初と同じように答えました。息子がなおも迫りやまないので、その時、後妻は鋭い刀で自ら腹を切り裂き、中にいるのが男か女かを確かめました。」
語婆羅門言:「母今自殺,復害胎子,汝婆羅門,亦復如是;既自殺身,復欲殺人。若沙門、婆羅門,精勤修善,戒德具足,久存世者,多所饒益,天人獲安。吾今末後為汝引喻,當使汝知惡見之殃。昔者,此斯波醯村有二伎人,善於弄丸,二人角伎,一人得勝。時,不如者語勝者言:『今日且停,明當更共試。』其不如者即歸家中,取其戱丸,塗以毒藥,暴之使乾,明持此丸詣勝者所,語言:『更可角伎。』即前共戱,先以毒丸授彼勝者:『勝者即吞。』其不如者復授毒丸,得已隨吞,其毒轉行,舉身戰動。時,不如者以偈罵曰:
語婆羅門は言った。「母は今、自らを殺し、さらに胎児をも害している。あなた、婆羅門よ、あなたもまた同じことです。すでに自らの身を殺し、さらに人をも殺そうとしている。もし沙門や婆羅門が、精進して善を修め、戒律と徳を備え、長く世に存続するならば、多くの人々を利益し、天界の人々も安らぎを得るでしょう。私は今、最後にあなたのために譬えを引きます。どうかあなたに、悪しき見解の災いを知らしめましょう。昔、この斯波醯村に二人の芸人がいました。玉乗せの芸に巧みで、二人は技を競い合い、一人が勝ちました。その時、負けた者が勝者に言いました。『今日はひとまずここまでにして、明日また試合をしましょう。』負けた者はすぐに家に帰り、自分の芸用の玉を取り出し、毒薬を塗って乾かし、翌日その玉を持って勝者のところへ行き、言いました。『もう一度技を競いましょう。』そしてすぐに前に出て共に芸を始め、まず毒の玉をあの勝者に渡しました。勝者はそれをすぐに飲み込みました。負けた者はさらに毒の玉を渡し、勝者は受け取るとすぐに飲み込み、毒が体中に巡り、全身が震え動きました。その時、負けた者は偈をもって罵りました。
「『吾以藥塗丸,而汝吞不覺;
小伎汝為吞,久後自當知。』」
「私は薬を塗った丸薬を、あなたは気づかずに飲み込んだ。 小さな技であなたは飲み込んだが、やがて時が来れば自ら悟るだろう。」
迦葉語婆羅門言:「汝今當速捨此惡見,勿為專迷,自增苦毒,如彼伎人,吞毒不覺。」
迦葉は婆羅門に言いました。「今すぐこの誤った見解を捨てなさい。わざわざ迷いにこだわり、自分で苦しみを増やしてはいけません。あの芸人のように、毒を飲んでも気づかずにいるのですから。」
時,婆羅門白迦葉言:「尊者初設月喻,我時已解,所以往返,不時受者,欲見迦葉辯才智慧,生牢固信耳。我今信受,歸依迦葉。」
その時、婆羅門は迦葉に申し上げました。「尊師が最初に月の譬えを説かれた時、私はすでに理解していました。何度も往復し、すぐに受け入れなかったのは、迦葉の弁才と智慧を見て、確固たる信を生じさせたいと思ったからです。私は今、心から信じて受け入れ、迦葉に帰依いたします。」
迦葉報言:「汝勿歸我,如我所歸無上尊者,汝當歸依。」
迦葉は答えて言った:「私に帰依してはならない。私が帰依している無上の尊者に、あなたも帰依すべきです。」
婆羅門言:「不審所歸無上尊者,今為所在?」
「いまだ知らざる、至高の尊者が今どこにおられるのか、お尋ねしたいのですが。」
迦葉報言:「今我師世尊,滅度未久。」
迦葉は答えて言った。「今、私の師である世尊が、入滅されてまだ間もないのです。」
婆羅門言:「世尊若在,不避遠近,其當親見,歸依禮拜。今聞迦葉言:『如來滅度!』今即歸依滅度如來及法、眾僧。迦葉!聽我於正法中為優婆塞!自今已後,盡壽不殺、不盜、不婬、不欺、不飲酒,我今當為一切大施。」
婆羅門は言いました。「世尊がおられれば、遠くても近くても、直接お会いして帰依し礼拝するつもりでした。しかし今、迦葉から『如来は滅度された』と聞きました。今からは、滅度された如来と、法と、僧伽に帰依いたします。迦葉よ、どうか私を正しい法における優婆塞として受け入れてください。今より命ある限り、殺さず、盗まず、淫らな行いをせず、嘘をつかず、酒を飲みません。私は今、すべての人々への大きな布施を行います。」
迦葉語言:「若汝宰殺眾生,撾打僮僕,而為會者,此非淨福。又如磽确薄地,多生荊棘,於中種植,必無所獲。汝若宰殺眾生,撾打僮僕,而為大會,施邪見眾,此非淨福。若汝大施,不害眾生,不以杖楚加於僮僕,歡喜設會,施清淨眾,則獲大福。猶如良田,隨時種植,必獲果實」。
迦葉は言いました。「もしあなたが生き物を殺し、召使いを打ち叩きながら、供養の会を開くならば、それは清らかな福徳にはなりません。ちょうど、やせた荒地に茨がはびこり、そこに種を蒔いても何も実らないようなものです。あなたが生き物を殺し、召使いを打ち叩きながら大規模な供養を行い、邪な見解を持つ者たちに施しをしても、それは清らかな福徳にはなりません。もしあなたが大いに施しを行い、生き物を害さず、杖で召使いを打つこともなく、喜びをもって供養の会を設け、清らかな人々に施しをするならば、大きな福徳を得ることでしょう。それはちょうど、肥沃な田畑に季節に合わせて種を蒔けば、必ず実りを得られるようなものです」。
「迦葉!自今已後,常淨施眾僧,不令斷絕。」
迦葉よ、今より後は、常に清らかな施しをもって僧伽に供養し、途絶えることのないようにせよ。
時,有一年少梵志,名曰摩頭在弊宿後立,弊宿顧語曰:「吾欲設一切大施,汝當為我經營處分。」
その時、一人の若いバラモンがおり、名を摩頭といった。彼は弊宿の後ろに立っていた。弊宿は振り返って言った。「私は一切の大施を設けたいと思う。そなたが私のために準備を整えてくれ。」
時,年少梵志聞弊宿語已,即為經營,為大施已,而作是言:「願使弊宿今世、後世不獲福報。」
若き梵志は弊宿の言葉を聞くと、すぐに大規模な布施を執り行い、こう言った。「弊宿が今生でも来世でも福報を得られませんように」
時,弊宿聞彼梵志經營施已,有如是言:「願使弊宿今世、後世不獲果報。」即命梵志而告之曰:「汝當有是言耶?」
その時、弊宿はそのバラモンが布施を終えた後、このような言葉を口にしたと聞きました。「どうか弊宿が現世でも来世でも果報を得られませんように。」彼はすぐにバラモンを呼び寄せ、尋ねました。「お前は本当にそんなことを言ったのか?」
答曰:「如是!實有是言。所以然者?今所設食,麤澁弊惡,以此施僧,若以示王,王尚不能以手暫向,况當食之?現在所設,不可喜樂,何由後世得淨果報?王施僧衣純以麻布,若以示王,王尚不能以足暫向,况能自著?現在所施,不可喜樂,何由後世得淨果報?」
お答えします。「その通りです。確かにそのような言葉がありました。なぜなら、今用意された食事は粗末で味気なく、これを僧侶に施しても、もし王様にお見せしたなら、王様は手をさえ向けようとされないでしょう。ましてや食べようとなさるでしょうか。現在施されているものが喜ばれるものでないのに、どうして後世に清らかな果報を得られましょうか。王様が僧侶に施される衣はすべて麻布でできており、もし王様にお見せしたなら、王様は足をさえ向けようとされないでしょう。ましてやご自身でお召しになろうとなさるでしょうか。現在施されているものが喜ばれるものでないのに、どうして後世に清らかな果報を得られましょうか。」
時,婆羅門又告梵志:「自今已後,汝以我所食、我所著衣以施眾僧。」
その時、婆羅門はまた梵志に告げました。「今日からは、私が食べるもの、私が着る衣を、すべて僧伽に施しなさい。」
時,梵志即承教旨,以王所食、王所著衣供養眾僧。時,婆羅門設此淨施,身壞命終,生一下劣天中,梵志經營會者,身壞命終,生忉利天。
その時、梵志はただちに教えの趣旨を受け、王が食べるもの、王が着る衣をもって僧たちに供養しました。その時、布施を設けた婆羅門は、身を壊し命を終えると、劣った天界に生まれました。一方、法会を主催した梵志は、身を壊し命を終えると、忉利天に生まれました。
爾時,弊宿婆羅門、年少梵志及斯婆醯婆羅門、居士等,聞童女迦葉所說,歡喜奉行。
その時、弊宿婆羅門、若い梵志たち、そして斯婆醯婆羅門や在家の人々は、童女迦葉の説法を聞き、喜んでその教えを受け入れ、実践に移しました。
佛說長阿含經卷第七
仏説長阿含経 第七巻