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大荘厳論経 (大莊嚴論經)


(九)

(九)

復次,欲如肉摶眾鳥競逐,有智之人深知財患而不貪著。

また、欲望は肉の塊のようなものです。多くの鳥が競い合って追いかけますが、智慧ある人は財産の煩わしさを深く理解しているため、それに執着して貪ることがありません。

我昔曾聞,修婆多國時有比丘,於壞垣壁見有伏藏,有大銅瓮滿中金錢,將一貧優婆塞而示之處,即語之言:「可取是寶以為資生。」時優婆塞問比丘言:「何時見此?」比丘答言:「今日始見。」優婆塞言:「我見是寶非適今日,久來見之,然我不用。爾今善聽!我當說寶所有過患。若取是寶為王所聞,或至於死,或被讁罰,或復繫閉,如斯等苦不可稱數。」即說偈言:

私は以前、こう聞きました。シュバ国に一人の比丘がいました。ある時、壊れた壁の隙間に埋蔵された財宝を見つけました。大きな銅の甕に金貨がぎっしりと詰まっていました。彼は貧しい優婆塞(在家信者)を連れて行き、その場所を指し示して言いました。「この宝を取りなさい。生活の糧にしなさい。」

その時、優婆塞は比丘に尋ねました。「いつ、これを見つけたのですか?」

比丘は答えました。「今日、初めて見つけました。」

優婆塞は言いました。「私はこの宝を今日初めて見たわけではありません。ずっと前から知っていました。しかし、私は使おうとは思いませんでした。どうか、よく聞いてください。この宝にまつわる様々な厄介事についてお話ししましょう。もしこの宝を取れば、王の耳に入るかもしれません。あるいは死に至ることもあり、罰せられたり、牢獄に入れられたりすることもあるでしょう。このように数え切れない苦しみが待っています。」そして、次の偈を唱えました。

「我見是寶來,歷年甚久遠,
此寶毒螫害,劇彼黑毒蛇。
是故於此寶,都無有貪心,
觀之如毒蛇,不生財寶想。
繫閉被讁罰,或時至死亡,
一切諸災害,皆由是寶生。
能招種種苦,為害甚可怖,
故我於寶所,不生貪近想。
群生迷著寶,謂之為珍玩,
寶是危害物,妄生安善想,
有如斯過患,何用是寶為?
如是膿污身,趣自支軀命,
會當捨敗滅,何用珍寶為?
譬如火投薪,無有厭足時,
人心亦如是,希求無厭足。
汝若憐愍我,教我少欲法,
云何以財寶,而以見示語?
夫少欲知足,能生大利樂;
若其多欲者,諸根恒散亂,
貪求無厭足,希望增苦惱。
然此多欲人,常生於欲想,
貪利無有極,如摩竭魚口。
而彼少欲人,無貪求苦故,
心恒懷悅豫,歡慶同節會。」

私はこの宝を見つけた時、長い年月を経たものだと気づきました。 しかしこの宝は毒を持つもので、その害は黒い毒蛇よりも激しいものです。 それゆえ、この宝に対して全く貪りの心はありません。 それを毒蛇のように見なし、財宝だとは思いません。 束縛され閉じ込められ罰せられ、時には死に至ることもある。 あらゆる災いや害は、すべてこの宝から生じます。 様々な苦しみを招き、その害は非常に恐ろしいものです。 だから私は宝に対して、貪って近づこうとは思いません。 多くの生きとし生けるものは宝に惑わされ、それを珍しい玩びものだと言います。 しかし宝は害を与えるものであり、誤って安らかで良いものだと思います。 このような過ちがあるのに、どうして宝など必要としましょう? この膿で汚れた身体は、ただ一時的に命を支えているに過ぎません。 いつかは捨てられ朽ち果てるものなのに、どうして珍宝など必要としましょう? 例えば火が薪に燃え移るように、満足する時がありません。 人の心もまた同じで、求めても飽くことを知りません。 あなたが私を哀れむなら、どうか少欲の法を教えてください。 なぜ財宝をもって、私に示し語るのですか? そもそも少欲知足は、大きな利益と安楽を生みます。 もし欲深い人は、諸々の感覚器官が常に散乱し、 貪り求めても満足せず、望みは苦しみを増すばかりです。 しかしこの欲深い人は、常に欲望の想いを起こし、 利を貪ることに際限がなく、摩竭魚の口のようです。 ところが少欲の人は、貪り求める苦しみがないので、 心は常に喜びに満ち、祝いの宴のように楽しみ喜ぶのです。

時優婆塞讚歎少欲知足之法,彼比丘生希有想而讚之言:「善哉善哉!真是丈夫。雖無法服心已出家,能順佛語知少欲法,而此少欲諸佛所讚。」比丘言:「汝之所說總而言之,深見譏呵令我愧踖。汝今處家,妻子眷屬僮僕使人,正應貪求以用自營,能隨佛語讚歎少欲。假使有人以鐵為舌,無有能呵少欲知足。我今雖復剃除鬚髮身服法衣相同沙門,然實不知沙門之法,而方教汝多欲之事,不能稱述法王所讚少欲之法,是諸善源,如佛修多羅中亦說少欲為沙門本。如來昔日乞食訖,若有餘食,或時施與諸比丘等,或復置於水中用與諸蟲。爾時有二比丘乞食不足,而有飢色從外來入,佛既見已而語之言:『今有餘食,汝能食不?』一比丘言:『如來世尊說於少欲有大功德,我今云何貪於此食而噉之耶?』一比丘言:『如來世尊所有餘食難可值遇,梵釋天王等皆悉頂戴而恭敬之。我今若食,當益色力安樂辯才。如是之食甚難值遇,云何不食?』於時世尊讚不食者:『善哉比丘!能修佛教行少欲法。』此一比丘雖順佛語,食佛餘食,佛不讚歎。是故當知,少欲之法,佛所印可教戒之本。」即說偈言:

ある在家の信者が、少欲知足の教えを称賛しました。すると、その比丘は大変珍しいことだと思い、次のように称賛しました。「素晴らしい、素晴らしい。本当に立派な方です。法衣をまとっていなくとも、心はすでに出家人です。仏の教えに従い、少欲の法を知っています。そして、この少欲こそが諸仏に称賛されるものなのです。」

比丘は言いました。「あなたの言葉を一言で言えば、深く非難されて私は恥ずかしく思います。今、あなたは在家であり、妻や子供、召使いたちがいるのですから、本来なら貪り求めて自分の生活を営むのが当然でしょう。それなのに、仏の教えに従って少欲を称賛するとは。たとえ鉄の舌を持つ者がいても、少欲知足を非難することはできません。私は今や髪やひげを剃り、法衣を身につけて沙門の姿をしていますが、実際には沙門の法を理解しておらず、かえってあなたに多欲のことを教えようとしていました。法王が称賛される少欲の法――あらゆる善の源であるこの教えを、私は語ることができません。仏の経典にも、少欲こそが沙門の根本であると説かれています。

かつて如来が托鉢を終え、食べ残しがあると、時に比丘たちに施したり、あるいは水の中に置いて虫たちに与えたりされました。その時、托鉢で十分に得られず、飢えた顔をした二人の比丘が外から戻ってきました。仏は彼らを見て言われました。『ここに食べ残しがある。お前たちは食べられるか?』 一人の比丘は言いました。『如来世尊は少欲には大きな功徳があると説かれています。私はどうしてこの食べ物に貪って食べることができましょうか?』 もう一人の比丘は言いました。『如来世尊の食べ残しに出会うことは難しく、梵天や帝釈天でさえ頂戴し、敬っています。私がこれを食べれば、色つやが増し、安楽と弁才を得るでしょう。このような食べ物はめったに得られません。どうして食べないことがありましょうか?』

その時、世尊は食べなかった比丘を称賛されました。『善きかな比丘よ。よく仏の教えを修め、少欲の法を行う。』 この一人の比丘は仏の言葉に従って仏の食べ残しを食べましたが、仏は称賛されませんでした。ですから、少欲の法こそが仏の認められた教えの根本であると知るべきです。」

そして、偈を説かれました。

「欲得法利者,應當解少欲,
如此少欲法,聖莊嚴瓔珞。
今世除重擔,無憂而快樂,
乃是大涅槃,宅室之初門。
關制魔軍眾,要防之隘路,
度於魔境界,無上之印封。
持戒如巨海,少欲如海潮,
能為眾功德,密緻之覆蓋,
貪求疲勞者,憩駕止息處。
親近少欲者,如似𤛓牛乳,
酪酥醍醐等,因之而得出,
少欲亦如是,出生諸功德。
能展手施者,此手名嚴勝,
受者能縮手,嚴勝復過彼。
若人言施與,是語價難量,
受者言我足,難量復過彼。
若欲得法者,應親近少欲,
十力說少欲,即是聖種法。
少欲無財物,增長戒聞慧,
如此少欲法,出家之法食。
雖有渴愛等,終不能擾惱,
且置後世樂,現在獲安隱。」

「法の利を得ようと願うならば、少欲を解くべきである。 この少欲の法こそ、聖者の荘厳なる宝飾である。 現世において重荷を除き、憂いなく楽しく過ごす。 それは大涅槃の、その住まいへの最初の門である。 魔の軍勢を打ち止め、防ぐべき険しい関所であり、 魔の境界を超えるための、最高の封印である。 戒律を守ることは大海の如く、少欲はその潮の満ち引きの如し。 多く功徳を生み出し、それを密に覆い包む。 貪り求めて疲れる者の、休息し止まる場所である。 少欲の人に親しむことは、乳牛より乳を搾るが如く、 そこから酪・酥・醍醐が生まれ出るように、 少欲もまたそうであって、一切の功徳を生み出す。

手を伸ばして施す者、その手は尊く勝れている。 受け取る者が手を引っ込めるとき、その尊さは更に勝る。 もし人が「施そう」と言うなら、その言葉の価値は計り知れない。 受け取る者が「もう十分です」と言うなら、その計り知れなさは更に勝る。 もし法を得ようと願うなら、少欲に親しむべきである。 十力の仏は少欲を説き、それが聖者の生き方の根本であると。 少欲は財産はなくとも、戒・聞・慧を增長させる。 この少欲の法こそ、出家のための法の糧である。 たとえ渇愛などがあっても、ついには心を悩ますことはない。 後世の楽はさておき、今すぐに安穏を得るのである。」


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