虚用
虚用
天地不仁,(天施地化,不以仁恩,任自然也。)以萬物為芻狗。(天地生萬物,人最為貴,天地視之如芻草狗畜,不貴望其報也。)聖人不仁,(聖人愛養萬民,不以仁恩,法天地行自然。)以百姓為芻狗。(聖人視百姓如芻草狗畜,不貴望其禮意。)天地之間,(天地之間空虛,和氣流行,故萬物自生。人能除情慾,節滋味,清五臟,則神明居之也。)其猶橐籥乎。(橐籥中空虛,人能有聲氣。)虛而不屈,動而愈出。(言空虛無有屈竭時,動搖之,益出聲氣也。)多言數窮,(多事害神,多言害身,口開舌舉,必有禍患。)不如守中。(不如守德於中,育養精神,愛氣希言。)
天地は仁愛を示さない。 〈天は恵みを施し、地は万物を育むが、それは仁愛によるものではなく、自然のままに任せているのである〉 万物を藁で作った犬のように扱う。 〈天と地は万物を生み出し、人間が最も尊いとされるが、天と地は人間を藁で作った犬や家畜のように見ており、その恩返しを期待することはない〉
聖人もまた仁愛を示さない。 〈聖人は多くの民を愛し養うが、それも仁愛によるものではなく、天地の自然のままの在り方を手本としているのである〉 民を藁で作った犬のように扱う。 〈聖人は民を藁で作った犬や家畜のように見ており、その礼儀や義理を期待することはない〉
天と地の間は、 〈天と地の間は虚ろであり、調和の気がめぐり流れることで、万物は自然に生まれる。人が情欲を取り除き、味覚を節し、五臓を清らかにすれば、神聖な明るさがその内に宿るのである〉 ちょうどふいごのようなものではないか。 〈ふいごの内部は虚ろであり、人が声や気を発することができる〉
虚ろであるからこそ尽きることなく、動かせばますます声や気が出てくる。 〈虚ろであれば尽きることがないということを言っている。動かせば、ますます声や気を出すのである〉
多く語る者はしばしば行き詰まる。 〈多くの行いが精神を損ない、多くの言葉が身体を傷つける。口を開き舌を動かせば、必ず禍が生じる〉 心の内を守る方がよい。 〈心の内に徳を守り、精神を育み養い、気を大切にし、言葉を少なくする方がよい〉