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金光明最勝王経 (金光明最勝王經)


金光明最勝王經卷第三

金光明最勝王経 第三巻

大唐三藏沙門義淨奉 制譯

大唐三藏沙門義淨奉 制訳

滅業障品第五

業障を滅する品 第五

爾時,世尊住正分別,入於甚深微妙靜慮,從身毛孔放大光明,無量百千種種諸色,諸佛剎土悉現光中,十方恒河沙校量譬喻所不能及。五濁惡世為光所照,是諸眾生,作十惡業、五無間罪、誹謗三寶、不孝尊親、輕慢師長婆羅門眾,應墮地獄、餓鬼、傍生,彼各蒙光至所住處,是諸有情見斯光已,因光力故,皆得安樂,端正姝妙,色相具足,福智莊嚴,得見諸佛。是時帝釋一切天眾,及恒河女神并諸大眾,蒙光希有,皆至佛所,右遶三匝,退坐一面。

その時、世尊は正しい分別に安住し、甚深微妙な静慮に入られた。身の毛穴から大いなる光明を放ち、無量百千の様々な色が輝き、あらゆる仏の国土が光の中に現れた。その光は、十方の恒河の砂の数にも譬えられぬほど広大であった。五濁の悪世がこの光に照らされると、そこにいる衆生たち――十悪の業をなし、五無間の罪を犯し、三宝を誹謗し、尊い親に孝行せず、師長や婆羅門を軽んじていた者たち、地獄・餓鬼・畜生に堕ちるべき者たち――は、それぞれその光に包まれ、住むべき場所へと導かれた。これらの有情はその光を見て、光の力によって、みな安楽を得、端正で美しく、色相を具え、福と智の荘厳を備え、諸仏を見ることができた。その時、帝釈天をはじめとするすべての天衆、恒河の女神、そして大勢の人々は、この稀有な光に浴し、みな仏のもとに集い、右に三たび巡って礼し、一隅に退いて座った。

爾時,天帝釋承佛威力,即從座起,偏袒右肩,右膝著地,合掌向佛。而白佛言:「世尊!云何善男子、善女人願求阿耨多羅三藐三菩提,修行大乘,攝受一切邪倒有情,曾所造作業障罪者,云何懺悔,當得除滅?」

その時、帝釈天は仏の威神力に支えられて、すぐに座から立ち上がり、右肩をあらわにし、右膝を地につけ、手を合わせて仏に向かいました。そして仏に申し上げました。「世尊よ、善男子・善女人が阿耨多羅三藐三菩提を願い求め、大乗を修行し、すべての邪見に迷う衆生を受け入れようとするとき、かつて造った業の障りや罪を、どのように懺悔すれば、除き滅ぼすことができるのでしょうか。」

佛告天帝釋:「善哉!善哉!善男子!汝今修行,欲為無量無邊眾生,令得清淨解脫安樂,哀愍世間,福利一切。若有眾生由業障故,造諸罪者,應當策勵,晝夜六時,偏袒右肩,右膝著地,合掌恭敬,一心專念,口自說言:『歸命頂禮現在十方一切諸佛,已得阿耨多羅三藐三菩提者,轉妙法輪,持照法輪,雨大法雨,擊大法鼓,吹大法螺,建大法幢,秉大法炬。為欲利益安樂諸眾生故,常行法施,誘進群迷,令得大果,證常樂故。如是等諸佛世尊,以身、語、意稽首歸誠,至心禮敬。彼諸世尊以真實慧,以真實眼,真實證明,真實平等,悉知悉見一切眾生善惡之業。我從無始生死以來,隨惡流轉,共諸眾生造業障罪,為貪、瞋、癡之所纏縛。未識佛時,未識法時,未識僧時,未識善惡,由身、語、意造無間罪,惡心出佛身血,誹謗正法,破和合僧,殺阿羅漢,殺害父母。身三、語四、意三種行,造十惡業,自作、教他、見作隨喜。於諸善人,橫生毀謗,斗秤欺誑,以偽為真,不淨飲食施與一切,於六道中所有父母更相惱害。或盜窣堵波物、四方僧物、現前僧物自在而用,世尊法律不樂奉行,師長教示不相隨順。見行聲聞、獨覺、大乘行者,喜生罵辱,令諸行人心生悔惱。見有勝己,便懷嫉妬,法施、財施常生慳惜,無明所覆,邪見惑心,不修善因,令惡增長,於諸佛所而起誹謗,法說非法,非法說法。如是眾罪,佛以真實慧,真實眼,真實證明,真實平等,悉知悉見。我今歸命,對諸佛前,皆悉發露,不敢覆藏,未作之罪更不復作,已作之罪今皆懺悔。所作業障,應墮惡道、地獄、傍生、餓鬼之中、阿蘇羅眾及八難處,願我此生所有業障皆得消滅,所有惡報未來不受。亦如過去諸大菩薩修菩提行,所有業障悉已懺悔,我之業障今亦懺悔,皆悉發露,不敢覆藏,已作之罪願得除滅,未來之惡更不敢造。亦如未來諸大菩薩修菩提行,所有業障悉皆懺悔,我之業障今亦懺悔,皆悉發露,不敢覆藏,已作之罪願得除滅,未來之惡更不敢造。亦如現在十方世界諸大菩薩修菩提行,所有業障悉已懺悔,我之業障今亦懺悔,皆悉發露,不敢覆藏,已作之罪願得除滅,未來之惡更不敢造。』

仏は帝釈天に告げられた。「善きかな、善きかな。善男子よ。汝は今、修行して、無量無辺の衆生のために清らかな解脱と安楽を得させようと欲し、世間を哀れみ、一切の者に利益と幸福をもたらそうとしている。もし業障によって様々な罪を造った衆生があれば、自らを励まし、昼夜六時にわたり、右肩を袒ぎ、右膝を地につけ、合掌して恭敬し、一心に念じ、口で自らこう唱えるべきである。

『現在十方の一切の諸仏に帰命し、頭頂を礼します。すでに阿耨多羅三藐三菩提を得た方々は、妙法輪を転じ、法輪を照らし持ち、大法雨を降らせ、大法鼓を打ち、大法螺を吹き、大法幢を建て、大法炬を掲げられます。衆生を利益し安楽にするために、常に法施を行い、迷いの群れを導き進ませ、大いなる果報を得させ、常楽を証得させるのです。このような諸仏世尊に、身・語・意をもって稽首し、誠を尽くして、心より礼拝いたします。それらの世尊は、真実の智慧をもって、真実の眼をもって、真実に証明し、真実に平等に、一切衆生の善悪の業をことごとく知り、見ておられます。

私は無始の生死以来、悪に従って流転し、衆生と共に業障の罪を造ってきました。貪・瞋・痴に纏縛されていました。仏を知らなかった時、法を知らなかった時、僧を知らなかった時、善悪を知らなかった時、身・語・意によって無間の罪を造りました。悪心で仏の身の血を出し、正法を誹謗し、和合僧を破り、阿羅漢を殺し、父母を殺害しました。身の三業、語の四業、意の三業の行によって、十悪の業を造り、自ら行い、他者に教え、他者が行うのを見て喜びました。善人に対して理不尽に毀謗し、秤や枡で欺き偽り、偽りを真とし、不浄な飲食を一切の者に施しました。六道の中の全ての父母を互いに悩ませ苦しめました。あるいは堵波(ストゥーパ)の物、四方僧の物、現前僧の物を勝手に盗み用いました。世尊の法律を喜んで奉行せず、師長の教示に従い随順しませんでした。声聞・独覚・大乗の行者を見ては、喜んで罵倒し辱め、その行者の心に悔いや悩みを生じさせました。自分より優れた者を見れば嫉妬し、法施・財施に常に慳吝でした。無明に覆われ、邪見に心を惑わされ、善因を修せず、悪を増長させ、諸仏の所で誹謗を起こし、法を非法と言い、非法を法と言いました。

このような多くの罪を、仏は真実の智慧、真実の眼、真実の証明、真実の平等をもって、ことごとく知り見ておられます。私は今、帰命し、諸仏の御前で、全てを発露し、覆い隠すことはいたしません。まだ造っていない罪は再び造らず、すでに造った罪は今すべて懺悔いたします。私が造った業障によって、悪道・地獄・傍生・餓鬼の中、阿修羅の衆や八難の処に堕ちるべきですが、願わくば、この生涯にある全ての業障が消滅し、全ての悪報を未来に受けませんように。

また、過去の諸大菩薩が菩提行を修したように、全ての業障をすでに懺悔しました。私の業障も今、懺悔し、全て発露し、覆い隠すことはいたしません。すでに造った罪は除滅され、未来の悪は再び造りませんように。

また、未来の諸大菩薩が菩提行を修するように、全ての業障を懺悔します。私の業障も今、懺悔し、全て発露し、覆い隠すことはいたしません。すでに造った罪は除滅され、未来の悪は再び造りませんように。

また、現在十方世界の諸大菩薩が菩提行を修しているように、全ての業障をすでに懺悔しています。私の業障も今、懺悔し、全て発露し、覆い隠すことはいたしません。すでに造った罪は除滅され、未来の悪は再び造りませんように。』」

「善男子!以是因緣,若有造罪,一剎那中,不得覆藏,何況一日一夜,乃至多時。若有犯罪欲求清淨,心懷愧恥,信於未來必有惡報,生大恐怖,應如是懺。如人被火燒頭燒衣,救令速滅,火若未滅,心不得安;若人犯罪亦復如是,即應懺悔,令速除滅。若有願生富樂之家,多饒財寶,復欲發意修習大乘,亦應懺悔,滅除業障。欲生豪貴婆羅門種、剎帝利家,及轉輪王七寶具足,亦應懺悔,滅除業障。

「善き人よ、この因縁によって、もし罪を造ることがあれば、一瞬の間も隠し立てしてはならない。ましてや一日一夜、あるいはそれ以上長い間、隠し続けることなどなおさらである。もし罪を犯した者が清らかさを求めたいと思うなら、心に恥じ入る思いを抱き、未来に必ず悪い報いがあると信じて、大きな恐怖を起こし、このように懺悔すべきである。ちょうど人が火に頭や衣服を焼かれたならば、すぐに消し止めるよう求める。火がまだ消えなければ、心は安らぐことがない。人が罪を犯した場合も同じであり、すぐに懺悔して、速やかに罪を除き滅ぼすべきである。もし富裕で楽しい家に生まれたいと願い、多くの財宝に恵まれたいと思い、また大乗を修行しようと心を起こしたいと望むならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。高貴なバラモンの家やクシャトリヤの家に生まれたいと願い、また転輪聖王の七宝を具えたいと願うならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。

「善男子!若有欲生四天王眾天、三十三天、夜摩天、覩史多天、樂變化天、他化自在天,亦應懺悔,滅除業障。若欲生梵眾、梵輔、大梵天、少光、無量光、極光淨天、少淨、無量淨、遍淨天、無雲、福生、廣果天、無煩、無熱、善現、善見、色究竟天,亦應懺悔,滅除業障。若欲求預流果、一來果、不還果、阿羅漢果,亦應懺悔,滅除業障。若欲願求三明六通、聲聞、獨覺自在菩提,至究竟地,求一切智智、淨智、不思議智、不動智、三藐三菩提正遍智者,亦應懺悔,滅除業障。何以故?善男子!一切諸法從因緣生,如來所說,異相生,異相滅,因緣異故。如是過去諸法皆已滅盡,所有業障無復遺餘,是諸行法未得現生而今得生,未來業障更不復起。何以故?善男子!一切法空,如來所說無有我、人、眾生、壽者,亦無生滅,亦無行法。善男子!一切諸法皆依於本,亦不可說。何以故?過一切相故。若有善男子、善女人,如是入於微妙真理,生信敬心,是名無眾生而有於本,以是義故,說於懺悔,滅除業障。

「善男子よ。もし四天王衆の天、三十三天、夜摩天、覩史多天、楽変化天、他化自在天に生まれたいと願うならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。もし梵衆、梵輔、大梵天、少光、無量光、極光浄天、少浄、無量浄、遍浄天、無雲、福生、広果天、無煩、無熱、善現、善見、色究竟天に生まれたいと願うならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。もし預流果、一来果、不還果、阿羅漢果を求めたいと願うならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。もし三明六通、声聞、独覚の自在なる菩提を求め、究竟の地に至り、一切智智、浄智、不思議智、不動智、三藐三菩提の正遍知を求めるならば、やはり懺悔して、業の障りを滅し除くべきである。なぜならば、善男子よ、すべての諸法は因縁によって生じるのであり、如来が説かれた通り、異なる相として生じ、異なる相として滅するからである。因縁が異なるからである。このように、過去の諸法はすべてすでに滅し尽くされ、すべての業の障りは残ることなく消え去っている。これらの行法は、まだ現に生じていなかったものが、今まさに生じたのであり、未来の業の障りは、さらに再び起こることはない。なぜならば、善男子よ、すべての法は空であり、如来が説かれた通り、我もなく、人もなく、衆生もなく、寿者もなく、また生滅もなく、行法もないからである。善男子よ、すべての諸法はすべて根本に依っているが、それもまた説くことはできない。なぜならば、すべての相を超えているからである。もし善男子、善女人が、このようにして微妙な真理に入り、信じ敬う心を生じるならば、これを「衆生なくして根本に依る」と名付ける。この意味によって、懺悔を説き、業の障りを滅し除くのである。」

「善男子!若人成就四法,能除業障,永得清淨。云何為四?一者、不起邪心,正念成就,二者、於甚深理不生誹謗,三者、於初行菩薩起一切智心,四者、於諸眾生起慈無量,是謂為四。」

「善き男子よ、もし人が四つの法を成就すれば、業の障りを除き、永遠に清らかさを得ることができる。その四つとは何か。第一に、邪な心を起こさず、正しい念を成就すること。第二に、深遠な理法に対して誹謗の心を生じないこと。第三に、修行を始めたばかりの菩薩に対して、一切智を求める心を起こすこと。第四に、すべての衆生に対して、限りない慈しみの心を起こすこと。これらを四つとする。」

爾時世尊而說頌言:

その時、世尊はこのように偈(うた)を説かれました。

「專心護三業, 不誹謗深法;
作一切智想, 慈心淨業障。

一心に身・口・意の三つの行いを守り、 深い教えを謗らないこと。 すべての智恵を思い描き、 慈しみの心で業の障害を浄める。

「善男子!有四業障難可滅除。云何為四?一者、於菩薩律儀犯極重惡,二者、於大乘經心生誹謗,三者、於自善根不能增長,四者、貪著三有,無出離心。復有四種對治業障。云何為四?一者、於十方世界一切如來,至心親近,說一切罪;二者、為一切眾生勸請諸佛說深妙法;三者、隨喜一切眾生所有功德;四者、所有一切功德善根,悉皆迴向阿耨多羅三藐三菩提。」

「善き男子よ、滅し除くことが難しい四種の業障(ごしょう)がある。何を四とするか。第一に、菩薩の戒律に対して最も重い悪を犯すこと。第二に、大乗経典を心から誹謗(ひぼう)すること。第三に、自分の善い根(善根)を成長させることができないこと。第四に、三有(さんう)に執着し、出離(しゅつり)の心がないことである。また、業障に対治する四種の方法がある。何を四とするか。第一に、十方世界のすべての如来のもとに心を込めて親しく赴き、自らのすべての罪を告白すること。第二に、すべての衆生のために諸仏に深く妙なる法を説いてくださるよう請い願うこと。第三に、すべての衆生の持つ功徳を喜ぶこと。第四に、すべての功徳や善根を、すべて無上正等覚(むじょうしょうとうがく)に向けて回向(えこう)することである。」

爾時,天帝釋白佛言:「世尊!世間所有男子女人,於大乘行有能行者,有不行者,云何能得隨喜一切眾生功德善根?」

その時、天帝**釈**(たいていしゃく)が仏に申し上げた:「世尊よ、この世のすべての男や女の中には、大乗の教えを行う者もいれば、行わない者もいます。どうすれば、すべての衆生の功徳や善い根を、共に喜ぶことができるのでしょうか?」

佛言:「善男子!若有眾生雖於大乘未能修習,然於晝夜六時,偏袒右肩,右膝著地,合掌恭敬,一心專念,作隨喜時,得福無量。應作是言:『十方世界一切眾生,現在修行施、戒、心、慧,我今皆悉深生隨喜。』由作如是隨喜福故,必當獲得尊重殊勝無上無等最妙之果。如是過去、未來一切眾生,所有善根皆悉隨喜。又於現在初行菩薩發菩提心所有功德,過百大劫行菩薩行,有大功德獲無生忍,至不退轉、一生補處,如是一切功德之蘊,皆悉至心隨喜讚歎。過去、未來一切菩薩,所有功德隨喜讚歎亦復如是。復於現在十方世界一切諸佛、應、正遍知證妙菩提,為度無邊諸眾生故,轉無上法輪,行無礙法施,擊法鼓,吹法螺,建法幢,雨法雨,哀愍勸化一切眾生,咸令信受,皆蒙法施,悉得充足無盡安樂。又復所有菩薩、聲聞、獨覺功德積集善根,若有眾生未具如是諸功德者,悉令具足,我皆隨喜。如是過去、未來諸佛、菩薩、聲聞、獨覺所有功德,亦皆至心隨喜讚歎。善男子!如是隨喜,當得無量功德之聚,如恒河沙三千大千世界所有眾生,皆斷煩惱,成阿羅漢。若有善男子、善女人盡其形壽,常以上妙衣服、飲食、臥具、醫藥而為供養,如是功德,不及如前隨喜功德千分之一。何以故?供養功德有數有量,不攝一切諸功德故,隨喜功德無量無數,能攝三世一切功德。是故若人欲求增長勝善根者,應修如是隨喜功德。若有女人,願轉女身為男子者,亦應修習隨喜功德,必得隨心現成男子。」

仏は告げられた。「善男子よ、もし衆生が大乗については未だ修行を積んでいなくても、昼夜六時にわたり、右肩を露わし、右膝を地につけ、合掌して敬い、一心に念じ、随喜の心を起こすならば、得る福徳は無量である。こう唱えるべきである。『十方世界の一切の衆生が、現在、布施・戒・心・慧を修行している。私は今、そのすべてに対して深く随喜の心を起こす。』このように随喜の福徳を起こすことによって、必ずや尊重され、殊勝にして、無上無等、最も妙なる果報を得るであろう。また、過去・未来の一切の衆生のすべての善根に対しても、同じく随喜する。さらに、現在において菩薩道を始めたばかりの者が菩提心を発した功徳、百大劫を超えて菩薩の行を修行し、大いなる功徳を得て無生法忍を獲、不退転に至り、一生補処に至る、このような一切の功徳の集まりすべてに対して、心から随喜し、讚嘆する。過去・未来の一切の菩薩のすべての功徳に対しても、随喜し讚嘆することは同じである。また、現在の十方世界における一切の諸仏・応供・正遍知が、妙なる菩提を證し、無辺の衆生を救済するために、無上の法輪を転じ、礙なき法施を行い、法鼓を撃ち、法螺を吹き、法幢を建て、法雨を降らし、哀れみ慈しんで一切の衆生を勸め教化し、すべてに信受させ、すべてが法施を蒙り、尽きることのない安楽を得させておられる。また、すべての菩薩・声聞・独覚が積み集めた功徳の善根について、もし未だこれらの功徳を具えていない衆生がいるならば、すべてを具えさせることを、私はすべて随喜する。このように、過去・未来の諸仏・菩薩・声聞・独覚のすべての功徳に対しても、また心から随喜し讚嘆する。善男子よ、このように随喜するならば、無量の功徳の集まりを得るであろう。たとえば、恒河の砂の数ほどもある三千大千世界のすべての衆生が、煩悩を断じ尽くして阿羅漢となるとしても、もし善男子・善女人がその生涯の間、常に上妙な衣服・飲食・臥具・醫薬をもって供養したとしても、その功徳は、先に述べた随喜の功徳の千分の一にも及ばない。なぜか。供養の功徳には数があり量があるからであり、すべての功徳を含み摂することがないからである。しかし、随喜の功徳は無量無数であって、三世の一切の功徳を含み摂するからである。それゆえ、もし人が勝れた善根を増長させたいと求めるならば、このような随喜の功徳を修行すべきである。もし女人が、女身を転じて男身となることを願うならば、また随喜の功徳を習修すべきである。必ず心のままに即座に男身を現ずることを得るであろう。」

爾時,天帝釋白佛言:「世尊!已知隨喜功德,勸請功德惟願為說,欲令未來一切菩薩當轉法輪,現在菩薩正修行故。」

その時、天帝釈が仏に申し上げました。「世尊よ、すでに随喜の功徳について承りました。どうか勧請の功徳についてもお説きください。未来のすべての菩薩が法輪を転じ、現在の菩薩が正しく修行するためでございます。」

佛告帝釋:「若有善男子、善女人願求阿耨多羅三藐三菩提者,應當修行聲聞、獨覺、大乘之道。是人當於晝夜六時,如前威儀,一心專念,作如是言:『我今歸依十方一切諸佛世尊,已得阿耨多羅三藐三菩提,未轉無上法輪,欲捨報身入涅槃者,我皆至誠頂禮勸請轉大法輪,雨大法雨,然大法燈,照明理趣,施無礙法,莫般涅槃,久住於世,度脫安樂一切眾生,如前所說乃至無盡安樂。我今以此勸請功德,迴向阿耨多羅三藐三菩提,如過去、未來、現在諸大菩薩勸請功德迴向菩提,我亦如是勸請功德迴向無上正等菩提。』善男子!假使有人以三千大千世界滿中七寶供養如來,若復有人勸請如來轉大法輪所得功德,其福勝彼。何以故?彼是財施,此是法施。善男子!且置三千大千世界七寶布施,若人以滿恒河沙數大千世界七寶,供養一切諸佛,勸請功德亦勝於彼,由其法施有五勝利。云何為五?一者、法施兼利自他,財施不爾;二者、法施能令眾生出於三界,財施之福不出欲界;三者、法施能淨法身,財施但唯增長於色;四者、法施無窮,財施有盡;五者、法施能斷無明,財施唯伏貪愛。是故,善男子!勸請功德無量無邊,難可譬喻。如我昔行菩薩道時,勸請諸佛轉大法輪,由彼善根,是故今日一切帝釋、諸梵王等,勸請於我轉大法輪。善男子!請轉法輪,為欲度脫安樂諸眾生故。我於往昔為菩提行,勸請如來久住於世,莫般涅槃;依此善根,我得十力、四無所畏、四無礙辯、大慈大悲,證得無數不共之法,我當入於無餘涅槃,我之正法久住於世。我法身者清淨無比,種種妙相,無量智慧,無量自在,無量功德,難可思議,一切眾生皆蒙利益,百千萬劫說不能盡。法身攝藏一切諸法,一切諸法不攝法身。法身常住,不墮常見,雖復斷滅,亦非斷見。能破眾生種種異見,能生眾生種種真見,能解一切眾生之縛,無縛可解,能植眾生諸善根本,未成熟者令成熟,已成熟者令解脫。無作無動,遠離闠閙,寂靜無為,自在安樂,過於三世,能現三世;出於聲聞、獨覺之境,諸大菩薩之所修行,一切如來體無有異,此等皆由勸請功德善根力故,如是法身我今已得。是故若有欲得阿耨多羅三藐三菩提者,於諸經中一句一頌為人解說,功德善根尚無限量,何況勸請如來轉大法輪,久住於世,莫般涅槃。」

仏は帝釈に告げられた。「善き男子、善き女身の方々が、無上なる正しい悟り(阿耨多羅三藐三菩提)を求めるならば、声聞・独覚・大乗の道を修行すべきである。そうした人は、昼夜六時において、先に述べたような作法をもって、心を一つに集中し、こう唱えるべきである。

『私は今、十方のすべての仏世尊に帰依いたします。すでに無上の悟りを得られながら、いまだ無上の法輪を説かれず、この身を捨てて涅槃に入ろうとしておられる方々に対し、私は心から敬い、法輪を説いてくださるようお願い申し上げます。大きな法の雨を降らせ、大きな法の灯をともし、真理の道理を照らし示し、障りのない法を施し、どうか涅槃に入らず、長くこの世にとどまり、すべての衆生を救い、安楽へと導いてください。先に述べたように、限りない安楽に至るまで。私はこの勧請の功徳をもって、無上の正しい悟りへと回向いたします。過去・未来・現在の大菩薩たちが勧請の功徳を菩提に回向したように、私もまたこの勧請の功徳を無上の正しい悟りへと回向いたします。』

善き男子よ! たとえ三千大千世界に満ちる七宝をもって如来に供養する人がいたとしても、如来に大きな法輪を説いてくださるよう勧請する人が得る功徳の方が、はるかに勝るのである。なぜなら、前者は財施であり、後者は法施だからである。

善き男子よ! 三千大千世界の七宝の布施はさておき、ガンジス河の砂の数ほどの大千世界に満ちる七宝をもって、すべての仏に供養する人がいたとしても、勧請の功徳はそれにも勝る。なぜなら、法施には五つの優れた利点があるからである。

その五つとは何か。

第一に、法施は自分と他者の両方を利益するが、財施はそうではない。

第二に、法施は衆生を三界の苦しみから出させることができるが、財施の功徳は欲界を超えることができない。

第三に、法施は清らかな法身を浄化することができるが、財施はただ肉体を成長させるのみである。

第四に、法施には限りがないが、財施には尽きる時がある。

第五に、法施は無明を断ち切ることができるが、財施はただ貪りの心を抑えるのみである。

それゆえ、善き男子よ! 勧請の功徳は無量無辺であり、譬えようもないのである。

私が昔、菩薩の道を歩んでいた時、諸仏に大きな法輪を説いてくださるよう勧請した。その善き根によって、今日、すべての帝釈や梵王たちが、私に大きな法輪を説いてくださるよう勧請するのである。

善き男子よ! 法輪を説いてくださるよう勧請するのは、衆生を救い、安楽へと導くためである。

私は過去世において菩提を求める修行をしていた時、如来に長くこの世にとどまり、涅槃に入らないでくださるよう勧請した。この善き根によって、私は十力、四無所畏、四無礙弁、大慈大悲を得て、数えきれない仏独自の法を証得したのである。私はやがて無余涅槃に入るが、私の正しい法は長くこの世に留まるであろう。

私の法身は清らかで比べるものがない。様々な優れた相をそなえ、無量の智慧、無量の自在、無量の功徳を具え、思議することもできない。すべての衆生がその利益を蒙り、百千万劫の長きにわたって説き尽くすことができない。

法身はすべての法を内に包み持つが、すべての法が法身を包むことはできない。法身は常住であるが常見に堕ちず、また壊滅するとしても断見に堕ちない。衆生の様々な誤った見解を破り、衆生の様々な正しい見解を生じさせ、すべての衆生の束縛を解くが、解くべき束縛はもともとない。作ることもなく動くこともなく、騒がしさを遠く離れ、静かで無為であり、自在に安楽であり、三世を超えながら三世を現し、声聞・独覚の境地を超え、大菩薩たちの修行するところであり、すべての如来の体に異なることはない。これらはすべて、勧請の功徳という善き根の力によるものであり、このような法身を私は今すでに得ているのである。

それゆえ、もし無上の正しい悟りを得ようと望む人があれば、経典の中の一句一偈であっても人のために説き解く功徳はすでに計り知れない。ましてや如来に大きな法輪を説いてくださるよう勧請し、長くこの世にとどまり、涅槃に入らないでくださるよう願う功徳は、さらに計り知れないのである。」

時天帝釋,復白佛言:「世尊!若善男子、善女人為求阿耨多羅三藐三菩提故,修三乘道所有善根,云何迴向一切智智?」

そのとき、天帝釈は、また仏に申し上げました。「世尊、もし善男子・善女人が、阿耨多羅三藐三菩提を求めるために、三乗の道のすべての善根を修めるならば、どのようにして一切智智へと迴向するのでしょうか。」

佛告天帝:「善男子!若有眾生欲求菩提,修三乘道,所有善根願迴向者,當於晝夜六時,慇重至心作如是說:『我從無始生死以來,於三寶所,修行成就所有善根,乃至施與傍生一摶之食,或以善言和解諍訟,或受三歸及諸學處,或復懺悔、勸請、隨喜所有善根,我今作意悉皆攝取,迴施一切眾生,無悔悋心。是解脫分善根所攝,如佛世尊之所知見,不可稱量無礙清淨,如是所有功德善根,悉以迴施一切眾生,不住相心,不捨相心。我亦如是功德善根,悉以迴施一切眾生,願皆獲得如意之手,撝空出寶,滿眾生願,富樂無盡,智慧無窮,妙法辯才,悉皆無滯,共諸眾生同證阿耨多羅三藐三菩提,得一切智。因此善根更復出生無量善法,亦皆迴向無上菩提。又如過去諸大菩薩,修行之時功德善根,悉皆迴向一切種智,現在、未來亦復如是。然我所有功德善根,亦皆迴向阿耨多羅三藐三菩提,是諸善根,願共一切眾生俱成正覺。如餘諸佛,坐於道場菩提樹下,不可思議無礙清淨,住於無盡法藏陀羅尼首楞嚴定,破魔波旬無量兵眾,應見覺知,應可通達,如是一切,一剎那中悉皆照了,於後夜中獲甘露法,證甘露義,我及眾生願皆同證如是妙覺。猶如無量壽佛、勝光佛、妙光佛、阿閦佛、功德善光佛、師子光明佛、百光明佛、網光明佛、寶相佛、寶焰佛、焰明佛、焰盛光明佛、吉祥上王佛、微妙聲佛、妙莊嚴佛、法幢佛、上勝身佛、可愛色身佛、光明遍照佛、梵淨王佛、上性佛,如是等如來、應、正遍知,過去、未來及以現在示現應化、得阿耨多羅三藐三菩提,轉無上法輪為度眾生,我亦如是。』廣說如上。

仏は天帝に告げられた。「善男子よ、もし衆生の中に悟りを求め、三乗の道を修行し、すべての善い根を他者への回向に願う者があれば、昼夜六時において、深く誠意を込めて、心を込めて次のように唱えるべきである。

『私は無始の生死の昔から、仏・法・僧の三宝のもとで修行し、成就したすべての善い根、たとえ動物に一握りの食べ物を与えたこと、優しい言葉で争いを和解させたこと、三帰依を受け、さまざまな戒律を守ったこと、あるいは懺悔し、仏に教えを請い、善行を喜んだことなど、すべての善い根を、今、心に思い浮かべ、すべてを取り集め、すべての衆生に回し与えます。悔やみや惜しみの心はありません。これは解脱の果実をもたらす善根に含まれるものであり、仏世尊が知見されるところ、はかり知れず、さまたげなく、清らかであります。このようなすべての功徳と善根を、すべての衆生に回し与えます。形に執着せず、形を捨てることもありません。私もまた、このような功徳と善根をすべて衆生に回し与え、皆が思いのままの手を得て、虚空から宝物を取り出し、衆生の願いを満たし、富み楽しみ尽きることなく、智慧限りなく、妙なる法の弁才に滞ることがなく、すべての衆生とともに、この上なく完全なる悟りを証得し、一切智を得られますように。この善根によって、さらに無量の善い法が生まれ、そのすべてを無上の悟りに回向します。また、過去の大菩薩たちが修行のときに、功徳と善根をすべて一切種智に回向したように、現在も未来も同じであります。私のすべての功徳と善根もまた、この上なく完全なる悟りに回向し、これらの善根をもって、すべての衆生とともに悟りを成就することを願います。他の諸仏が、菩提樹の下の道場に坐し、不可思議でさまたげなく、清らかに、尽きることのない法の宝庫である陀羅尼と首楞厳三昧に住し、悪魔の無量の軍勢を打ち破り、全てをあるがままに見、覚り、理解し、そのすべてを一瞬のうちに照らし尽くし、夜深に甘露の法を得て、甘露の真理を証得されたように、私とすべての衆生も、そのような妙なる悟りをともに証得することを願います。あたかも無量寿仏、勝光仏、妙光仏、阿閦仏、功徳善光仏、師子光明仏、百光明仏、網光明仏、宝相仏、宝焔仏、焔明仏、焔盛光明仏、吉祥上王仏、微妙声仏、妙荘厳仏、法幢仏、上勝身仏、可愛色身仏、光明遍照仏、梵浄王仏、上性仏、これらの如来・応供・正遍知が、過去・未来・現在において、身を示し、教化し、この上なく完全なる悟りを得て、衆生を救うために無上の法輪を転じられたように、私もまた同じくそうありたいと願います。』と。

このように、広く上のように説かれたのである。」

「善男子!若有淨信男子、女人,於此《金光明最勝王經.滅業障品》,受持讀誦,憶念不忘,為他廣說,得無量無邊大功德聚。譬如三千大千世界所有眾生,一時皆得成就人身,得人身已,成獨覺道。若有善男子、善女人,盡其形壽恭敬尊重,四事供養一一獨覺,各施七寶如須彌山,此諸獨覺入涅槃後,皆以珍寶起塔供養,其塔高廣十二瑜繕那,以諸花香寶幢幡蓋常為供養。善男子!於意云何?是人所獲功德寧為多不?」

「善男子!もし清らかな信仰を持つ男子や女人が、この『金光明最勝王経・滅業障品』を受持し、読誦し、記憶して忘れず、他の人のために広く説くならば、無量無辺の大きな功徳の集まりを得ることができます。たとえば、三千大千世界のすべての衆生が、一時に皆、人の身を得て、人の身を得た後、独覚の道を成就したとします。もし善男子・善女人が、その一生の間、恭敬し尊重して、四事をもって一人一人の独覚を供養し、それぞれに須弥山のような七宝を施し、これらの独覚が涅槃に入った後、皆、珍宝で塔を建てて供養し、その塔は高く広く十二瑜繕那あり、さまざまな花香や宝幢・幡・蓋をもって常に供養したとします。善男子!どのようにお考えですか?この人が得る功徳は多いでしょうか、多くはないでしょうか?」

天帝釋言:「甚多。世尊!」

天帝釈が申し上げました。「たくさんおります、世尊よ。」

「善男子!若復有人於此《金光明》微妙經典,眾經之王〈滅業障品〉,受持讀誦,憶念不忘,為他廣說,所獲功德於前所說供養功德,百分不及一,百千萬億分,乃至校量譬喻所不能及。何以故?是善男子、善女人住正行中,勸請十方一切諸佛轉無上法輪,皆為諸佛歡喜讚歎。善男子!如我所說,一切施中,法施為勝。是故,善男子!於三寶所,設諸供養,不可為比。勸受三歸,持一切戒,無有毀犯,三業不空,不可為比。一切世界一切眾生,隨力隨能,隨所願樂,於三乘中勸發菩提心,不可為比。於三世中一切世界,所有眾生皆得無礙,速令成就無量功德,不可為比。三世剎土一切眾生,令無障礙,得三菩提,不可為比。三世剎土一切眾生,勸令速出四惡道苦,不可為比。三世剎土一切眾生,勸令除滅極重惡業,不可為比。一切苦惱勸令解脫,不可為比。一切怖畏苦惱逼切,皆令得脫,不可為比。三世佛前,一切眾生所有功德,勸令隨喜,發菩提願,不可為比。勸除惡行罵辱之業,一切功德皆願成就,所在生中,勸請供養尊重讚歎一切三寶,勸請眾生淨修福行,成滿菩提,不可為比。是故當知,勸請一切世界三世三寶,勸請滿足六波羅蜜,勸請轉於無上法輪,勸請住世經無量劫,演說無量甚深妙法,功德甚深,無能比者。」

「善男子よ。もしも人がこの『金光明』という微妙な経典——諸経の王たる〈滅業障品〉——を受持し、読誦し、心に留めて忘れず、他の人々のためにも広く説くならば、その者が得る功徳は、先に述べた供養の功徳と比べても、百分の一にも及ばず、百千万億分にも、いかなる計算や譬えをもってしても及ぶものではない。それはなぜか。この善男子・善女人は正しい行いに安住し、十方の全ての諸仏に無上法輪を転ずるよう勧請するからであり、そのことが諸仏の歓喜と讃嘆を招くのである。

善男子よ。私が説くように、あらゆる布施の中で、法の布施が最も勝れている。それゆえ、善男子よ。三宝に対して様々な供養を設けても、この法施には比べられない。三帰を受けることを勧め、一切の戒を保ち、毀犯せず、三業を空しくしないことも、この法施には比べられない。

一切の世界の一切の衆生に対して、力に応じ、能力に応じ、望みに応じて、三乗の中で菩提心を発起するよう勧めることも、この法施には比べられない。

三世の中の一切の世界の全ての衆生が障りなく、速やかに無量の功徳を成就するよう促すことも、この法施には比べられない。

三世の刹土の一切の衆生に障りなくして三菩提を得させることも、この法施には比べられない。

三世の刹土の一切の衆生に、速やかに四悪道の苦しみから出るよう勧めることも、この法施には比べられない。

三世の刹土の一切の衆生に、極めて重い悪業を除き滅ぼすよう勧めることも、この法施には比べられない。

一切の苦しみや悩みから解脱するよう勧めることも、この法施には比べられない。

一切の恐怖や苦悩に迫られている者たちを、すべて救い出させることも、この法施には比べられない。

三世の仏の前で、一切の衆生の全ての功徳を随喜し、菩提の誓願を発するよう勧めることも、この法施には比べられない。

悪行や罵詈の業を除くよう勧め、一切の功徳の成就を願い、生まれるところにおいて、一切の三宝を勧請して供養・尊重・讃嘆し、衆生に福行を清浄に修めて菩提を円満させるよう勧めることも、この法施には比べられない。

それゆえ、知るべきである。一切の世界の三世の三宝に勧請し、六波羅蜜を満たすよう勧請し、無上法輪を転ずるよう勧請し、無量劫の間この世に留まって無量の甚深微妙な法を説くよう勧請することの功徳は、非常に深く、これに比べられるものは何もないのである。」

爾時,天帝釋及恒河女神、無量梵王、四大天眾從座而起,偏袒右肩,右膝著地,合掌頂禮。白佛言:「世尊!我等皆得聞是《金光明最勝王經》,今悉受持讀誦通利,為他廣說,依此法住。何以故?世尊!我等欲求阿耨多羅三藐三菩提,隨順此義種種勝相,如法行故。」爾時梵王及天帝釋等,於說法處皆以種種曼陀羅花而散佛上,三千大千世界地皆大動,一切天鼓及諸音樂不鼓自鳴,放金色光,遍滿世界,出妙音聲。時天帝釋白佛言:「世尊!此等皆是《金光明經》威神之力,慈悲普救種種利益,種種增長菩薩善根,滅諸業障。」

そのとき、天帝釈(たいていしゃく)と恒河(ごうが)の女神、無量の梵王(ぼんのう)、四大の天衆(てんしゅう)は、座から立ち上がり、右肩を露わにし、右膝を地につけ、合掌して仏を礼拝しました。そして仏に申し上げました。「世尊よ、私たちはみな、この『金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)』を聞くことができました。今、すべてを心に受け止め、読み誦(ず)し、よく通じるようになり、他の人々のために広く説き、この教えに従って暮らしてまいります。なぜでしょうか。世尊よ、私たちは無上(むじょう)の正しい悟り(阿耨多羅三藐三菩提)を求めており、この教えのさまざまな優れた道理に従い、教えのとおりに実践したいからです。」

そのとき、梵王や天帝釈らは、説法の場所で、さまざまな曼陀羅(まんだら)の花を仏の上にまき散らしました。すると三千大千世界(さんぜんだいせんせかい)の大地は大きく震動し、すべての天の太鼓やさまざまな音楽が、打たれずとも自然に鳴り響き、金色の光を放って世界じゅうに満ち渡り、妙なる音声(おんじょう)を発しました。そのとき、天帝釈は仏に申し上げました。「世尊よ、これらはすべて『金光明経』の威神力(いじんりき)によるものです。この経典は慈悲(じひ)をもってすべてを救い、さまざまな利益(りやく)をもたらし、菩薩(ぼさつ)の善根(ぜんこん)を育て、すべての業の障り(ごうのさわり)を滅ぼすのです。」

佛言:「如是!如是!如汝所說。何以故?善男子!我念往昔過無量百千阿僧祇劫,有佛名寶王大光照如來、應、正遍知,出現於世,住世六百八十億劫。爾時寶王大光照如來,為欲度脫人天、釋梵、沙門、婆羅門一切眾生,令安樂故,當出現時,初會說法度百千億億萬眾,皆得阿羅漢果,諸漏已盡,三明六通自在無礙。於第二會,復度九十千億億萬眾,皆得阿羅漢果,諸漏已盡,三明六通自在無礙。於第三會,復度九十八千億億萬眾,皆得阿羅漢果,圓滿如上。

仏はおっしゃった。「その通り、その通りです。あなたがおっしゃるとおりです。なぜなら、善男子よ、私は過去を思い起こします。無量百千阿僧祇劫(あそうぎこう)の昔、宝王大光照如来という名の如来・応供・正遍知がこの世に現れ、六百八十億劫の間、世に留まりました。その時、宝王大光照如来は、天・人・釈天・梵天・沙門・婆羅門など、すべての衆生を救い、安楽ならしめようと、この世に現れたのです。最初の説法の集いでは、百千億億万の衆生を度し、皆、阿羅漢の果を得て、すべての煩悩を尽くし、三明・六通を自在に成就しました。第二の集いでは、さらに九十千億億万の衆生を度し、皆、阿羅漢の果を得て、すべての煩悩を尽くし、三明・六通を自在に成就しました。第三の集いでは、さらに九十八千億億万の衆生を度し、皆、阿羅漢の果を得て、その成就は先ほどと同じく完全なものでした。」

「善男子!我於爾時作女人身,名福寶光明,於第三會親近世尊,受持讀誦是《金光明經》,為他廣說,求阿耨多羅三藐三菩提故。時彼世尊為我授記:『此福寶光明女,於未來世當得作佛,號釋迦牟尼如來、應供、正遍知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。』捨女身後,從是以來,越四惡道,生人天中,受上妙樂,八十四百千生作轉輪王,至于今日得成正覺,名稱普聞,遍滿世界。」時會大眾忽然皆見寶王大光照如來,轉無上法輪,說微妙法。

「善男子よ。その時、私は女人の身であり、名を福寶光明といった。第三の法会において、世尊に親しくお仕えし、この『金光明経』を受持し、読誦し、他の人々のためにも広く説き、阿耨多羅三藐三菩提(無上正等覚)を求めたのである。その時、かの世尊は私に向かって授記(未来成仏の予言)をされた。『この福寶光明という女人は、未来の世において成仏するであろう。その名は、釈迦牟尼如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊という。』私は女人の身を捨てて以来、四悪道を超え、人天の中に生まれ、この上ない楽しみを受け、八十四百千の生において転輪聖王となり、今日に至って正覚を成就した。その名は広く聞こえ、全世界に満ち渡っているのである。」その時、会座の大衆は、忽然として宝王大光照如来が無上の法輪を転じ、微妙な法を説いているのを、皆ともに見たのであった。

「善男子!去此索訶世界,東方過百千恒河沙數佛土,有世界名寶莊嚴,其寶王大光照如來,今現在彼,未般涅槃,說微妙法,廣化群生,汝等見者,即是彼佛。

「善男子よ。この索訶世界(私たちの住む世界)を離れて東の方へ、百千ものガンジス河の砂の数ほどの仏の国々を過ぎたところに、宝荘厳という名の世界があります。そこには宝王大光照如来がおられ、現在もまさにその地で教えを説き、涅槃に入らずに、人々を広く導いておられます。あなたがたがお会いになったのは、まさにその仏なのです。」

「善男子!若有善男子、善女人,聞是寶王大光照如來名號者,於菩薩地得不退轉,至大涅槃。若有女人聞是佛名者,臨命終時,得見彼佛來至其所,既見佛已,究竟不復更受女身。

「善男子よ。もし善男子・善女人が、この宝王大光照如来の名号を聞くならば、その人は菩薩の境地において退転することなく、大涅槃に至るであろう。また、もし女人がこの仏の名号を聞くならば、命終の際に、その仏が自らのもとに来られるのを見ることができ、その仏を見たならば、永遠に女身を受けることはないであろう。」

「善男子!是《金光明》微妙經典種種利益,種種增長菩薩善根,滅諸業障。善男子!若有苾芻、苾芻尼、鄔波索迦、鄔波斯迦,隨在何處,為人講說是《金光明》微妙經典,於其國土皆獲四種福利善根。云何為四?一者、國王無病,離諸災厄;二者、壽命長遠,無有障礙;三者、無諸怨敵,兵眾勇健;四者、安隱豐樂,正法流通。何以故?如是人王,常為釋梵四王、藥叉之眾共守護故。」

「善男子よ、この『金光明』の微妙な経典には、さまざまな利益があり、さまざまに菩薩の善根を成長させ、すべての業の障りを滅ぼします。善男子よ、もし比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷が、どこにあっても、人々のためにこの『金光明』の微妙な経典を説き聞かせるならば、その国土には四種の福利の善根がもたらされるでしょう。その四つとは何か。第一に、国王に病がなく、すべての災いや苦難から遠ざかること。第二に、寿命が長く遠く、妨げとなるものが何もないこと。第三に、怨み敵がなく、兵たちは勇ましく強いこと。第四に、安らかで穏やかで豊かで楽しく、正しい法が広く行き渡ることです。なぜでしょうか。このような人王は、常に帝釈天・梵天・四天王・薬叉たちの衆によって守り支えられているからです。」

爾時,世尊告天眾曰:「善男子!是事實不?」

その時、世尊は天の衆に告げて言われた。「善き人々よ、このことは真実であるか?」

是時無量釋梵四王及藥叉眾,俱時同聲答世尊言:「如是!如是!若有國土講宣讀誦此妙經王,是諸國主,我等四王常來擁護,行住共俱,其王若有一切災障及諸怨敵,我等四王皆使消殄,憂愁疾疫亦令除差,增益壽命,感應禎祥,所願遂心,恒生歡喜,我等亦能令其國中所有軍兵悉皆勇健。」

その時、無量の釈梵や四王、そして藥叉の衆も、皆同時に声を揃えて世尊に申し上げた。「その通りです、その通りです。もし国土においてこの尊い経典が講じられ、読誦されるならば、その国の君主には、我ら四王が常に参上して守護し、行住坐臥ともに共にありましょう。その王にいかなる災いや障り、あるいは怨敵が現れようとも、我ら四王がことごとく消し去り、憂いや病も除き癒し、寿命を延ばし、吉祥を授け、願いを叶え、常に喜びをもたらしましょう。また、その国にある全ての軍兵が勇敢で健やかであるようにも致しましょう。」

佛言:「善哉!善哉!善男子!如汝所說,汝當修行。何以故?是諸國主,如法行時,一切人民隨王修習如法行者,汝等皆蒙色力勝利,宮殿光明,眷屬強盛。」

仏が告げられた。「善きかな、善きかな。善男子よ、汝の言う通りである。汝はそのように修行すべきである。なぜならば、これらの国々の王が正しい教えに従って行う時、すべての民もまた王に従って正しい行いを修行するからである。その時、汝らは皆、健康で力に満ち、宮殿は光り輝き、家族や家来も大いに栄えるであろう。」

時釋梵等白佛言:「如是,世尊!」

その時、釈尊と梵天たちは仏に申し上げた。「その通りです、世尊よ。」

佛言:「若有講讀此妙經典流通之處,於其國中大臣輔相,有四種益。云何為四?一者、更相親穆,尊重愛念;二者、常為人王心所愛重,亦為沙門、婆羅門、大國小國之所遵敬;三者、輕財重法,不求世利,嘉名普暨,眾所欽仰;四者、壽命延長,安隱快樂;是名四種利益。若有國土宣說是經,沙門、婆羅門得四種勝利。云何為四?一者、衣服、飲食、臥具、醫藥無所乏少;二者、皆得安心,思惟讀誦;三者、依於山林,得安樂住;四者、隨心所願,皆得滿足;是名四種勝利。若有國土,宣說是經,一切人民皆得豐樂,無諸疾疫,商估往還,多獲寶貨,具足勝福,是名種種功德利益。」

仏は仰せられた。「この妙なる経典を講じ読誦し、それが流布される国土において、大臣や補佐役の者たちには四つの利益がある。どのような四つか。第一に、互いに親しく睦み合い、尊敬し慈しみ合うこと。第二に、常に国王の心に愛され重んじられ、また沙門・婆羅門はもとより、大国・小国の人々にも尊ばれ敬われること。第三に、財を軽んじて法を重んじ、世の利を求めず、その美名は広く行き渡り、すべての人々に敬愛されること。第四に、寿命が延び長らえ、安らかで楽しく過ごせること。これを四種の利益と名づける。

もし国土においてこの経を説き広めるならば、沙門・婆羅門は四種の勝れた功徳を得る。どのような四つか。第一に、衣服・飲食・寝具・薬が欠けることなく得られること。第二に、みな心を安らかにして、思いをめぐらせ読誦することができること。第三に、山林に依って、安らかに楽しく住することができること。第四に、心のままに望むことが、すべて満たされること。これを四種の勝れた功徳と名づける。

もし国土においてこの経を説き広めるならば、すべての人々は豊かで楽しく、さまざまな疫病もなく、商人たちは行き来して多くの宝を得、すぐれた福徳を十分に具える。これを種々の功徳利益と名づける。」

爾時,梵釋四天王及諸大眾白佛言:「世尊!如是經典甚深之義,若現在者,當知如來三十七種助菩提法住世未滅,若是經典滅盡之時,正法亦滅。」

その時、梵天・帝釈天・四天王および大勢の会衆が仏に申し上げました。 「世尊よ、このような甚深なる経典の教えが世にあるならば、 如来の三十七品の菩提分法が世に住し、まだ滅びていないことを知るべきです。 もしこの経典が滅び尽きる時には、正法もまた滅びるでしょう。」

佛言:「如是!如是!善男子!是故汝等於此《金光明經》,一句、一頌、一品、一部,皆當一心正讀誦、正聞持、正思惟、正修習,為諸眾生廣宣流布,長夜安樂,福利無邊。」

仏は言われた。「その通りです。その通りです。善男子よ。それゆえに、あなた方はこの『金光明経』を、一句でも、一頌でも、一品でも、一部全体でも、皆、一心に正しく読み誦し、正しく聞き受け持ち、正しく思惟し、正しく修習しなさい。そして、すべての衆生のために広く宣べ伝え、流布させなさい。そうすれば、長い夜も安らかに楽しく過ごせ、福と利益は限りなく広がるでしょう。」

時諸大眾,聞佛說已,咸蒙勝益,歡喜受持。

その時、すべての大勢の人は仏の説法を聞いて、それぞれに大きな利益を得て、喜びながら心に銘じて実践しました。

金光明最勝王經卷第三

金光明最勝王経 巻第三


4 夢見金鼓懺悔品(二)
6 最淨地陀羅尼品(四)

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