金剛峯樓閣一切瑜伽瑜祇經卷下
金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経 巻下
唐南天竺國三藏沙門金剛智譯
南天インド国・三蔵沙門金剛智 訳
金剛吉祥大成就品第九
第九章 金剛吉祥大成就
爾時金剛薩埵復於一切如來前,說一切佛眼大金剛吉祥一切佛母心,出生一切法,成就一切明,能滿一切願,能除一切不祥,能生一切福,能滅一切罪,能令一切有情見者歡喜,能解一切眾生語言,速成諸部頂輪,最勝無比奇特難勝,超過十地,攝一切諸佛菩薩金剛諸大天王,能成辦一切難解之事,速疾無過,五部深密皆悉能成,一時齊證。時金剛薩埵對一切如來前,忽然現作一切佛母身,住大白蓮,身作白月暉,兩目微笑,二羽住臍,如入奢摩他。從一切支分,出生十儗誐沙俱胝佛,一一佛皆作禮,敬本所出生。於剎那間,一時化作一字頂輪王,執輪印,頂放光明,倨傲目視,現大神通,還來禮敬本所出生一切佛母真言:「我所說一切頂輪真言,唯願尊者,與一切眾生作大成就。我今唯願尊者作大吉祥,令其成就。」爾時本所出生一切佛母金剛,吉祥顧視一切方所,說根本明王曰:
爾時、金剛薩埵は再び一切の如来の御前において、全ての佛眼・大金剛吉祥・一切佛母の心を説かれました。この心は、一切の法を生み、一切の明を成就し、一切の願いを満たし、一切の不祥を除き、一切の福を生じ、一切の罪を滅し、一切の有情をして見る者を喜ばせ、一切の衆生の言葉を解し、速やかに諸部の頂輪を成就せしめます。最も優れて比類なく、奇にして勝ち難く、十地を超え、一切の諸仏・菩薩・金剛・諸大天を摂め、一切の解し難き事を成弁し、速やかで過ちなく、五部の深密をことごとく成就し、一時に斉しく証するのです。
その時、金剛薩埵は一切の如来の御前において、忽然として一切佛母の身を現じ、大白蓮の上に住し、その身は白月の輝きの如く、両目は微笑み、両手は臍の辺りに置かれ、かの如く奢摩他(静寂)に入られました。そして、一切の肢節より、十儗誐沙(千万億)の倶胝(億)の仏が生じました。それぞれの仏は皆、礼拝し、その生まれ出た本源を敬いました。刹那の間、一時に一字頂輪王と化し、輪の印を持ち、頂より光明を放ち、傲然と見据え、大いなる神通を現じ、還って本より生まれた一切佛母の真言を礼拝しました。
「我が説きし一切の頂輪真言、願わくば尊者よ、一切の衆生のために大成就をなしたまえ。我は今、願わくば尊者よ、大吉祥をなして、その成就をなし遂げしめたまえ。」
その時、本より生まれし一切佛母金剛・吉祥は、一切の方所を顧みて、根本明王を説かれました。曰く、
「曩謨婆誐嚩底瑟抳二合沙唵(三)嚕嚕娑跛二合嚕(四)入嚩二合攞底瑟吒二合(五)悉馱路左抳(六)薩嚩囉他二合娑馱𩕳曳(七)娑嚩二合訶引(八)」
「ナモウ・バグワ・テイ・シッシュニ・シャ・オン(三)・ウル・ウル・サンパ・ウル(四)・ニュウハ・ラ・テイ・シッタ(五)・シツ・ダ・ロウ・ザ・ニ(六)・サルバ・ラタ・サ・ダ・ニ・エ(七)・ソワカ(八)」
(これは、仏教の神聖な真言の一節です。意味は「全ての苦しみを取り除き、悟りへと導く力を持つ言葉」とされています。現代の私たちが唱えるときは、心を落ち着けて、この響きに意識を向けてみましょう。)
爾時佛母告諸如來言:「若有金剛生金剛子等,常持此明者,身如金剛山,如金剛杵,如金剛頂峯,如金剛界如來,如彼薩埵金剛,如彼蓮華手,如彼虛空寶,如彼毘首羯磨,如彼四波羅蜜十六大菩薩四攝八大供養,如一切佛心,如一切佛化身,如百千俱胝不可說不可說佛設利羅,如佛真身,如佛舉念、所作事業皆同一切如來,所出言便成真言,舉動支節成大印契,目所視處便成大金剛界,身所觸處便成大印。若常持者,當得如是金剛之相。若欲為大阿闍梨教授密法印等,當須先誦此明一千遍,一切諸佛菩薩金剛薩埵皆悉歡喜,一切有情見者如父母想,福如輪王七寶具足,壽命長久千萬俱胝。若常持此明,金剛薩埵又諸菩薩常隨衛護,得大神通,所作事業皆悉成辦,急難之中如日昇空,一切宿業重障七曜二十八宿不能破壞,得大安樂。若持百萬遍得大涅槃處。
爾時、仏母がすべての如来に告げられました。「もし金剛生の金剛子たちが、この真言を常に唱えるならば、その身は金剛山の如く、金剛杵の如く、金剛頂峰の如く、金剛界如来の如く、かの薩埵金剛の如く、かの蓮華手の如く、かの虚空宝の如く、かの毘首羯磨の如く、かの四波羅蜜・十六大菩薩・四摂・八大供養の如く、一切の仏の心の如く、一切の仏の化身の如く、百千倶胝の不可説不可説の仏舎利の如く、仏の真身の如く、仏の念いの如く、行う一切の事業はすべてすべての如来と等しく、その口から出る言葉は即ち真言となり、肢体の動きは大印契となり、目が見るところは即ち大金剛界となり、身が触れるところは即ち大印となります。常に唱え続ける者には、このような金剛の相が得られるでしょう。
もし大阿闍梨となって密法の印などを教授しようとするならば、まずこの真言を千回唱えなさい。そうすれば、すべての仏・菩薩・金剛薩埵がみな喜び、一切の生きとし生けるものはその者を父母のように思い、福徳は転輪王の七宝のように満ち足り、寿命は長く千万倶胝に及びます。この真言を常に保つならば、金剛薩埵や諸々の菩薩が常に従い守護し、大いなる神通力を得て、行う一切の事業はすべて成就し、急難の中にあっては太陽が昇るが如く、すべての過去の重い障りも、七曜や二十八宿もこれを破ることができず、大いなる安楽を得るでしょう。もし百万回唱えるならば、大涅槃の境地に至るのです。」
「我今更說觀行密印漫拏羅法,當觀自身如我形相,住大白蓮,漸漸舒展遍大空界,或結根本印加持自身,住法界定,速當獲得一切智智。其印相,二手虛心合掌,二頭指屈附二中指上節,如眼笑形,二空各捻忍願中節文,亦如眼笑形,二小指復微開,亦如眼笑形,是名根本大印。若以印拭目及眉,兼竪拭眉間,想成五眼,又以印兼誦明,右旋拭面三遍,一切見者皆悉歡喜。」
さあ、これから観想と修行のための印(いん)と曼荼羅(まんだら)の方法をさらに説き明かそう。
まず、自分の体を、ちょうど私(大日如来)の姿のように思い描きなさい。そして、その身体が清らかな大きな白い蓮華の上に座り、徐々に広がって無限の虚空いっぱいになるまで観想するのです。あるいは、根本の印を結んで自分の身にその力を宿し、法界定(ほっかいじょう、真理の瞑想境地)に安住すれば、やがて速やかにすべての智恵の極み(一切智智)を得ることができるでしょう。
その印の形はこうです。両手を合わせて、掌を軽く中空にして(虚心合掌)、両方の人差し指を曲げて、中指の上の関節に付けます。これはまるで目が細くなって笑っているような形です。そして、両方の親指で、それぞれ薬指と中指(忍願)の中央の関節を軽く押さえます。これも笑っている目の形をしています。さらに、両方の小指を少し開きます。これもまた笑っている目の形です。これが根本大印(こんぽんだいいん)と呼ばれるものです。
この印で自分の目や眉を拭うようにし、さらに眉間を縦に拭うことで、五つの眼(肉眼・天眼・慧眼・
爾時一切佛頂輪王,各以金剛輪置於本所出生一切佛母足下,各成二輪,一承其足、一覆頂上。時一切佛頂輪王皆悉供養圍遶誦妙伽陀一百八名大金剛吉祥無上勝,讚曰:
その時、すべての仏頂輪王たちは、それぞれ金剛輪を、自らの生まれ出たところの一切仏母の足もとに置きました。すると、それぞれの金剛輪は二つになり、一つはその足の下に受け、一つは頭の上にかざしました。この時、すべての仏頂輪王たちは皆、供養し、周りを取り囲み、妙なる伽陀(うた)である「百八名大金剛吉祥無上勝」を唱えて、次のように賛嘆しました。
「嚩日囉二合薩怛嚩二合(一)摩訶引薩怛嚩二合(二)嚩日囉二合囉惹(三)摩訶引囉惹(四)嚩日囉二合素乞叉麼三合(五)摩訶引素乞叉麼三合(六)嚩日囉二合野曩(七)摩訶野曩(八)嚩日朗二合句捨(九)摩訶俱捨(十)嚩日囉二合止多(十一)摩訶止多(十二)嚩日囉二合惡乞芻毘野二合(十三)娜謨窣覩二合帝
ヴァジュラ・サットヴァ(金剛薩埵)、大サットヴァ。 ヴァジュラ・ラージャ(金剛王)、大ラージャ。 ヴァジュラ・ストクシュマ(金剛愛)、大ストクシュマ。 ヴァジュラ・ヤーナ(金剛喜)、大ヤーナ。 ヴァジュランガ・クシャ(金剛網)、大クシャ。 ヴァジュラ・チッタ(金剛心)、大チッタ。 ヴァジュラ・アクシュビヤ(金剛アショーバ)、 ナモ・スツテ。
「嚩日囉二合三婆嚩南謨引窣覩帝
南無 三宝に 帰依します。
「嚩日囉二合濕嚩囉南謨窣覩帝
南無 蘇利耶 濕婆羅 拏摩 悉怛都
「嚩日囉二合馱怛鑁二合南謨窣覩帝
南無 一切の如来の真実の姿たる 金剛の心たる尊き方に、 敬愛と帰依を捧げます。
「薩怛嚩二合嚩日里二合南謨窣覩帝
南無、世の尊師たる金剛薩埵に帰命したてまつります。
「薩怛吠二合嚩日哩南謨窣覩帝
南無 薩嚩 怛他[ギョ] 多 跋[ギャ] 婆[キ] 部[(キ)]
南無 薩多 婆 你 謎
南無 帝 縛 多 婆 謨 只
南無 娑多 婆 那 謨 多
南無 迦 無 多 怛他 部 多
南無 多 帝 多 只 縛 底
南無 多 耶 迦 部 帝
南無 怛他 薩呬 多 只 底
南無 帝 縛 多 謨 呬 多
南無 薩 多 婆 謨 只
「囉怛曩二合嚩日哩二合南謨窣覩帝
「南無、それ(タターガタ)に礼拝いたします。ヴァジュラ・サットヴァ(金剛薩埵)に敬礼いたします。」
「囉怛寧二合嚩日哩二合南謨窣覩帝
南無 すべての如来の真実のことばに 敬礼します
「達摩嚩日哩二合南謨窣覩帝
南無 ダルマ サンギャ リヤナイ 帰依したてまつる 仏の教えの宝に
「達弭嚩日哩二合南謨窣覩帝
達磨(法)に帰命し、僧伽(僧)に帰命します。南無、すべての仏陀に礼拝いたします。
「羯磨嚩日哩二合南謨窣覩帝
「サッカムニブッダヤ、ナモストゥテ」
「羯弭嚩日哩二合南謨窣覩帝
南無 窣睹帝 唵 羯羯尼 弭尼 嚩日哩 二合 南謨
「嚩日囉二合薩怛嚩二合南謨窣覩帝
南无 ヴァジュラサットヴァ に帰依いたします
「嚩日哩二合薩怛吠二合南謨窣覩帝
南無 窣覩帝
嚩日哩(二合)囉𡁠(精以切引)南謨窣覩帝
ヴァジュラ(金剛杵)に礼拝いたします。
「嚩日囉囉惹南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ・ラージャ
「嚩日囉囉誐南謨引窣覩二合帝
南無 誓いし仏(ヴァジュラ・ラガ)に 敬礼いたします
「嚩日哩二合囉儗研以切南謨引窣覩二合帝
なむ そとてい
「嚩日囉二合娑度南謨引窣覩二合帝
ナモ ストゥテー ヴァジュラ サットゥヴァーナーム
「嚩日哩二合娑引池南謨引窣覩二合帝
南無 帰命頂礼 最勝の仏陀に
「嚩日囉二合囉怛那二合南謨引窣覩二合帝
南無 帰命頂礼 バジュラ・ラトナ
「嚩日哩二合囉怛寧二合南謨引窣覩二合帝
「のう ぼう そと てい」
「嚩日囉二合帝惹南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジラ・テージャ・ナム スヴァーハー
「嚩日哩二合帝唧南謨引窣覩二合帝
薩婆怛他掲多唵嚩日哩帝唧南謨窣覩帝
「嚩日囉二合計都南謨引窣覩二合帝
南無 すべての仏陀に 帰依したてまつる
「嚩日哩二合計帝南謨引窣覩二合帝
南無 薩嚩 祢 吠 蘇 都 帝
「嚩日囉二合賀引娑南謨引窣覩二合帝
南無 帰命 一切の如来の金剛 賛嘆 賛歌
「嚩日哩二合賀引細南謨引窣覩二合帝
南無 帰命いたします すべての仏陀・如来方に
「嚩日囉二合達摩南謨引窣覩二合帝
南無帰命し、礼拝いたします。 金剛(真理そのもの)と法(教え)に。
「嚩日哩二合達弭南謨引窣覩二合帝
南無 薩嚩 日利 陀羅 蜜 南 謎 窣堵帝
「嚩日囉二合底乞史拏三合南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ・プラクシナ
「嚩日囉二合底乞史抳三合南謨引窣覩二合帝
南无 バジュラ 底乞史抳 南无 ストゥテ
「嚩日囉二合係都南謨引窣覩二合帝
唵 ヴァジュラッケートゥナム ナモ ストゥテ
「嚩日哩二合斫羯囉二合南謨引窣覩二合帝
南無 一切の仏の智慧に 礼拝いたします
「嚩日囉二合婆去聲沙南謨引窣覩二合帝
ナモー・ヴァジュラ・バーシャ・ナム・ソーティ
「嚩日哩二合鼻始南謨引窣覩二合帝
南無!礼拝すべき尊き方々に。
「嚩日囉二合羯磨南謨引窣覩二合帝
ナモ ヴァジュラ カルマナム ソウト
「嚩日哩二合羯弭南謨引窣覩二合帝
南無 すべての仏陀に帰命し、礼拝いたします。
「嚩日囉二合囉乞叉二合南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ・ラクシャナム (訳注:これは真言のため、原音に近いカタカナ表記が適切です。意味は「金剛の護り手たちに敬礼せよ」となります。)
申し訳ありませんが、これは真言の一部であり、通常は音写(原音に近いカタカナ表記)で伝えます。以下のように訳せます:
「ヴァジュラ・ラクシャナムに敬礼します」
「嚩日哩二合哩乞史二合南謨引窣覩二合帝
南無 帰命頂礼せよ 一切の如来・応供・正等覚者に
「嚩日囉二合藥乞叉二合南謨引窣覩二合帝
「南無薩嚩 日囉 藥叉 南」
「嚩日囉二合以乞史二合南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ・ケーシーに帰命いたします
「嚩日哩二合散地南謨引窣覩二合帝
南無 シュリ サンディ ナマ ストゥテ
「嚩日囉二合母瑟智二合南謨引窣覩二合帝
南無 帰命したもう 妙なる尊き方
「嚩日哩二合囉多引南謨引窣覩二合帝
南無 帰命して礼拝いたします。 スヴァーハー。
「嚩日囉二合囉二合帝南謨引窣覩二合帝
ナモー スドーテー キリキリキリ シュダーヤ シュダーヤ ヴァジラ ラーテー
「嚩日囉二合麼攞南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ マラナム スヴァーハー
「嚩日哩二合麼隷南謨引窣覩二合帝
南無 ソーストゥデイ
「嚩日囉二合儗帝南謨引窣覩二合帝
南無、すべてを打ち砕く金剛杵を持つ尊い方に、敬礼いたします。
「嚩日囉二合儗多南謨引窣覩二合帝
「南無 サルヴァ・ジナーヤ ダラニー・ヴァジュラ・ネーサヤ・ホ」
「嚩日哩二合禰哩二合南謨引窣覩二合帝
ナモ ストゥテー
「嚩日囉二合吠波南謨引窣覩二合帝
南無 帰命したてまつる
スヴァーハー
「嚩日哩二合度婆南謨引窣覩二合帝
南無サンボーダイ サッターナン
「嚩日囉二合度𨳑南謨窣覩二合帝
南無 ソーストゥ テイ ヴァジュラ ドゥ タ ナン (ヴァジュラに帰依します)
「嚩日哩二合補瑟波南謨窣覩二合帝
南無 蘇部 サルヴァ プシュパナム
「嚩日囉二合補瑟𨳑南謨引窣覩二合帝
ナモ サラ タタガタ キンコン サラ パッタ キリタヤ ホー
「嚩日哩二合儞波南謨引窣覩二合帝
南無 悉怛他 蘖帝 毘迦悉多 菩提 馱哆 菩提 薩埵
「嚩日囉二合儞波也二合南謨窣覩二合帝
南無 ヴァジラパニ サンヴァラ タター
「嚩日哩二合喭馱引南謨引窣覩二合帝
南無 すべての仏陀に 敬礼いたします
「嚩日囉二合喭弟南謨引窣覩二合帝
南無、すべての仏陀に帰依します。
「嚩日哩二合句捨南謨引窣覩二合帝
南無 帰命し 礼拝いたします
「嚩日哩二合句勢南謨引窣覩二合帝
南無、聖者に礼拝します。
「嚩日囉二合播捨南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ パーシャナム スヴァーハー
「嚩日哩二合播捨南謨引窣覩二合帝
南無 ソーツトエイ
「嚩日囉二合塞怖二合吒引南謨引窣覩二合帝
南無、すべての金剛の姿に変わる者に礼拝いたします。
「嚩日哩二合塞怖二合𪘨引南謨引窣覩二合帝
南無 薩嚩 勃馱 冒地薩怛嚩 南 帰命し、礼拝いたします
「嚩日囉二合健吒引南謨引窣覩二合帝
南無 ヴァジュラ ガンタ ナマ ストゥテ
「嚩日哩二合吠捨南謨引窣覩二合帝「唵嚩日囉二合室哩二合曳娑嚩二合賀引
「若持此讚王, 纔一遍稱誦,
諸佛悉雲集, 三十七智圓。
若當誦兩遍, 諸佛悉入身,
一切阿尾奢, 及以三界主。
若誦經三遍, 諸法皆成就。
若誦經四遍, 行住及坐臥,
所作皆安隱。 若誦經五遍,
人天所敬愛。 誦至於六遍,
能滅一切罪。 若誦滿七遍,
能生無量福。 若有金剛子,
常持此讚王, 諸佛常衛護。」
この賛王を持ち、たった一度だけとなえれば、 諸仏がすべて雲のように集まり、三十七の智慧が円満になる。 もし二度となえれば、諸仏がすべて身に入り、 すべてのアーヴェーシャ(降伏)と、三界の主たちも従う。 もし三度となえれば、あらゆる法が成就する。 もし四度となえれば、歩くときも立つときも、座るときも横になるときも、 なすことすべてが安らかで穏やかになる。もし五度となえれば、 人々や天人の尊敬と愛敬を受ける。六度に達してとなえれば、 あらゆる罪を滅ぼすことができる。もし満七度となえれば、 限りない福徳を生み出す。もし金剛の者がいて、 この賛王を常に持つならば、諸仏が常に守護してくださる。」
說此語已,時本所出生大金剛吉祥母,復說畫像曼拏攞法。取淨素㲲,等自身量而圖畫之,凡一切瑜伽中像,皆身自坐等量畫之。於中應畫三會八葉蓮華,中畫我身。當於我前一蓮華葉上,畫一切佛頂輪王,手持八輻金剛寶輪。於次右旋,布七曜使者。第二華院,當頂輪王前畫金剛薩埵。次畫八大菩薩,各執本幖幟。次第三花院,右旋各畫八大金剛明王。又於華院外四方面,畫八大供養及四攝等使者,皆戴師子冠。是名畫像法。曼拏羅亦如此(法持阿闍梨云:「八大菩薩如《理趣經》,八大金剛,如《攝一切佛頂王經》說。又八供養及四攝等幖幟,如《金剛界》,七曜形別授。」)
このように説き終えると、その時に本より生じた大金剛吉祥母が、さらに画像の曼荼羅(まんだら)の作法を説いた。
清らかな白絹(しらぎぬ)を用意し、自分の身の丈と同じ大きさに図柄を描く。あらゆる瑜伽(ゆが)の尊像は、いずれも自己の身体が坐しているのと同じ大きさに描くこととする。
その中に、三つの集会を持つ八葉の蓮華を描き、中央に我が身を描く。そして、我が前方の一つの蓮華の花びらの上に、一切仏頂輪王(いっさいぶっちょうりんのう)を描く。輪王は八本の輻(や)を持つ金剛宝輪を手にしている。
その次の右回りには、七曜の使者を配置する。 第二の花の区域には、頂輪王の前に金剛薩埵(こんごうさった)を描く。次に、八大菩薩(はちだいぼさつ)を描き、それぞれが固有の印(いん)や標識を持っている。
続いて第三の花の区域には、右回りに八大金剛明王(はちだいこんごうみょうおう)を描く。 さらに、花の区域の外側の四方には、八供養(はちくよう)と四摂(ししょう)の使者を描く。彼らは皆、獅子の冠をかぶっている。
これが画像の作法である。曼荼羅もまた、これに準じて作られる。
(法持阿闍梨の言葉:「八大菩薩は『理趣経』の通りです。八大金剛は『摂一切仏頂王経』に説かれています。また、八供養と四摂の標識は『金剛界』に基づいています。七曜の形は別途伝授されます。」)
「次說作成就法,於心宿直日、柳宿直日、昴宿直日、牛宿直日,不揀日月吉凶,於此宿直日,於一日之中不食,誦滿一千八遍,所有心願應時便遂,獲大悉地,對像壇前作法,即得佛母成就現身。」
次に、成就のための修行法を説きます。心宿、柳宿、昴宿、牛宿のいずれかの日に、日月の吉凶を問わず、その日に一日中食事をとらずに、真言を1080回唱えなさい。そうすれば、すべての願いがその場で叶い、大きな成就を得ることができます。本尊の像と壇の前でこの修行を行えば、即座に仏母の成就が現れるでしょう。
爾時佛母金剛吉祥復說成就大悲胎藏八字真言曰:
その時、仏母金剛吉祥が再び、大悲の胎蔵の八字真言を成就させる方法を説かれました。
「阿尾囉吽欠吽紇哩二合噁
アビラウンケンオンキリアク
「若誦滿一千萬遍,獲得大悲胎藏中一切法一時頓證。其印如釋迦牟尼鉢印。以印從定起,旋轉便結本三昧耶印,以二羽虛心合掌,復當心即成。」爾時復說成就富貴金剛虛空藏鉤召五字明王曰:
「もしもこの真言を一千万回唱え終えたならば、大悲胎蔵の中のあらゆる教えを一度に悟り得るでしょう。その印は、釈迦牟尼の鉢の印と同じです。その印を用いて、禅定の状態から立ち上がり、印を回しながらすぐに根本の三昧耶印を結びます。両手を虚心に合わせて掌を合わせ、再び心の前に置けば、それで完成です。」
その時、さらに富と貴をもたらす金剛虚空蔵の、五つの字の明王を呼び寄せる真言が説かれました。
「鑁(一)吽(二)怛洛二合(三)纈唎二合(四)惡(五)
アーン(一)フーン(二)タラク(三)キリク(四)アク(五)
「行者應畫五大金剛虛空藏,於一圓明中,等自身量畫之,於一圓中,更分為五,於中圓畫白色虛空藏,左手執鉤、右手持寶。前圓中畫黃色虛空藏,左持鉤、右執寶金剛。右圓中畫青色虛空藏,左執鉤、右持三辦寶,放大光明。於後圓中畫赤色虛空藏,如前左持鉤、右持大紅蓮華,左圓中畫黑紫色虛空藏,如前左持鉤、右持寶羯磨。是名五大虛空藏求富貴法。若畫此像,於青色或金色絹上畫之。其菩薩衣服首冠瓔珞,皆依本色,跏趺坐。畫此像已,對於壇前,無問時方,但誦五字明一千萬遍,即得富貴成就,時時護摩,速獲大悉地。次當說印相。
修行者は、五大金剛虚空蔵菩薩を描くべきです。一つの円形の荘厳な光の中に、自身の身の丈と同じ大きさで描きます。その一つの円の中で、さらに五つに分けます。中央の円には白色の虚空蔵菩薩を描き、左手に鉤、右手に宝珠を持たせます。前の円には黄色の虚空蔵菩薩を描き、左手に鉤、右手に宝のように輝く金剛杵を持たせます。右の円には青色の虚空蔵菩薩を描き、左手に鉤、右手に三つの花びらの宝珠を持たせ、大いなる光明を放ちます。後ろの円には赤色の虚空蔵菩薩を描き、前のものと同じく左手に鉤、右手に大きな紅蓮華を持たせます。左の円には黒紫色の虚空蔵菩薩を描き、前のものと同じく左手に鉤、右手に宝羯磨を持たせます。これが五大虚空蔵の富貴を求める法です。この像を描く際には、青色または金色の絹の上に描きます。菩薩の衣服、頭の冠、瓔珞は、すべてその色に従い、結跏趺坐の姿とします。この像を描き終えた後、壇の前で時や方角を問わず、ただ五字の真言を一千万回唱えれば、即座に富貴の成就を得られます。また、時に護摩を修すれば、速やかに大いなる成就を得られます。次に、印相について述べましょう。
「毘首羯磨三昧耶, 忍願相合峯如針,
是名法界虛空藏, 三昧密印應當知。
次改進力如三股, 是名金剛虛空藏,
復改進力如寶形, 是名寶光虛空藏,
又屈進力如蓮葉, 印名蓮花虛空藏,
戒方進力互相叉, 是名業用虛空藏。」
毘首羯磨(ビシュカルマン)の三昧耶は 忍びと願いを合わせて峰を針の如くせよ これを法界虚空蔵と名づける 三昧の密印と知るべきである
次に進力(力の指)を三股(三叉)の形に改める これを金剛虚空蔵と名づける
さらに進力を宝形(宝珠の形)に改める これを宝光虚空蔵と名づける
また進力を蓮の葉のように曲げる その印を蓮花虚空蔵と名づける
戒と方、進力を互いに交差させる これを業用虚空蔵と名づける
爾時復說金剛吉祥成就一切明曰:
その時、さらに金剛吉祥が成就するすべての明(呪文)を説いて言われた。
「唵(一)嚩日羅二合室哩二合(二)摩訶引室哩二合(三)阿涅寧逸反底也二合室哩二合(四)素麼室哩二合(五)阿儗囉迦室哩二合(六)沒馱引室哩二合(七)沒囉賀引娑麼二合底室哩二合(八)戍訖囉二合室哩二合(九)捨禰始者二合囉始制二合帝室哩二合(十)摩賀引三摩耶室哩二合(十一)娑嚩二合賀引(十二)」
「唵、シュリー ヴァジュラ・シュリー マハー・シュリー アー・ネーティヤ・シュリー スーマ・シュリー アーギャルガ・シュリー ブッダ・シュリー ブラフマー・サマンティ・シュリー シュクラ・シュリー シャンディ・シャンカラ・シャーンティ・シュリー マハー・サマヤ・シュリー スヴァーハー」
復說妙吉祥破諸宿曜明曰:
妙吉祥が諸々の宿曜を打ち破る真言を、さらに説き明かしましょう。
「唵(一)薩嚩怛囉二合(二)三摩耶室哩二合曳(四)娑嚩二合賀引(五)
オン・サルヴァ・タタアガタ・サマヤ・シリエイ・ソワカ
「復次行者,應用金剛子為珠,以綠金剛線穿之,對像前誦三百遍,一切希願皆悉滿足。其印相,二羽金剛掌,以檀慧內相鉤,戒方雙屈入掌,忍願相合如峯,屈進力各捻忍願上節,以禪智各捻忍願初文,是金剛吉祥印。
さらに、修行者は金剛子の実を珠とし、緑の金剛糸で通してください。仏像の前で三百回お経を唱えれば、すべての願いが叶えられます。
その印の形は、両手を金剛掌に組み、薬指と小指を内側で交差させます。人差し指と中指を両方とも手のひらに折り曲げ、親指と人さし指を合わせて山の形を作ります。次に、人差し指と中指をそれぞれ親指と人さし指の第一関節に押し当て、親指と人さし指の付け根を結びます。これが金剛吉祥印です。
「內縛統指節, 並逼竪二空,
是名破宿曜, 一切不祥印。
當觀妙吉祥, 而作降伏事,
結印誦百遍, 不久即成就。」
内に指を組み合わせ、両手の親指を立てて揃える。 これを「宿曜を破る印」といい、あらゆる不吉を取り除く。 その時、妙吉祥(文殊菩薩)を観想し、降伏の行を行う。 この印を結んで真言を百回となえれば、まもなく成就する。
時本所出生一切佛母,復於頂上放百千道雜色光明,於一一光中出生無量金剛杵,勇健熾盛,於足下亦然。即說成就一切明真言曰:
時、本所より生まれ出でる一切の仏の母は、再び頂上より百千の雑色の光明を放ち、その一つ一つの光の中より無量の金剛杵が生まれ出で、勇ましく健やかで熾烈に輝きました。足の下もまた同じでありました。そして、全ての明(みょう)を成就する真言を説かれました。
「唵(一)吒吒吒烏短聲(二)置智置智吒烏短聲(三)吒烏引吒烏引吒烏(四)嚩日囉二合薩怛嚩二合(五)惹吽鑁斛(六)紇哩二合鶴吽泮吒(七)吽(八)
オン(一) タタ(二) チ・チ・チ(三) チー・チー・チ(四) バザラ(五) ジャ・フーン・バン・コク(六) キリ・カク・フーン・パタ(七) フーン(八)
「此真言能成就一切明,能攝伏一切天,能成辦一切事。若欲知未來之事,即結印安於左脇,誦真言一百八遍,隨印便睡,本尊阿尾奢,即於夢中見一切吉凶之事。其印以定慧手作不動尊刀印,以刀刃互插掌中,即成。若欲誦一切真言,先誦此明三七遍,一切速得成就。若欲往諸方所,想前宿形,在足下按之,觀自身如本尊,即得一切方處無礙無障,所作皆得成就。此吉祥明,能成辦百千種事,意之所起皆得遂情。又法以藕絲為燈炷,熏成煙,取點眉中間,一切摩奴曬皆伏從愛敬。」
この真言は、あらゆる明呪を成就させ、すべての天を伏し従わせ、あらゆる事柄を成し遂げることができます。未来のことを知りたいなら、印を結んで左脇に当て、真言を108回唱え、そのまま印を保ちながら眠りにつきます。すると本尊があなたの夢に現れ、すべての吉凶を教えてくれます。
印は、定慧(両手)で不動尊の刀印を作り、刀の刃を互いに手のひらに差し込むようにして結びます。すべての真言を唱えたいなら、まずこの真言を21回唱えれば、すぐに成就します。
どこかへ旅立つときは、前にいた場所の形を思い浮かべ、それを足の下に踏み、自身を本尊と観想すれば、どこへ行っても障害がなくなり、すべてが成就します。この吉祥明は、百千もの事柄を成し遂げ、心に思うままに願いを叶えます。
また、蓮の糸を灯心にして、それを燻して煙にし、眉間につけると、すべての摩奴曬(まぬしゃ)が服従し、敬い愛するようになります。
時諸佛頂輪王,各各還來,入薩埵佛母一一毛孔中,忽然不現。時大會眾一時寂然。
その時、諸仏の頂輪王たちはそれぞれの場所から戻り、サッタ仏母の一つ一つの毛孔の中に入っていき、突然に姿を消した。その時、大いなる法会の衆は一瞬のうちに静寂となった。